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鏡は異世界を覗く道具

孫のためにアニメタイムズに登録してます(主にアンパンマンのため)そのアニメタイムズで『ロードエルメロイ2世の事件簿』という楽しそうなタイトルにたまたま目が留まり、面白そうだなと見てみたら♪大正解☆
私好みのワクワク台詞をシェアします。よかったらお付き合いを。舞台はロンドンの魔術学校、現代魔術の教授ロードエルメロイ2世が講義のなかで生徒たちと交わす会話です。
ロード「すべての物事は照応している。我々の肉体は小さな宇宙である。それは大きな宇宙と照応している。
鏡は人類が最初に手にした異界を覗くための道具だ。鏡の中に映っている像は本物ではないが本物の君たちと照応していると考えられる。古代、さまざまな民族が鏡を神の象徴としたのはまさにこのためだ。」
フラット「さすが!グレートビッグベンロードスター先生」
スヴィン「ロードエルメロイ2世、1文字も合ってないぞ」
フラット「本質と照応してればいいんだよ」
ロード「はぁ(ため息)フラットエスカルドス」
フラット「はい!」
ロード「対象の名前を勝手に言い直すことでその本質を書き換えようとするのは世間的には何だ」
フラット「呪詛です!敵対する国の神様を悪魔と呼んだり、嫌いな政治家に変なあだ名をつけてバカにしたりするのは最も原始的な呪いです。」
ロード「では、スヴィン・グラシュエード。照応の概念に照らし合わせて今の戯言を説明しろ」
スヴィン「はい。フラットは事あるごとに先生に変なあだ名をつける事で名前と照応する関係、つまり先生をより偉大な存在にしようとしています。但しこの偉大さは彼の脳みそのサイズに照応した偉大さです。」
ロード「そうだ。私という本質は何も変わってはいない。
映し出された影は本質と照応していてもそれそのものではない。しかし影に干渉することによって本質そのものを書き換えることができる。まさに呪いの本質だ。魔術とは根源の影に過ぎないこの世界を変質させる技術とも言えるだろう。」
(文脈的に接続詞がおかしいと思えるところを書き換えてます。ごめんなさいm(__)m)

アマプラでたまたま見つけたアニメでしたが、初っ端からこんなワクワクの台詞にで会えるなんて♪
そのまま一気に14話見てしまいました(笑)
子どもの頃、祖母の家にあった三面鏡を見るのが大好きでした。合わせ鏡に映る延々と無限に続くその入れ子式の三面鏡の中の世界にすうっと吸い込まれて行くような不思議な感覚がたまりませんでした。エルメロイ2世の「鏡は異界を覗くための道具だ」の台詞に、なるほど!子どもの頃のあのワクワク感はそういうことだったのか!と、私の中で何かが結びついたというか理由がわかった感じがしてうれしかったのです。
この世界は根源の影、その影の影が鏡や地面に映ってる。影に干渉する方法はたくさんあります。あだ名を呼ぶことが呪いにもなり得るなら気をつけないと。言霊、言葉には霊力が宿るのだから。
中村天風さんが寝る前に鏡に向かって自分にポジティブな言葉を強く言うことを勧めている。自分で自分の影に暗示をかける魔術といえます。寝る前でなくても日ごろ口癖になってることはないか、周りの人に聞いてみるのもいいかもしれません。無意識でしていることは自分では気づかないものですから。(また家族や友だちの口癖に気づいたら教えてあげるのも。言える関係ならですが)

こんなセリフもありました。
ロード「私たちが触れられるのは多種多様な事実であって、ひとつの真実じゃない。誤解で勘違いですれ違いで思い違いで、ひたすら滑稽な繰り返しが私たちが生きている世界だよ。鏡に映った影のようなものだ。(中略)だけど今、私が戦う場所はここなんだ。」
その通りだなと思いました。
私が今その通りだと思っていることは、多種多様な事実のひとつであって、ひとつの真実ではない。きっと人間はその思考の範囲内ではひとつの真実に辿り着くことはないのでしょう。それぞれの世界の中では、そこにいる人にとってのひとつの真実はあり得ると思いますが、そこから離れて俯瞰して客観的に観てみるとそれは多種多様の事実のひとつであるということがわかるというのです。うまいこと言うなぁと思いました。

ロードエルメロイ2世の事件簿、面白かったです。

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