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【悪魔の論理】他人を貶めるトーン・ポリシング(トンポリ)を極める

トーン・ポリシング(tone policing)とは、議論や対話において、話し手の感情や態度、話し方に焦点を当て、その内容や本質的な問題を無視する、あるいはその議論を退ける行為を指します。

これは、特に社会的な不公正や差別の問題に対する抗議や訴えを封じ込めるために使われることが多く、その結果、問題の根本的な解決を遅らせることになります。

トーン・ポリシングには以下のような形があります。

  1. 感情的すぎるという批判

    • 話し手が怒りや悲しみ、激しい感情を表現すると、受け手が議論の内容よりも話し手の態度に焦点を当てます。これにより、話し手が表現しようとしている問題の深刻さや正当性が軽視されます。

  2. 攻撃的な口調に対する非難

    • 話し手が強い言葉を用いた場合、受け手が「そのような言い方は失礼だ」「攻撃的である」として、話の中身を無視し、口調に対してのみ反応する。

トーン・ポリシングは、特に権力構造の中で、権力を持つ側が権力を持たない側の声を抑え込むために使われます。例えば、一般市民が社会的不公正や差別に対して抗議すると、権力を持つ側がその抗議の仕方を問題視し、議論の本質を無視することが典型的な例です。

結果として、トーン・ポリシングは、真の問題に向き合うことを避け、対話の進展を妨げることになります。このような行為は、議論の健全性を損ない、社会的な進展を妨げる要因となり得ます。

トーン・ポリシングに対抗する

以下に、具体的な対抗手段を説明します。

1. トーン・ポリシングを指摘する

  • 対策  相手がトーン・ポリシングを使ったら、それを明確に指摘します。「あなたが私の話し方に焦点を当てることで、私が提起している重要な問題から議論を逸らそうとしている」と伝えて、その行為が適切でないことを認識させます。

  • 例  相手が「そんな言い方は受け入れられない」と言った場合、「話し方に注意を向けて、議論の本質が無視されている。この問題についてどう考えるべきかを議論しよう」と反論します。

2. 共感を示し問題を強調する

  • 対策 相手の指摘が感情や態度に基づいている場合、共感を示しつつ、再び問題の本質に話を戻します。「あなたが私の感情に気づいてくれているのはありがたいが、それはこの問題の重要性を反映しているものだ。この問題について具体的にどうすべきか考えましょう」と言う。

  • : 「私が強い言葉を使ったことは理解しますが、それはこの問題が私にとってどれほど重要かを示している。解決策について話し合いませんか?」

3. 相手の意図を確認する

  • 対策 相手の意図を尋ねるのも効果的です。

  • : 「あなたが私の感情的な反応について話しているのは、議論をそらすためですよね?どうして私の感情に焦点を当てるのか?」

6. 自己主張を強化する

  • 対策: 自分の意見や感情が正当であることを自信を持って主張し、相手に対してその正当性を認めさせる。「私の感情は、この問題に対する私の経験と密接に結びついています。感情を無視することは、この問題の影響を軽視することにつながります」と説明し、感情の正当性を強調します。

  • : 「私の怒りはこの問題の深刻さを反映しています。私たちが解決策を見つけるためには、この感情を理解しなければなりません。」

トーン・ポリシングを指摘することで、議論の焦点を本質的な問題に維持し、建設的で実りある対話を続けます。

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