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自分が通ってきた道と、その先を想う。きっとトンネルを抜け出せるから

今日もお疲れさまです。
まおです。

先日、人生のレベルが一つ上がりました。
病気療養を始めて15年、車いす生活になって10年。
年月の経過というのは恐ろしく早いものですね。

今回の投稿は、お題「#挑戦してよかった」ことについて、自身の経験を少しお話しできたらと思います。


大卒後、希望を胸に入社した先は大変多忙を極める部署。
深夜残業や休日出勤、周りとの知識の差を埋めるための個人的な学びの時間など…1日のほとんどの時間を仕事中心で過ごしていましたが、社会人1年目だしそんなの当たり前と思ってそれなりに充実感を持っていました。

そんなある日、突然身体が動かなくなります。
そこから長い長い闘病生活が始まったのです。

たくさんのご経験者がおっしゃるように、まさに暗いトンネルの中を彷徨い歩いている感覚。
その間、何もできない自分が嫌で嫌で仕方なく、「働かざる者生きるべからず」のような極端な思考でした。

暗いトンネルから早く出口を見つけ出そう。そのためにとにかくたくさん進むんだ。
そのように大変焦ってしまっていた部分があり、いつも頭の中は仕事探しや資格取得のことばかり。
自分の身体を置き去りにしてしまっていたように思います。
そしてその結果が、この車いす姿なのだと。
病気からさらに障害を負ってしまったことで、もちろん絶望しました。
10年経った今でもマイナスの感情の方が多いです。


でも私が病気療養をしていた期間、車いす姿になる前までで、とても大きな挑戦をしたことがあります。
二度目の大学入学です。
社会人入試で理学療法学専攻に合格することができたのです。

人生初めての入院で、様々な医療職のかたが患者に真剣に向かい合っている姿。
県外に住む祖母が片麻痺で、リハビリを受ける場面を見た経験。
病気や怪我から復帰する際の手助けになれる。
こんな私でも誰かの役に立てるかも。
と、大きな希望を持って入学を決意しました。

もともとは工学系の大学を卒業していますが、これは全く未知の分野。
必要な教科書を全て購入して持って帰ろうとしたところ、自転車のカゴに積む前に袋の底が抜けてしまったくらいの重みだったのは、思わず苦笑い…というかむしろ大爆笑でした。

自分よりかなり若い方々との学生生活も、とても充実していました。
闘病と久しく勉強から遠ざかっていたことなどから、なかなか講義内容が頭に入ってきませんでしたが、友人と教え合い、附属図書館で自習、もちろん自宅でも予習復習を欠かしませんでした。
1年生で実習用の白衣を作り、それを着て病院見学に行った際は、何だか気持ちがシャキッとしたのを鮮明に覚えています。


入学から半年、私は通学できなくなりました。
体調が再度悪化し、入院を余儀なくされたのです。
それから休学を数年、復学することなく私の第二の大学生活は終了してしまいました。

新たな夢は叶えられなかったものの、新しい分野を学ぶと決意したことは、本当に挑戦してよかったと強く感じます。

彷徨っていた暗い中から、ようやく自分の道を探し見つけ歩み出したこと。
夢を叶えるために、受験勉強を含め新しい知識を身につけたこと。
動けずに引きこもっていた自分が、外に出て新しいコミュニティに属することができたこと。
何よりも、学ぶことの楽しさを再確認できたこと。

理学療法士になるという目標は達成できなくとも、この二度目の大学生活で得られたものはとても多かったため、本当に挑戦してよかったと思います。


今また、新たな資格取得のため勉強を再開するところです。
しばらく休眠状態だった私の頭に「おはよう、そろそろ起きる時間だよ」と言ってあげなきゃ。

障害や体調のせいで諦めそうになることは何度もあります。
思い通りの結果にならないこともあるでしょう。

それでも、やってきたことや通ってきた道は決して無駄にはならない。
そう信じて、これからも「挑戦してよかった」と言えるよう、日々小さな努力を積み重ねていこうと思います。


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