思えば、自分の気持ちを誰かに伝えられるようになったのは、20代後半になってからだった。 大きな転機があった訳ではないが、夢中になれることが見つかったのが大きいと思う。自分の中に一本太い軸ができ、それに対して一生懸命になることで、自信を持てるようになったのだ。「登山とは人生」と言い切るほど、自分の中で大きな存在になっているのだから、びっくりである。逆にそれまでの自分は、フワフワとしていて本心がわからず、周りからは軸のない人間に見えていたことだろう。 要領が良い方ではないので