強烈な変人を愛す人間が、長期的な幸せを目指す場合の考察(オチはない)
人生の重要な事項について盛大に勘違いしていることが多々ある。
最近気づいたことだが、
もしかして、落ち着いた相手の方が関係は長続きするのかもしれない。
こう考えるのは、先日友達のTちゃん夫妻と行ったいちご狩りがきっかけである。
Tちゃんと旦那さんの付き合いは長いものの私は初対面で、10年以上話には聞いていたが実物を見るのは初めてだった。
前情報では「ほりの深い静かなおじさん」と聞いていたが、ほんとうに静かすぎて全く邪魔にならない旦那さんであった。
そもそもいちご狩りに男性が行って楽しいのか、ただの運転手役なら申し訳ない…と心配していたが、実際の旦那さんはビニールハウス内で静かににこやかにいちごを食べていた。Tちゃんは「夫がたのしそうに食べてる…よかった」とニコニコしていた。
その後近くのアウトレットで買い物することになった。
女性同士の買い物に連れ回されるのは苦行だろうに、旦那さんは不満げな様子もなく、退屈そうにもせず、おとなしく店内を見て回った上で、気に入った服を1枚買っていた。
買い物を静かにたのしんでいるようで、こちらに気を使わせず邪魔にもならず、なんだか想像上の生き物のようだった。
これほど自然に買い物を共にできる男性が存在することに驚き、一人のすきなTちゃんが長年一緒に暮らしていける理由がわかった。
落ち着いた友達夫妻と時間を共にして気づいたが、もしかすると私の元夫は騒がしかったかもしれない。
変わった人が大好きなので私にはとても美点なのだが、元夫はIQがとても高くて頭の回転が早く、ADHD(多動と不注意)ぽいという診断を医師からされていた。そして脳の処理能力も高いので、常に複数のことを同時進行で行いたい人だった。
ある時、片手にDS(中身はスーパーロボット大戦)を持ちながら本棚の前で足踏みし「トイレで読む漫画が決まらない!!!漏れる!!もうベルセルクでいいや!!あーこれこないだ読んだばっかだ!!でも漏れる!!ワーー!!!」と叫んでトイレに駆け込んだりしていた。うんこしながらスパロボをするだけだと手持ち無沙汰らしい。
そしてドラマーだったので常に何かを叩いていた。
変わった人が大好きなので私にはとても美点なのだが(大事なことなので二回書く)、落ち着いているかいないかでいうと、落ち着いていなかったと思う。
変であることと魅力の大きさに正の相関があるのが問題なのかもしれない。
この問題について、「変=魅力」仲間と話し合ったことがある。
仲間は年下の男性なのだが、彼の過去事例として女友達から「シンクが狭くて皿でいっぱいだが、機能は同じで大量に入ることに気づいたから風呂場の湯船に皿をためている。そのせいでここ数日風呂に入れていない」と聞いて「はい好き!!付き合いまーす!!」と決定して付き合ったりしている。
すごくわかる。
他の追随を許さない変さ加減の人はおもしろくて一緒にいたくなるし、替えのきかない存在として謎の引力があって好きになる。
しかし長く一緒にいるといろいろ障害が発生して関係が続かないのだ。
結局、我々は極端な変人でないと面白くなくて付き合う気も起きないが、長く人生を共にする相手を探したいなら、違う評価軸に切り替えたほうがいいのではないか、しかし違う評価軸とは何かわからん、という結論になった。
そこで友達夫婦のいちご狩りである。
もしかして、長く続く秘訣は落ち着きにあるのでは?
考えてみれば、私の実家では各自本を読むなどして皆静かにすごしていた。目が合った場合はお互い無言で微笑みかけるしきたりがあったくらいで、積極的に音を出す人間はいなかった。
好きの評価軸を替えなくても、落ち着きをプラスすれば長期的関係を築くことができる気がする。
しかし落ち着いた強烈な変人っているんだろうか?
私が今まで付き合った人に共通する行動がある。
彼の友達が私を初めて見て外見を褒めてくれるのに対し、皆全く同じトーンで
「でも中身はすっっ(長い溜め)っっっごい変だよ」というのだ。
ご購入者が満場一致で同じことをいうので、変なのだと思う。
考えてみれば「変=魅力」仲間の男性も相当な変わり者なので、もしかすると落ち着き云々ではなく、単に変と変がぶつかり合ってうまくいっていない可能性もある。とんだヤマアラシのジレンマだ。
落ち着いた相手の方が関係は長続きする仮説を証明するため、以下2つの条件で実験し
1、ただ落ち着いた人と付き合う
2、落ち着いた強烈な変人と付き合う
結果、
1長続き、2短期間であれば仮説は証明される。
1長続き、2長続きであれば仮説は否定される。
1短期間、2短期間であっても仮説は否定される。(単にこちらの問題である)
そんな実験ができるほど人生は長くない!ワー!!(トイレに駆け込む)
オチはないと予告しておいたのでここはまた改めて出直すとする。
変人好きはクールに去るぜ(スピードワゴン)
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