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ジューンベリー

桜の後に満開になる
まんぷく書房のジューンベリー
ソメイヨシノと同じように
花が咲いてから葉が芽吹く
雪のように真っ白な花だ
そして小ぶりの赤い実をつける
ざるからあふれるほど採れるので
ジャムにする 
ブラックベリーほど野性味はなく
ブルーベリーより少しクセがある

来年はこのジューンベリーの下に
小さなテーブルと椅子を置いて
まんぷくカフェを開こうと計画している
わずかなスペースではあるけれど
青空の下の小さな図書館にご案内する

バラの数を増やして
ジューンベリーの枝にはクレマチスを絡める
シェークスピアに出てくる
ハニーサックルは壁際に
足元は芝ではなく
匍匐性のタイムやカモミールを植える
そうだ
百合も、もっと増やそう

年を取っても計画を立てるのは楽しい
そして
未来の事を考えられてとてもうれしい

あれやこれやと妄想の種は尽きず
今夜も眠れそうにない

今日の一冊『腐葉土のふよこちゃん』飯野和良著

ずっと前、青山のクレヨンハウスで
飯野さんのサイン会が開かれた時
偶然訪れていてその作品を知る事となった
その時サインを頂いた本は
『ねぎ坊主のあさ太郎』だったけれど…

まだ幼子には、時代劇風の設定が
よく理解出来ないのではないかと
半信半疑ではであったが
大和魂は幼い子にもDNAに刷り込まれているのか
勧善懲悪ものは子供心に刺さるのか
はたまた
店主の紙芝居風の拍子をつけた読み方が
面白かったのか
帽子のおじさんの本(そのサイン会で被っていた)
と呼び、大のお気に入りとなった


このふよこちゃんに関しても
何故に…と思うくらいにツボにはまった作品だ

店主的には、飯野先生は
絵本作家というより
その風貌や画風から
ふうてんの芸術家、市井の自由人という
印象を持った事を覚えている
1947年生まれとあるから
おじいちゃんと呼ばれるお年ではあるが
でも、画家は歳を取らないというから
今もあの子供心を掴んだ帽子を被って
鎌倉で絵筆を握っているに違いないと
信じている

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