いちばん好きな場所〜後編〜

昨日書いた記事がかなり評判良くて、色んなところからメッセージいただいてます。このnoteの秘密のメッセージの方にも沢山届いてたよ。必ず全部目を通します、ありがとう。

じゃあさっそくセットリストの後半へ。

武道館では新曲も披露しました。
「面影」
この曲はリハも含めて本番が一番気持ちよく曲の世界に入り込めました。
この「面影」はこれからまだまだライブで成長していくんじゃないかな。
そして本編もいよいよ後半戦へ。
ここからの畳み掛けがもの凄かったよね。
まずは盛り上げスポットでは定番中の定番の「循環」からスタート!
いやぁ、みんな回ってたね笑。まぁ回れ!って言ってるのはおれなんだけど、それにしてもみんな見事に回ってた。今まで数々のアーティストが武道館のステージでライブしてきたと思うけど、間違いなく一番回ったのはシドファンのみんなじゃないかな。ステージから見てて楽しそうにのってるみんなを見てる時間が幸せでした。マオにゃんコールも嬉しかったよ笑。

そのままの勢いで「プロポーズ」へ。
おれ、実はこの辺からちょっと記憶が曖昧で、完全にぶっ飛びモードに突入してた。みんなもかなりぶっ壊れはじめてたよね。最高だったよ!
この「プロポーズ」って曲、タイトルだけ見るとちょっとロマンチックな曲なんじゃないかなって思うよね。タイトルと曲のギャップが気に入ってます。

そしてシドのヘドバン曲「park」へ。
この曲は少年時代の行き場のない反発の気持ちや、初期衝動を歌った曲なんだけど。ライブでやると一気にあの頃の気持ちに戻れるっていうか。この曲を歌ってるおれの映像とか見ると、完全にギラギラマオ少年の目に戻っちゃってるもんな。曲の力って本当に凄いと思う。
激しいビートに巻き舌とシャウトを乗せて、おれのパンク精神が爆発してた。みんなもしっかりついてきてくれて嬉しかったよ。

そしてラスト!「眩暈」
シドのラストナンバーといえばやっぱりこの曲。
一曲を通してずっとみんなと繋がっていられる、最高にのれる曲だよね。
熱気もみんなも声も凄まじかった。関係者席で来てた方達もシドファンのパワーに圧倒されてたんじゃないかな。おれも歌いながら「見ろよ!これがシドとシドファンの本気だ!!」って思いながらシャウトしてたよ。20年分の勢いを感じる、最高の「眩暈」でした。

「こんなんで終わるわけねえよな!!」
あれみんなびっくりした?
そう、実は「眩暈」でラストと言いつつもう一曲残してました。
しかも「吉開学17歳(無職)」っていう。シド最大級の飛び道具みたいな曲を。
20周年ライブではこの演出も絶対やりたいなって思ってたから、この瞬間のみんなの驚いてる顔を見れたとき、本当嬉しかった。
シドの初期も初期、初ライブの池袋サイバーからやってた曲で、当時おれと明希で「この曲で絶対いけるよシドは!」って確信してた曲。
その曲を20周年の本編ラストに持ってくることに意味があって。アンコール前に一度全部を破壊するかっこよさにこだわりたくて。ぶちかましました。
せっかくWOWOWの撮影も入ってたのに、色んな意味でこの曲はほとんどカットかピーなんだろうな…まあそれもシドらしくていいよね笑。

そしてアンコール。
一曲目はこちらも新曲の「微風」
この曲はこの武道館用にどうしても新曲を持ってきたくて、みんなで頑張って間に合わせた出来立ての曲。20年のシドの活動を振り返りながら書いた歌詞。ファンのみんなにもしっかり響いたかな?
向かい風も追い風も全部経験したシドだけど、今はこうやって微風みたいに優しく包み込んでくれるファンのみんながいて。本当に幸せなバンドです。
みんな、辛いときにおれの微風でいてくれたこと一生忘れないよ。

そしてアンコールもやっぱり盛り上がりたくて。
まずは「夏恋」
めちゃめちゃ盛り上がったよね!盛り上がりつつそれぞれ(ん?おれだけ?笑)自由タイムに突入。今回は最近流行りのダンスも取り入れてみたけど気付いてくれたかな?上手く踊れてるか後で映像で見るのが楽しみです。
銀テープも綺麗だったね。あの瞬間は「ああ武道館でやってるんだな」って思える気持ちい瞬間です。あと銀テープが飛んだ数十秒だけはメンバー見るよりも必死に銀テープを拾いに行ってるお前らが可愛くて好きだぜ笑。

そして最後の盛り上がり曲は「Dear Tokyo」
この曲でおれたち本当の意味で一つになれたよね。
あの日の「Dear Tokyo」は歌詞やメロディーを考えながら歌うとか一切なく、これまでのシドの歴史で体が覚えてる「Dear Tokyo」を、ただただみんなにぶつけて。ファンのみんなはしっかり受け止めて、もっと大きな声で投げ返してくれて。それを繰り返してどんどん気持ちよくなって。曲の終わりには感じたこともないようなとんでもなく素敵な「ライブ」という形になってた。
またやりたいね、あんな「Dear Tokyo」

最後の曲「いちばん好きな場所」
この曲を最後に歌うことはずっと前から決めてて。
武道館のライブが発表されてから、この日のことを毎日毎日頭の中でシミュレーションしてきたから。だからおれにとっては日常だった…はずなのに。
思ってた歌と全然違ったんだよね。
綺麗な歌声、上手な歌、そんなものをずっとイメージして頑張ってきたんだけど。今までイメージしてきたどの歌よりも、今まで練習してきたどの歌よりも。

一番歌いたかった歌を、歌うことができた。

最初から最後までしっかりと歌に気持ちが乗ってて、その気持ちを目の前にいる大切なファンのみんなに届けたい、それだけを思って歌った。

けど不思議とどこか冷静で、心の中では「長く歌ってるといいことあるな」なんてことを思いながら、微笑んでたような気もする。
緊張と、全力と、脱力のあとにだけ待ってるゾーンみたいな瞬間だったのかな。
人生できっとそう何度も経験できないような、最高のライブの最高のエンディング。歌い続けててよかった。

今回のライブ、シドとしてのテーマはもちろん「いちばん好きな場所」「20年の集大成、ベストオブシド」だったんだけど。

個人的なテーマとしては「飾らない歌と言葉」だった。

この日のために自分にやれることやるべきことは全力で頑張ってきたし、やめた方がいい習慣も全部見直して生まれ変わるつもりで駆け抜けてきたから。
だからこそライブの当日は、自分の今の力を信じてステージに立って、あとは溢れてくる歌と言葉だけを来てくれたファンのみんなに伝える。もうそれだけしかないかなって。

極端な話、MCとかも伝えたいことがあれば話すし、そうじゃなくて歌だけでいきたくなったらあまり喋るつもりはなかったぐらい。
衣装もそう。今回は黒いスーツに黒いシャツだけっていうシンプルなスタイルで、飾りっけゼロの自分で歌だけで勝負してやる!っていう気持ちが強かった。

ライブ後にこうやって気持ちを伝えることって最近あまりなかったと思うけど。
この20周年の武道館はおれにとって本当に大切なライブになったから、文字で残しておくことにしました。みんな読んでくれてありがとう。

最後に。
シドの20年の活動の中で、沢山の楽しいこと辛いこと色々と経験してきました。だけどこうやって自分との戦い、コロナとの戦いも乗り越えて、今でもシドのボーカルとして真ん中に立って歌えてることが何よりも幸せです。
やっぱりおれには歌しかないから、輝ける場所はステージの真ん中しかないから。
これからも歌と共に楽しみながらもがきながら生きていきます。
みんな、応援しててね。

マオ


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マオ
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