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仕事もお金も嫁も子供も友人も失った男が、ある日突然カタカムナ(第2話)

【愁猴の実践カタカムナ】の実践によってどうなっていったのか?を話す前に、愁猴が愁猴になる前、つまり、カタカムナを知る前には、どういう人物であったかを語っておいた方がよいと思う。

2021年7月、世間はコロナ禍の真っ只中といった感じだった。
年齢は50歳、バツイチ、独身、借金多め…職場を転々とし、定職無し…。
中々キビシイ人生になっていた。

コロナ禍の影響で、1年ほど前に派遣会社を解雇となり、なんとかアルバイトやら、電話帳の配達やら、宅配便やらをしながら、次の定職を見つける為の就活もしなから食いつないでいた。

「なんとか生活を立て直さないと…」

数十社には、面接希望の募集は出したと思う。
応募した企業にはコトゴトク書類選考で断られ全滅した。
結構これも凹んだ。
が、最後に1社だけ採用してくれた会社があった。

「ありがたい!10年なんとか勤めて頑張ろう」
そう、強く思い、本当に有り難く感謝してようやく入社できた会社。

その会社をたったの21日でクビになった。

クビと言っても実際にはオーナーとの折り合いが合わず、自分から「辞めます。」と言わされた訳なので、正確には自主退職と言う事にはなるが…。

初出勤は7月5日、それが7月25日にはクビとなったので21日しか勤められなかったことになる。
スピード離婚ならぬ、スピード退職だ!

離婚で思い出した。
2018年には離婚。
2000年の前半には借金8000万円までは電卓で足し算しながら数えたが「もう無理…」と言う言葉が頭をヨギリ計算を辞めた。
多分、総額1億2000万円ぐらいあったと思う。
ハッキリとは分からない。

不動産屋に就職するまでは、一切何も改善されないままの、なかなかキビシイ十数年になっていた。
その間、特定の友人もおらず、自分の借金問題やプライベートな相談を出来る相手もいない。

毎月、必ず送られてくる借金返済の封書の多さにストレスを感じながら

〔俺も50歳になっちまったな〜〕

〔でも、借金問題や生活の立て直しやら、なんとかしなければ!〕

〔10年は我慢して勤めよう〕

と強く思い、やっとの思いで入社出来たまでは良かった。
それが、たったの21日でクビ…というか、辞めざる得ないような状況になるなんて…。


この2021年7月25日以降

〔なんて、自分は我慢できない人間なんだ!〕

と、自分の社会的な感覚が欠落しているように感じ、めちゃくちゃ凹んだ。

マジで俺は社会的にやっていけないんじゃないかと思った。
しかし、そうも言っていられない。藁にもすがる思いで、すぐに職業安定所に出向いていった。

〔職安なら何とかなるんじゃないか…!〕

わずかな希望を胸に訪れた俺は、そこで言われた事によって更なる追い討ちをかけられることになるのだった。

「今のコロナ禍での求人は少ないです。
リーマンショックの頃よりも状況が悪いですよ。
年齢も年齢ですし…。」
この言葉は効いた。

「あ〜俺、社会的に必要とされてないんだ…」
「コロナ禍の今動いても無理だな…」
「年内はもうやめとこ…」
となり、働く意欲までをも失ってしまった事を思い出す。

愁猴が愁猴になるべくして『開き直った瞬間』だった。

まだ、カタカムナのカの字も知らない。
世間では【負け組】と言われる、職業安定所に通う無職の男だ。

開き直ったのは良いが…
「何しようかな?」
仕事もお金も無い、働く気も無い。
時間だけはタップリある状態でやる事も特にない。とにかく、ヒマになった。

「読書でもするか…」
と、Amazonを開いて、出来るだけ読み応えがありそうな本を探し始めた。

そこで、読み始める事になる本が、【サピエンス全史】という、当時話題になっていた壮大な人類史だ。
ヒマでやる事が無くなった俺にとって、コレがどハマりした。

サピエンス全史の壮大な人類史に思いを馳せながら
日本人はどこからやって来たのか?とか
自分のルーツはどこにあるのか?とか
日本民族の歴史のようなモノに興味を持ち始めた時期になる。

これまで、学校教育で教わって来た歴史とは全く違った見え方がしてきて、目の前が明るくなった気がした。

サピエンス全史を読み終わる頃には、日本の歴史をもっと知りたい!と思うようになっていた。

そして、「古事記」を調べ始めた。
「古事記」を調べていくと「古史古伝」と言われるモノにたどり着いた。
「古史古伝」の中でも一応はダントツに古い12000年以上前の物であると豪語していたのが「カタカムナ」だった。

当然カタカムナもgoogleで調べ始めるのだが、そこで目に止まったのが

故・大野朝行著
「魂合氣術の神業 - カタカムナで紐解く」
「風帆の歩きと魂合気の術 - 誇るべき日本文化、その諸能の原点を知る」

だった!

「へ〜、カタカムナは読み物では無く、古来から伝わる姿勢があるんだ!」
「知りたいなら、やるしかないやん!」
と、早速Amazonにて2冊を購入。

ヒマ潰しには本当に丁度良いじゃないか!

会社勤めもロクに出来なかった俺にとって、教科書的では無い、歴史への考察、更には姿勢の実践と丁度良いヒマ潰しを見つけた感じだった。

「12000年以上前の人達の姿勢か〜」
「今の姿勢と何が違うのか?」
「カタカムナが12000年以上前の物であるとなんで言えるのか?」

という疑問もあったが

「ヒマが潰せる〜!やる事出来た〜!」
「なんか分からんけど、練習的なやつが出来そう!」
って感じで、本の到着をワクワクしながら待っていた。

愁猴がマノスベの姿勢の練習を開始する前の話だ。

マットショーのyoutube動画に出てくるカタカムナおじさんKの「カタカムナを始めた理由がヒマだったから!」の真相はこの話だ。
そして、お分かりの通り、この話は本当の話だ!
カタカムナおじさんKも、マットショーも嘘は一切ついていない。
カタカムナおじさんKのカタカムナを始めた理由はヒマだったから!
それにしても、マットショー、あの動画、ほんと上手に作ったよね!



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