フレキシブルな飲食店になろう、パート2
10月に入り、すっかり秋めいてきました。いよいよGO TO トラベルが東京も加わり、GO TO イートもグルメサイトの予約のポイント付加から、商品券の販売も順次スタートしてきました。
このコロナ禍の飲食店のあり方について、当店も色々な対策を用意してきました。日本国民が少しづつ動き始めてまいりました。皆さんのお店ではいかがでしょうか?
当店の状況はシルバーウィークを除き、相変わらず、低調な感じです。ただ、11月の予約が入り始め、法事の予約を数件いただき、観光の団体予約も入り始めました。
色々な対策の中で、個人客の予約はコロナ前に比べても同等の予約をいただいてます。グルメサイトでの予約は今まで2日前までに予約をいただきこととしていましたが、GO TOキャンペーンを踏まえ、当日即予約できるように体制を整えました。当日即予約については、当店なりに様々な障害があり、どのようにしたら、即予約したお客様に快くご来店いただけるようになるかを考えて、体制を整えました。
私が仕事をするまな板の前には、メールを受信するためのタブレットと予約を管理するタブレットを2基設置して、そのタブレットをにらみながら、仕事をするようになりました。
即予約のメールが届くと通知音がなり、メールを確認して、席を確保するということになります。ハッキリ言って、邪魔くさく、もし対応を誤れば、お客様に悪い影響を与えかねない心配はありますが、グルメサイトでポイント付加されるキャンペーンなので、お客様の立場を思うと、即予約できる状況にしたほうが良いだろうと決意しました。
先日、NHKの番組で、「一発逆転人生・・?」とかいう番組があり、神奈川県の老舗旅館で10億円の負債を抱え、様々なイノベーションでその旅館を立ち直した女将が出演していました。
私は以前からその旅館の変革の記事は知っていました。でも、どのように変革したのかの詳細は知りませんでした。この番組で良くわかりました。
その旅館の息子さんと結婚した女性が女将さんになるのですが、その息子さんはその旅館に従事していたわけではなく、エンジニアだったかな?その息子さんと結婚して、まったく旅館のことに関知していないこの女性が、女将さんになって、変革していくわけです。
その動機は、旅館を経営していたおじいさんが息子夫婦の子供にまで、保証人にして、10億円の借入をしていたことは判明して、母親としたら、自分の子供にそんな負債を負わせるわけにいかないと、一念発起して、旅館にかかわり始めたわけです。当然、息子さんも退社して、旅館にもどりました。
老舗の旅館なので、常連客もしっかりあり、どうして、利益がでないのかというと、従業員が多く、人件費が重荷になっていました。おじいさんの経営者はなんとか稼働率を上げるために、宿泊代を値下げしたりして、切り盛りしていたのですが、負のスパイラルに陥ったことでの、この負債額でした。
女将夫妻はそれまでの旅館経営の常識にとらわれず、IT技術を駆使して各部署の従業員にお客様の情報などを公開共有し、お客様の満足度も向上し、従業員の生産性を向上させ、旅館ではタブーだった定休日をもうけたりして、従業員の労働満足度も向上した結果、負債もなくなったというストーリーでした。
思い切った取り組みをすることで、この困難も打開できたわけです。コロナ禍の我々飲食店の経営も少し間違えれば、「負のスパイラル」です。少し良いと思う取り組みをすれば、「正のスパイラル」です。
このきわどい境目をよくよく判断して、運営していきましょう。その基本は「顧客の満足度の向上と従業員の満足度の両立」だと思っています。明るい未来を見据えて、これからも努力していきましょう。