レザムルーズと恋人たち
高校生での中華街バーデビューから始まり、バーを丸ごと愛してきたが、自分はかつて一度もバーのマスターに恋を語ったことはない。が、人の恋バナは好きだ。
この本は、「恋」「お酒」「音楽」というバーにおける3大テーマを縦糸に、緻密なディティールが横糸としてきっちり織り込まれ、それゆえに、軽い読み心地なのにすべてが映像化され、見事に追体験させられる。
渋谷の街を通り過ぎる四季、それに合わせたマスターのおもてなしの気持ち、人物に至っては、ファッションから始まって、表情・雰囲気・職業・