想いを言葉にすると重りにはならない
坂口恭平さんを知ったのは、「自分の薬をつくる」という書籍からだった。
どうしてこの本を選んだのか覚えてないけど、きっと、薬をつくるに惹かれた一人だったんだと思う。
「医者」に扮する坂口さんと、悩みを相談する「患者」のやりとりがぜんぶ文章になっていて、普段はなかなか他者がのぞき見(読)できない内容なので大変レア。
何より、坂口さんの悩みに対するアイデアがななめ上をいってて、読んでる自分もやりたくなってくるから不思議だった。回答じゃないっていうのが坂口恭平節で、これがまあおもしろくて。
我々は悩みを深刻にしすぎてしまって、声に出せなくなっていて、こじらせている。笑
いや、笑い事じゃないぐらいこの社会は歪んでしまってるんだけど。
こんな人いるんや?!って興味が湧いて、他の本を読んだりnoteやTwitterを見て、パステル画の美しさに惹かれた。
初めて、絵を見て涙が出る体験をした。(しかもスマホの画面越し)
なので、いつか生で見てみたいと思ってて。
そして、ついに2月から熊本市現代美術館で展覧会が始まる。
アトリエスペースも作るみたいだし、そんなんぜったい行きたい…!
まだなーんの予定も立ててないけど、とりあえず前売り券を購入しておいた。チケットの絵が当日券と違ってるのだ。
ひとりで行こうか?
夫を連れていきたいけど、うさぎをひとりにするのはイヤだし…
友達誘うのも急だしな~
ていうか、新幹線?飛行機?
……あれこれ考えてる。
連れて行きたいと最初に思ったのは弟だった。
もう誘うことも会うことも出来ないんだけど。
本から坂口さんを知ったあと、いのっちの電話という活動をされていることは忘れてたのか知らなかったのかあいまいで。
弟がいなくなってから、もしも坂口さんに電話してたらほんのちょっとでも何か変わってたのかな……とか考えたこともあった。
薬の量とか。
きっと、電話が大嫌いだったから知ってても掛けなかったかな…とか。
いや。今でもふと、もし…って思うときある。
そんな、どうしようもないたらればをどうしても考えてしまう日があって。
もうほんと、勝手なこと言ってるのは重々分かってまして、坂口さんからすればやめてくれよ、の一言だろう…。読んでないとは思うんですが、すみません笑
そんなこんなで私は弟を救えなかったんだけど、坂口さんは毎日いろんな人からの電話に出て、相手を囲うこともなく話をしたりアイデアを投げたりして命をつないでいる。
そして、今回の展覧会が始まるのが2/11からで、弟の誕生日の翌日だった。
去年の誕生日は、大好きだったマーシー(真島昌利氏)の初となる本の発売日で泣き、今年もまた何かを感じずにはいられなくてピーピー泣いた。笑
単純に生で絵が見たくて行きたかったところに、さらに想いが重なっていて、これをひとり、旅先で消化できるのかちょっぴり不安。笑
とかなんとか書いてたら、ちょっと心のモヤが軽くなってきた。
頭や心に留めておかずに、こうやってバーッと書くのはメンタルを整えるのにもよき。
人を攻撃しないのは大前提に。
熊本、いつ行こうか!
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