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日記0416

創作にはマスによる評価というものが常に付きまとうが、このようなマスによる評価やバズは絶対的な評価軸ではなく一つの相対的な指標でしかないということを忘れてはならない。

週刊少年ジャンプのアンケート至上主義のような商業のフィールドにおける多数決による評定は、マーケティングとして非常に理にかなった手段である一方で、マスというバックボーンの曖昧な存在に価値判断の手綱を握らせる行為に他ならないのだ。

大衆という有象無象がおしなべて慧眼を備えているはずもなく、本当の意味で良い物、素晴らしい物が必ずしも万人に評価されるとは限らないのである。

不特定多数の他者による評価という判断基準の不確定な物差しに傾倒し、宙吊りになってしまうことだけは避けなくてはならない。

しかしながら、先述したように商業においてはこのマスという存在が必然的に強い決定権を持ってしまっている。

私は偶々美術大学という場でデザインを学ぶ機会に恵まれたので特定の狭い領域については人より造詣が深く、高い解像度でものごとの判別を行える眼を持ち合わせることができていると思っているが、一方でその特定の領域以外のあらゆる対象に対しては知識体系もなく修練も未熟な状態で世界を見ているわけであり、そんな解像度の低い眼で知らず知らずのうちにマスの一員として決定権の一部を担っていることに自覚的にならなくてはならないと自戒する。

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