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そりゃ、世の中いろんな人が居るわけで

「変なお客は来ないの?」

最近、いろんなお客さんから聞かれる質問。

私が働いている街は、飲食店がたくさん並んでいて
最近はテレビやSNSで話題になっていることもあり、街全体が賑わっている。
だから、客層もここ2年でだいぶ広がった。

そもそも変なお客の定義とは何ぞや…と、お店に立ちながら考える。

きっと、とてつもなくマナーが悪い人や大事件みたいなことをみんな期待して聞いてきてるんだろう。

さかのぼってみる。
2年半ほど働いて、記憶にあるのは3人くらい。
そのうち2人は変わっている人というか…
飲み屋のエンターテイナーとでも言っておこう。
エンターテイナー2人の話は長くなるので割愛(笑)
あと一人は、「早く帰れ」とガチギレしそうになった男性のお客さん。

そのお客さんは来て早々、

「え~、ここギャルいなくなったの?」

ほかのお客さんもいるのに
まぁまぁでかい声で言ってきた。

というのも、うちのお店は歴代、いろんな女の子が働いていたらしく、(私はおそらく第2,5~3世代?くらい。)初代はギャルっぽい女の子が働いていたらしい。半分ガールズバーみたいになりかけていたとか。

べろんべろんで酔っぱらって言ってきたのならばまだ許そう。
お酒飲んでほろ酔いで、女の子と楽しくおしゃべりしたくなってきちゃった~!であれば私の奥そこにいる仏が、うむうむ、そうなってしまうのも仕方ない、とほほ笑んでいたであろう。

だがしかし、ギャル好きおじさんはシラフでガチでギャルを求めに来たテンションで言ってきた。

「あ~!昔働いていた方ですよね!今はもう働いていなんですよ~!」と返した。

ギャル好きおじさんは
「え~、ギャルいると思ったのにー、つまんねぇ~かわいい子いねぇなぁ」

ぷっちーん。

怒るのにとても労力がいる。
無駄なエネルギーを使いたくないという持論から、普段から怒ったり感情的になることはほぼないが、この日は早い段階でぷっちーんと来てしまった。その時は、オーナーもおらず、お店の看板を背負っている身として変な騒ぎにするわけにはいかん!と冷静になり、

「すいませんねぇ~~~、うちで我慢してもろてぇ~!!!」

と、いつもの適当なノリで返答した。

内心、あっついおしぼりを顔に投げ飛ばして言ってやりたかったけど☺️

ギャル好きおじさんは1杯だけで2時間くらい店に居座っていた。
お会計の時以外、一切話すことなく
「またお待ちしています~!」
なんて言ってやらなかったぜ☆!

ここはガールズバーではないし、ゆったりお酒を飲みたい人がいるからそういう目的では来ないでほしい。

こんなことを書きながら、自分は器が小さい女だなとちょっぴり恥ずかしくて、情けなくなる(笑)あの時の私は、「ギャルはいないけどかわいい子いるね~」とでも言ってもらいたかったのであろうか。そしたら「またお持ちしてます~!」と元気に見送れたのであろうか?ダダの嫉妬なのかもしらん。

終わったことだし、今となってはかわいい思い出だな~、いろんな人が飲みに来てくれてるな〜と思いつつ。

「変なお客は来ないの?」

に対して

「いないですね~」

と返した。

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