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天使がいつも空にいるとは限らない♪
『食べて、祈って、恋をして』みたいだわ。
あの映画が、大好きなの。彼女は言った。
冬になると思い出す、
あの「ステキな出会い」を今日は書こうと思う。
あの日、私は帰宅途中だった。
冬の冷たすぎる風が吹いてきて、
思わずマフラーをギュッと締め直した時だった。
交差点の手前で、一人の女性が立ち尽くしていた。
髪をショールで隠した、アラビア系の女性。
迷っているようだった。
私は思わず、Do you need any help? と尋ねた。
彼女は目鼻顔立ちがハッキリした
美しい顔で私を見上げ、
驚くほどキレイな日本語で答えた。
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彼女の目的地はもう少し先。
説明するより、案内した方が早いと思った。
「一緒に行きましょう!」
いちだんとニッコリした彼女は、
ほっとした表情で私についてきた。
向かう途中、彼女は話してくれた。
都会の駅で、がっかりしたことがあったこと。
人が倒れていたのに誰も気にかけず、
無関係ですと言わんばかりの人たちが
そこを行き交っていたらしい。
彼女は救急車を呼びたかったけど、
日本に来たばかりで日本語がわからず、
大変な思いをしたーーと。
だから、あなたの親切がとても嬉しかった、と。
私は話を聞きながら思っていた。
ステキな日本人になれただろうか。
少なくとも、彼女の前では。
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目的地に着いた時、彼女は言った。
「あなたが天使に見えました」
驚いた。天使? 私が?
彼女はやはり美しい日本語だった。
「運命のように、あなたが現れたの」
まるで映画『食べて、祈って、恋をして』
のシーンのように直感したらしい。
彼女は「ありがとう」と何度も言いながら、
最高級の笑顔で手を振ってくれた。
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彼女こそ「天使」だった。
天使は、空にいるとは限らない。
私たち自身が、
誰かの天使になる瞬間があると思う。
その逆も——私たちのそばにも、
いつも天使がいるのだと思う。
人と人の間に、美しい絆ができたとき。
親切にしてくれた人が現れたとき。
欲しいものが突然目に入ったとき。
すれちがった人の会話の中に。
赤ちゃんの純粋な笑顔の口元に。
あるいは、電車の中のポスターにも。
あの人も、この人も、天使かもしれない。
私も天使でありたいな。
そう思って人を見るのは、
美しい心を養える気がする。
きっと、世界中に、いや、
私たちのすぐそばに、天使はいるのだ。
そう信じて、私は今日も生きている。
この話を読んで、ちょっとでも、
「いいな」「私もそうありたい」
と思っていただけた方は、ぜひ♪
「スキ」やコメント待っています♡
あなたのその美しい心が、
人生の励みになります・・・♪
いつもありがとうございます✨