地元へ戻って思う事

若い頃から自分を説明することが永らくできなかった。自分は何なのか、人とどう違うのか。
人に語れるようなことがともかくない。しいていえば旅行好きということだった。海外のどこそこの国に一人で行った話。あまり人が経験してない場所に行った事があるってことはある種それだけで自慢になる。
だから人が行かない場所に少しでもたくさん行きたかったわけだが、実家も裕福とは言えないので実際はバイトばかりの日々だった。
そんな自分の人生は、語るほどの意味はないとずっと思っていた。
そんなありきたりと思われた人生だったが、北海道に住んでから変わってきた。住んでた時はさほど感じなかったのだが、地元・東京に帰って来てから自分の異変に気がついた。
仕事をリストラされかけたこと。転勤先でなじめず悲しい思いをしたこと。そんな中震災が起きて地元に帰りそびれたこと。正社員に自分だけなりそびれてしまったこと。それから地元を離れた経験。
地元に戻ってみると、今の東京は地元離れた経験がない人が結構多い。それ故親離れできてない(させてもらえてない)人が多いと思う。ずっと地元に居ると自覚すらないかもしれない。子は親の面倒見るものだ、って価値観もあるし、年とると寂しくなるのか余計子供を手放さない。
親はともかく、子はそれだと自分の人生を生きることができなかったりする。でも自分の人生は自分の物。自分がやりたいこと。それへの評価。それをするのは自分。それが自分の自信や生きがいに繋がる。
動物だったら、子は親の元にはいれませんし、それが本能。宿命ってやつなのよ。


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