アフターコロナの飲食店(労働時間について)

今日は6月19日、ようやく都道府県の往来も解禁ですね。さて、これから以前のように営業ができると期待するところですね。確かに京都では観光客がご利用される飲食店や旅館はまだまだ回復とまではいかない状況です。しかし、地元客を中心のターゲットとしているお店は随分回復してきているように思えます。まだまだですが、ともに頑張りましょう。

 ところで、以前から疑問に思っていることですが、労働者の勤務時間です。今回のコロナ禍でリモートワークが普及してきましたね。ある会社では、管理職のメールが2時間おきに届き、反応しないと「さぼっているのでは?」とか部下を全く信用していない管理職のおっさんが行いそうな仕業です。そんなメールを送る時間があるのなら、自分の仕事をしっかりやれば、と思ってしまいます。このようにリモートワーク下でのその労働時間はどのように把握できるのでしょう。日本では週42時間とか決まりがあります。会社に出勤してタイムカードを押して、退社時にまたタイムカードを押して、という昔風の労働時間管理は現在では通用しなくなってますね。でもハローワークでは求職の応募をする際に労働者を保護するために厳格にそれらの記載を明確に表現するよう指導されます。

 特に飲食店はこの労働時間はかなりやっかいな制約です。昼食、夕食ともに提供している飲食店では、おそらく午前10時くらいからランチの用意をして、ランチタイムを迎え、午後2時ごろ、ランチタイムが終了、後かたずけをして終われるのは午後3時、そして自分たちの昼食を食べて、午後4時、仮にディナーの時間が5時からなら、すぐに準備です。仮に閉店時間が午後9時なら、片付けをして、早くて退店できるのは午後10時ということになりますね。店に入って、退店するまで、12時間というわけです。最近は労働監督署の指導が入り、ブラック企業にならないように、シフトを組み対応しているところが多くなりました。しかし少人数で営業している飲食店は多く、その飲食店はシフトを組める状況ではないようです。仮にランチタイムのみの営業やディナータイムだけの営業でお店を維持できていれば、問題はないのですが、コロナ禍ではディナーの営業をしているお店でもランチのテイクアウトを用意しているところも多くなってます。これが今の飲食店の労働実態だと思います。

 それでは、今後、この労働時間の概念はどのようになるのでしょうか?そもそも、戦後、工場で生産ラインで作業をしていた労働者が多く、ベルトコンベアーが止まるまで作業をし続けないといけないよな労働と現在の多種多様な企業の労働環境を画一的に定めていることすら、今ではナンセンスで、実態にそぐわない状況です。まず、このことから変化していかないと、飲食店の経営者は求職に対して、ますます消極的になり、労働者は求人が減少し、失業に追い込まれるという負のスパイラルが展開するのでがないでしょうか? この問題は皆さんとともに今後考える必要があると思います。


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京料理 萬長
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