いつも見上げている

うれしい事があった
ここ何日か立て続けにこの写真が
何人かの方のブログで使用されている
みんなのギャラリーに投稿した写真だ

店主にとっては見慣れた景色
初めて見た人にとっては
大きな木を下から見上げたように
見えるのだろう
この時期の緑は優しげな色だから
目につくのかもしれない

青空と若葉と光の
コントラストが素晴らしい！
と自分を褒めた

どんな小さな事でも
他人から認めてもらえるのは
本当にうれしい

それが気まぐれや偶然であったとしても

この木は店主や家族にとって
大切な存在だから尚更だ

もう20年の付き合いになる
20年まんぷく家族と家族に関わる全てを見ている
500円ばかりの小さな苗
ヒョロヒョロと頼りなかった
日当たりがいいとは言い難い小さなスペースで
太陽の光を求めるように
高く高く伸びていった
たぶん軒を遥かに超えているはず

冬は半分は葉を落とすけれど
そのくらいが鳥にとってよいらしく
スズメ達の集会場所になってにぎやかだ
落とし物の掃除が大変なので
日に何度か追い払うのだけど
すぐに戻ってくる
追っては戻りまた追うの繰り返し
必死で逃げる後ろ姿が可愛い

スズメは社会性豊かな鳥らしく
見張り役とおぼしき仲間を
屋根などの見えない場所に残し
様子を見張り
鳴き声で仲間を呼び戻す
首を傾げて下を覗き
何羽かで相談するかのような仕草は
もはや落とし物をして迷惑をかける敵ではなく
イタズラをする幼い我が子のようだ

だから
この攻防戦をひそかに毎冬楽しんでいる
おそらくスズメ達も
追われては戻る事を嫌がってはいない

そして今
柔らかい若葉が芽吹き
無数の蕾で覆われている

もうすぐ花が咲く
まんぷく書房の庭に本当の春がやってくる