聞こえチェッカーで耳年齢? #304
このnoteでは認知症に関連した情報発信と全国の市町村での取り組みなどを紹介しています。
ブログ「認知症ちいきマップ」では過去noteに掲載した内容をもとにテーマを決めたまとめ記事とその他、興味のあるものを雑記ブログとして紹介していますので宜しければご覧ください。
認知症と難聴の話題もますます増えています。
今回は聴力が年齢相応かを簡単にチェックできる機器を医療機器メーカーが開発しました。その結果から受診などの適切な対応につなげるきっかけにと期待されています。
聴力が「何歳相当」かが簡単に分かる機器の名称は「聞こえチェッカー」です。東海大医学部の和佐野浩一郎准教授(耳鼻咽喉科)が監修し、補聴器大手のリオンが令和3年10月に開発しました。
聴力をチェックしたい人は「聞こえチェッカー」端末につないだヘッドホンを装着します。流れてくる3つの周波数の音を聞き、聞こえたら画面上の「はい」、聞こえなくなったら「いいえ」の部分に触れることで、わずか2分程度で「あなたの聞こえ年齢は70代前半です」といった具合に、聴力が何歳相当かが表示されます。
耳鼻科を受診したほうがよい場合は、その旨も表示され、受診の際はこの結果をプリントアウトして持参することで医師にスムーズにつなぐことができます。
認知症と難聴については上記のブログもご参考ください。エビデンスなども載せてあります。
この記事では後半で日本国内で難聴を放置する人が少なくないと問題提起されています。
日本補聴器工業会などが昨年、国内の90代以下の約1万4千人を調査したところ、難聴を自覚する人の比率は10%で、欧州各国とほぼ同水準だった。
ただ、自覚がある人のうち医療機関を受診したという人は38%、補聴器を所有している人は15%にとどまり、欧州各国と比べて対策を取る人の割合が大幅に低かった。また、すでに補聴器を所有する人のうち51%が「もっと早く使用すべきだった」と答えています。
この部分はすぐに解消する問題ではないものの日本が欧米と比べ補聴器の所有が少ないことは認知症の発症にも今後影響が出るかもしれないということです。
今後、単純に補聴器だけの話題ではなく、広い意味でのヘルスケアの観点から国民の健康意識を変え、耳の聞こえが悪くなったらスムーズに耳鼻科、そして補聴器への流れが出来るよう制度を整えたいものです。