書籍紹介117『書いてはいけない』(森永卓郎著、三五館シンシャ)
これまでたくさんの本を読んできましたが、間違いなく「今までで衝撃を受けた本」No.1です。
自分の価値観を揺るがす政治的なテーマ・暴露本というのは、どんな主張であれ、まずは知りたいというのが私のポリシー。
森永卓郎さんと言えば、私は20年以上前に「TVタックル」に出演していたことを思い出します。
その時は、テーマが「国防」であり、「非武装で良い!」とハマコーと喧嘩する森永さんを見て、私はなんてお花畑なんだろうと思ったものです。
しかしその後、森永さんが「正当な経済理論」の論者だということを知り、ファンになった記憶があります。当時からリフレ(金融緩和推進)派は少数だった気がします。
そんな森永さんは、今すい臓がんのステージ4です。
死を前にして、残したいもの、それが本書だというのです。
経済が停滞してから30年以上が経ちますが、そのきっかけとなったのが、1985年8月12日に墜落した日本航空123便の事故だというのです。
「えっ!?事故は経済と関係ないでしょ!?」
はじめは私もそう思いました。
しかし、本書を読み進めていけば、事故⇒人間心理⇒政治⇒経済の流れが良く分かります。
残念ながら人間は弱い生き物であり、重大な決断の場面で「保身」に走るのです。今、こうやって冷静に、客観的に物事を見ている私ですが、当時のその人の立場に立った時に、どう反応していたかは想像の域を超えません。
ゆえに、本書は戦後日本の真実にせまる一冊と言えるでしょう。
さあ、準備は良いですか?
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