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18歳でインプラント【歯の話①】

高校三年生の頃、自転車の自爆事故で前歯4本を失いました。

当時、私は腕に覚えありのチャリダーで、普通であれば自転車で20分以上かかる家から高校までの道のりを、15分切れることが自慢でした。そして、脚は立派なシシャモでした(笑)。

雨だろうが暴風だろうがお構い無し。
その日も、シトシト雨が降る中、快調にぶっ飛ばして帰宅中でした。

家の方へ下る長い坂道の途中、車道から歩道へ乗り上げる瞬間にハンドルを取られ、ガクン!と頭が前に振れ、激しく口元をハンドルの中心部分にぶつけました。
あまりの衝撃に動けず、「誰か助けてくれるまでこのまま倒れていよう」としばらく道に倒れていましたが、待てど暮らせど誰も通りかかる気配はなく、仕方なくグラグラする口元を押さえながら立ち上がり、血まみれになった塾のテキスト(紙製でした)を拾い集め、これまた血だらけになった白のコートを脱いで、また自転車にまたがって帰宅しました。

家についたらなんとかなる、と思いきや、母も不在で、タオルで口元を押さえて近所の病院へ駆け込むも(実際は傷が痛くてソロソロと歩いて向かいました)、「うちは外科じゃありません」と受付でアッサリ断られ「え!じゃあどうしたらいいんですか?!」とフガフガ言いながら食い下がったら、「○○病院でしたら、バスに乗って~うんたら~かんたら~」イヤイヤイヤ!いま出血してるから!バス待って乗ってまた歩くとか無理だから!と怒りながら病院を後にし、所持金2000円を握りしめてタクシーに飛び乗りました。

なんとか病院についてレントゲンなど撮ったりした結果、顎の骨が折れていて、前歯も根元というか骨の部分から折れていて、自分の骨をブロックのように取り出して移植し、くっついてからインプラントをすることになりました。

その後、期末テスト受けられなかったり、高校生活最後の誕生日とクリスマスとお正月を病院で過ごしたり、怪我を理由に全く勉強せずに浪人したり、なんてことがありましたが、この一連の出来事は、まだ若かった自分にとっては、ある種のネタというか武勇伝という位置付けでした。
初めての長期入院で色々な人達とも知り合え、同世代だけでなく、親世代やもっと上の人達ともお話したり、とにかく暇な時間がたくさんあったので、柄にもなく人生を考えたりもしました。

が、20年以上たった今、「まじで事故とか遭わない方がいい」と実感しています(当たり前…)。

インプラントに関する話まで行き着きませんでしたが、その話はまた次回書きたいと思います。




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