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ランカめし 第二回 シナモンガーデンのスリランカプレート

日本で食べられるスリランカの味を紹介するランカめし。その第二回で紹介するのは栃木県足利市にあるシナモンガーデンです。 中心地から少し離れているため電車で行くのは少し不便です。その代わり雰囲気は抜群。鬱蒼とした木々に囲まれた庭の中に佇む一軒家といった面持ちで、外観からスリランカに来たように気分が盛り上がります。 注文したのはスリランカプレート(マトン)。パイナップルやダイコン、青野菜やナスなど、さまざまに野菜果物取り混ぜられており、夏に減退しがちな食欲を増進させます。 ま

    • 出光美術館に「ここから、さきへⅣ 「物、ものを呼ぶ」」を見てきた。

      出光美術館の軌跡 ここから、さきへⅣ 「物、ものを呼ぶ」を見てきた。出光美術館の越し方振り返り行く末を見る展覧会として堪能したので、以下に感想をつらつらと。 まず筆頭に登場するのは「25 古筆手鑑「見努世友」」だろう。大聖武から起こして、歴代の天皇、公卿、僧俗の名筆を連綿と貼り混ぜた、小浜酒井家に伝えられた名品である。創業者の出光佐三が生前唯一所蔵した国宝として珍重されてある。 さて酒井家といえば徳川譜代筆頭に近い名家である。雅楽頭酒井と左衛門尉酒井の二系列が大きなもので

      • 映画「きみの色」は、キャラデザがすごい

         映画「きみの色」見に行ってきました。 本編も面白かったのですが、私が何より心臓を鷲掴みにされた、グワングワン揺さぶられたのは、キャラクターデザインです。 今回はその特筆すべき要素をヒロイン二人から抽出して、図解と共に述べていきたいと思います。 作永きみの場合 予告編から印象深かったのは作永きみの造形です。 まず、キャラクターの耳が小さい。かなり小さい。大体、キャラクターデザインというものは耳を大きくしてバランスを取るというか、後頭部との接合の不備を補うんですが、そん

        • 揚北衆(あがきたしゅう)ライド

          はじめに  揚北衆(あがきたしゅう)。それは新潟県の阿賀野川北岸から荒川南岸にかけての地域に分布した、複数の武士団の総称です。  今回の自転車旅では鎌倉から織豊政権期にかけて活躍した彼らの痕跡を訪ねます。まず向かう先は阿賀野川北岸の新発田、目的地は…… 1 オッチャホイと新発田城  シンガポール食堂のオッチャホイ大盛り!  新発田名物、劇場版ウマ娘プリティダービーでダンツフレームが名前を出したことで有名になっておりました。この料理を食べつ食べつ旅が始まります。タイ料理の

          ランカめし番外編 etocatoの衝撃カレー

           一度食べて衝撃を受けたカレーがこちらetocatoさんの etocatoカレー。  府中駅から徒歩五分ほどの街中にひっそり佇むこのカレー店、クラフトビールやこだわりのドリンクも取り揃えているが、なんと言っても衝撃がこのカレー。  一見普通のカレーに見えますが、食べた瞬間にライスがスパイスの着火剤になって、一口運ぶごとに、スパイスの風味が個別に炸裂していきます。カレーという名の花火です。意味のわからない例えですがこうとしか言いようがない…。  ウマ娘の聖地巡礼の方も、大国

          ランカめし番外編 etocatoの衝撃カレー

          東京国立博物館の神護寺展に行ってきた

           東京国立博物館で開催中の「創建1200年記念 特別展 神護寺」に行ってきました。  神護寺は京都の鬼門にあたる高雄にある古刹で、紙幣にもなった奈良朝の忠臣で、道鏡を帝位にという宇佐八幡宮の神託を退け、平安京の造営責任者ともなった和気清麻呂の創建となります。  この寺は弘法大師空海が京都で最初に止住し、伝法灌頂を行なった地であり、日本真言宗発祥の地でもあります。今回の展覧会では本尊の薬師如来像をはじめ、お山の寺宝がほぼ下山して東京まで来てくれる、文字通り一千年に一度の機会とな

          東京国立博物館の神護寺展に行ってきた

          女堀ライド 淵名大夫兼行の旧跡を巡って

          はじめに:旅の目的  関東平野は土木事業によって保ちたる領域です。  ことに、治水こそが関東の形を作ってきたと言っても過言ではありません。近年の気候変動によって熱帯へと近づき、ゲリラ豪雨やそれに伴う土砂災害も頻出する中、それに対応する新しい治水の形を考えるという課題が、我々に課せられていると言っても過言ではありません。  古代より関東における治水は重要な課題でした。上野国(現在の群馬県)においては、浅間山や榛名山の噴火によって川は埋まり、地勢は変わり、その都度治水事業が必

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          ランカめし 第一回 蓮の葉カレー

           スリランカ料理店をイラストで紹介するランカめし。第一回は東京・五反田にあるアラリヤランカ。  ここの夏限定メニュー・ネルンコラバス(蓮の葉カレー)。大きな蓮の葉の上にスリランカカレーの惣菜が色とりどりに盛り付けられた見た目の配色の鮮やかなカレー。  副菜はチキン、ポーク、フィッシュ、ベジタブルの中から一品を選ぶ方式で、価格は1870円。  パリップ、ココサンボルという定番の副菜はもちろん、レンコンやスリランカピクルスなどの程よい酸味が、食欲が減退する夏に英気を与えてくれる。

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          鹿島神宮ライドと鹿島信仰について

           今日、行方市の天王津から鹿島神宮までロードバイクで走った。その時感じた鹿島信仰に関する雑観をまとめてみた。  天王崎から霞ヶ浦越しに見た阿波崎、浮島。この逆ルートを渡海してタケカシマによる征東が行われたと思われる。タケカシマは常陸国風土記に登場する征夷の将軍で、彼の墳墓とされる前方後円墳が水戸市の愛宕山古墳。  潮来到着。タケカシマがハードトゥキル(痛く殺)した那珂征東のための上陸地。ここにある潮来ホテルはガイナ祭95の会場で、エヴァが一般向けに初めて公開された場所。1

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