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#3 「F値」って何だろう?背景をきれいにぼかすには?
こんにちは!
まさやです!
カメラを続けていると「F値」という言葉を耳にしませんか?
ミラーレス一眼を使っている方は、オート機能で十分かもしれないですが、
F値を理解すると、今まで撮れなかったような写真が撮れるようになります。
そこで、
今回は「F値」について解説します!
ぜひあなたのレベルアップに繋げてください!
「F値」とは?
F値とは、レンズから入る光の量を数値化したもの。「絞り値」とも呼ばれています。F値を小さくすると光の量が多くなり、大きくすると光の量が少なくなります。
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F値とボケの関係性は?
「F値は小さければ明るくなり、大きければ暗くなる」と先述しましたが、そのほかにも「F値を小さくすればボケ感が強まり、大きくすれば全体がくっきり写る」という特性もあります。
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ここで言う「ボケ」とは、ピントが合っている範囲外で写真がぼやけていることを呼びます。写真の中で「どれくらいの範囲をぼかすか」を表したものが「F値」です。
F値が小さくなるほどピントが合う範囲は狭まり、ピント位置から離れるほどにボケが強まります。反対に、
F値が大きくなるほどピントが合う範囲が広くなり、被写体も背景もボケが少なく、くっきりとした印象になります。
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背景をしっかりボカすコツはズバリこれ!
F値を小さくすることでボケが強まることが分かりました。F値以外にも背景をしっかりボカすためにはさらに、「焦点距離」と「被写体との距離」がカギとなります。
①F値…小さくする
②焦点距離…長くする
③被写体との距離…被写体はカメラに近づけ、背景からは遠ざける
(被写体がカメラに近いほど背景がボケて、被写体が背景から遠いほど背景がボケる)
焦点距離って何?
焦点距離とは、簡単に言うとレンズに表記されている「○mm」で表される数値のこと。
ズームできない単焦点レンズなら「35mm」「50mm」など数値が一つだけ表記されていて、ズームレンズだと「24-70mm」「70-200mm」など、二つの数値が表記されています。
24-70mmなら、24mmで使うときは焦点距離は「24mm」となり、35mmにズームしたときの焦点距離は「35mm」となります。その数値を大きくすることを「焦点距離を長くする」と言います。
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焦点距離の短い24mmなどの広角レンズでも「F値を小さく」「被写体とカメラを近付ける」を守れば背景をボカすことができます。
F値が変わると、写真はどう変わるの?
実際撮影するときはどんなF値を設定するのがいいのでしょうか。実例を元に見ていきましょう。
■f1.4~f2.8
しっかりぼかして被写体を際立たせたいとき、暗いところで手持ちで撮りたいときなど
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被写体の背景がしっかりボケている写真が撮りたいときにおすすめのF値。木漏れ日や電球などを背景にすると光が丸くキラキラと光った「玉ボケ」が美しい写真になりますよ。暗いところで手持ちで撮るときは、シャッタースピードも低くなるので、しっかり脇をしめてカメラがブレないように気をつけてくださいね。
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■f4〜f5.6
ほど良いぼけ感がほしいとき、シャッターチャンスを優先したいときなど
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標準ズームレンズや、カメラとセットで売っているレンズの最小F値であることが多いF4〜F5.6。背景のシチュエーションも生かしつつ、ほど良くぼかしたい時におすすめのF値です。動きのある被写体を撮るときにもブレにくいため、スナップ写真など一瞬を逃したくない写真を撮るときにもおすすめです。
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■f8〜f11
シャープな写真が撮りたいとき、細部までくっきりとした写真が撮りたいときなど
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レンズの性能を一番生かせる値ともいわれていて、風景写真などで定番のF値です。集合写真などにもおすすめのF値。風景写真はブレていないことも大事な要素となりますので、三脚をお忘れなく。
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■f14~22
「光芒」を出したいとき、ボカしたくないとき、スローシャッターで撮りたいとき
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太陽のイラストのような「光芒」(こうぼう、と読みます。光の筋のこと)を出したいときや、建造物などを隅々までくっきりと写したいときのほか、夜の道路を走る車の流れを撮りたいとき、川の水の流れを撮りたいときなどにおすすめのF値です。
いろいろなF値で撮ってみよう
F値ごとに特性がそれぞれあり、「とにかく背景がボケていればいい写真」というわけでもありません。「そのとき自分がどんな写真が撮りたいか」というのがF値選びのポイント。さまざまなF値を試しながら、さらなるステップアップを目指しましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
まさや|カメラ初心者を救うフォトグラファー
大学在学中にカメラにのめり込み、現在は社会人フォトグラファーとして写真活動を行っている。また、独学でカメラを学んできた経験を活かし、SNSを通じて、カメラで悩みを抱える人に対し、写真を撮るときの思考や知識、経験を発信している。
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