スリルと景勝!「ヴェルドン渓谷」をドライブ
「ヴェルドン渓谷(gorges de Verdon)」は、188,000ヘクタールの広大な自然が広がる「ヴェルドン地域自然公園」にあります。長さ約25km、深さは最大700mにも及び、谷底にはヴェルドン川が流れています。
ジェットコースターより怖いドライブコース
ヴェルドン川が流れつく「サント・クロワ湖(Lac de Sainte-Croix)」です。今回は、渓谷を一周して、この湖のほとりに戻ってくるコースをドライブします。
まずは切り立った岩山の間を登っていきます。このコース、そこらへんのジェットコースターよりずっとスリリングです。
というのも、急カーブだらけなうえに、基本的にガードレールがありません。道路の向こうは崖! とにかく安全運転で進みます。
圧倒的に壮観! 渓谷を見下ろす
最初のビュースポット「Belvedere Trescaïre haut」に到着。するとそこには先客が。
先客は、車のドアを開け大音量で音楽を流し、へりに腰掛けて一人の世界に浸っています。
写真左に写っているのはスマホで景色を撮る夫。へっぴり腰になっています。
私もへりに近づくと・・・
うわぁぁぁ高いっ! 絶景!!!
真下を見ると、怖っ!! (私もへっぴり腰)
てか、ええっ!? 怖くないの?
信じられませんが、ここでロッククライミングをしたり、岩の間を綱渡りするハイラインというスポーツに挑む、強靭な精神の持ち主もいるそうです。
車に戻りさらに進むと1〜2キロおきに「Belvédère de l’Escalès」や「Gorges du Verdon」などの名称がついたビュースポットがあります。
進むごとに標高が高くなりますが、だんだん慣れて(マヒして)きます。
この渓谷の地形は数千万年前、アフリカ大陸がヨーロッパ大陸に衝突し、ヨーロッパをまたがるアルプス山脈が隆起したときにできたのだそう。
大地のダイナミズムをひしひしと感じていると、鷹でしょうか、大きな鳥が悠々と谷間へ飛んでいきました。
下界とは別世界です。
車窓から見える渓谷のいろいろ
次はヴェルドン川まで山をくだりました。
川沿いにはトレイルコースがあります。
ヴェルドン川の水はひんやりと澄んでいます。空気も爽やか。
トレイルはまたの機会にして、ドライブを続けます。
道路沿いの草むらには、よく家畜や馬が放牧されていました。
車を止めて見ていると、好奇心の強い1頭の馬が寄ってきた。かわいい。
通りがかった「 トリガンス(Trigance)」という小さな村。
プロヴァンスにいくつかある、こうした岩山の上にある村を通称「鷲の巣村」というのだそう。
トリガンスの頂上にある城「シャトー・ドゥ・トリガンス(Château de Trigance)」は中世につくられた要塞で、今はホテルになっています。
渓谷にかかる橋「Pont de l’ArtubyPont de l’Artuby」。
あまりの高さに、足がすくんで渡れませんでした・・・。
ゴール地点に設定していたサント・クロワ湖にある橋「Pont du Galetas – Gorges du Verdon」からの眺め。ヴェルドン川が湖に流れついているところです。日によってエメラルドブルーにもコバルトグリーンにも見えるこの鮮やかな色が、ヴェルドン川の大きな特徴です。
計画ではドライブは2〜3時間のつもりでしたが、途中何度もビュースポットで車を降りたのと、ゆっくり安全運転をしたため、半日かかりました。
渓谷の壮観な眺めは、いまも目に焼きついています。