長男一家に送りたいもの
お米まだある?遠慮しちゃダメだよ。送ろうか?
お嫁ちゃんにLINEを送る。
いいんですか?お言葉に甘えてお願いします。
昨今のスーパーのお米の棚、すごいもんね。明日送るね。
とりあえず、お米5kgを入れる。箱にはまだスペースがある。
夫に、声をかける。
「こないだ、9月の終わり頃に一泊で遊びに行ってたよね。なにかお土産とかあるなら送るよ」
と。
翌朝、
「紙袋に入れといたよ、送るもの」
といわれて確認した。
ホテルの部屋に用意されていた、ドリップコーヒーのパック、紅茶のティーバッグ、煎茶と梅昆布茶のスティック各1回分×3つ。
旅行先で買った土地の名産品うどん2玉(長男一家は夫婦と子ども1人の3人家族)。
別の旅行先で買った饅頭(あんこではなく、その地の名産品の海産物を干したものとクリームチーズが入っている。甘い饅頭生地と、具の磯の味とクリームチーズがそれぞれの個性を主張していて合わないため『罰ゲーム』として不評だった。姑にあげたものは次男が行ったときに『ご馳走になって』断れずに困ったという)。
金箔入りの柑橘系ドリンクの素のパック3回分(金箔が珍しくて買ったらしい)。お湯か水で溶いて飲む。
これ………。
うどんと、金箔入り柑橘ドリンクは入れた。他には、家に買い置いていた食品やお菓子を入れて箱をいっぱいにして送った。
夫が出してきたそれ以外のものは入れなかった。
「なんだ。うどんしか送ってやらんかったんか?」
「………ああ、箱に入らなかったのよ」
「ふん………。あ、これ。家の分のうどんとか。他にご当地ラーメンもあったから買った。金箔入りのドリンクも。あと、このお菓子は1個しか買わなかったからうちの分だけだ」
うどんは、3種類か4種類のそれぞれ違う製造所のものがあった。しかもそれぞれ3玉〜4玉入り。お菓子も、長男の子どもが見たら喜びそうなものだった。
そうか………。
珍しいものを、さぞかし喜ぶだろうと送るのではなく、『自分が食べる分』を確保したあとに残ったら送るのか。
子育て世代は厳しい中でやりくりしている。
私たちも双方の両親や親戚たちからよくしてもらって助けられた。
しかし、夫は、同じようにときには助けてやろう・喜ばせよう・安心させようとはしない。節目のお祝いごとの相談を持ちかけても、
「別にせんでええじゃろ」
と答える。
ああ、自分が満足したあと、あまりものをあてがっておけばいいという人間なんだな、と感じる。
初めての転勤で遠距離の引越しをしたあと、1ヶ月間生活費をくれなかったことや(忙しくて気がつかなかったそうだ。私は自分名義の預金を切り崩したり、前任地での生協の出資金が払い戻されたのを生活費に充てたりした)、渡される額が少ないので干し椎茸や安売りの野菜をまとめ買いして調理法を工夫して飽きないようにと考えたら文句を言われ(渡される額と要求が見合わないのでそのことを舅姑に相談したら「どうか息子にまともなものを食べさせてやってくれ」と説教された)たことを思い出した。子どもの学費に充てようとパートを始めたら、外食のときに
「ごちそうさま。ありがとう」
と(家計管理を夫がしている頃だったにもかかわらず)、パート代から払わされたことを思い出す。
定年退職したら、年金生活になったら、経済的DVと精神的DVのダブルだ。
いや、昨年の大晦日(令和6年の正月の前日)に、次男と取っ組み合いの殴り合いをして自分は利き手を骨折し、次男(医療関係者)は、彼がいうにはおそらく肋骨を挫傷したようだという(第三者行為証明が要りそうだから次男は受診しなかった。夫は自分がドアを殴った際の自損だから第三者行為傷害にはならずに受診できるという医師の説明だった)から、身体的DVも要注意か。