下心は不思議なくらいバレるもの
パブリックコメント提出はしたけれど。無駄に疲れたような気もしている。ただ………。
意見募集の説明に、デジタル化は『国民の利便性のため』だという書きぶりがあったのを読んでそれが不快だった。出入国の申請以外にも利用できるよう使途を拡げるとも。おためごかしな書き方…。誰の為だって?
『自分の都合なのに、さも相手の為であるかのような表現を用いるのはズルい。真心のふりをした下心は伝わるし、ほんものの真心も伝わる』
子育ての過程で、未熟な私がいろいろ子どもたちに迷惑かけながらやってきて学び得たいちばん大きなことは、このことのような気がする。子どもは、大人たちがほんとうに子ども自身の成長のことを考えているのかどうかには敏感だ。いちばん(うちの)子ども(現在は成人)や、彼らと一緒に成長の追体験をした私自身のインナーチャイルドが嫌ったのは『おためごかし』のように思う。子どもは、親が間違えてもきちんと認めて謝ったことに対してはわりと寛大だ。親が本当にその子を見つめて、その子の成長を祈り願い真剣に考えて言ったりしたりした気持ちはかなり伝わる。
そして、親が親自身の都合や欲に駆られて下心が原動力で言ったりしたりしたことについても、その気持ちにひそむずるさや胡散臭さはかなり伝わっている。そのとき伝わってなくて一緒になって楽な方に流れても、時間を置けばかなり正確に伝わっている。
子どもがいちばん嫌う大人たちの言動は、大人たちが自分の欲や都合を隠して、成長しようとする子どもの前に立ち塞がり妨げること。大人たちが自分の思い通りにことを運ぶために子どもの将来を利用し、コントロールしようとする下心。不思議なくらい伝わるんだから。そして、利用されて置き去りにされることへの恐怖と不信を抱くんだから。
5歳から11歳も対象にだとか、若者は利他の心でだとか、国民の利便性のためだとか、見え透いていてうんざりする。どうして中高年以上の世代は利己心で発言してよくて若い子ばかり利他を強制されるのか?
行政やら大マスコミやらの御託宣には、『子育て中にこういう言い方してはNGだよね』と感じる物言いが、不思議なくらいよく出てくる。よく出てくるのは別に不思議じゃないのかな、誠意がないからだとすると。しかしいくらなんでも誠意がなさすぎだろうに。それで心が乖離を起こさないかとこちらが心配になってくるほどに。
註)冒頭に挙げた画像は、頂き物です。下さったかたにいつも感謝しています。