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繊細な人

とある人が弱っていて、異常なくらい他人を気にして、反省していた。

言っていることは間違いではないし、だからこそ慰めるのも難しく、しかもまあまあ年上の女性で、でも少しでも困った顔をすればまた、私が悪いのよ、迷惑かけてごめんなさいからの自虐が始まるから、困った顔をしないように心がけた。

そういう人の話は長く、自虐が多く、他者が皆、無理解な敵だし、私の話は誰も理解できない。というスタンスになる。

主人公を譲らないのだ。

他者は自分のことをわかるわけないのに。自分ですらわからない自分を他者に委ねても、、

そして、他者は敵になるほど貴方のことを気にしていないし、嫌なこと、無理解なことを言っても次の瞬間プリン食べたい。とか思ってますから、、と言いたいけど

弱ってるときのその人は自分が世界から注目されてるプリンセスのごとく悩んでいる。

みんな自分の日々が忙しい。

他者をそんなにみていない。

なのに妄想だけで自分を否定し続ける辛さ。

自分ほど他人は繊細じゃないのだ。

常識的で繊細な人ほど悩み病んでしまう難しさ。

でもその常識は実は自分で作り上げたマイルールでしかない悲しさ。

なので私は、彼女の両肩をつかんで、目を見て勢いよく

大丈夫です!ちゃんとしてます!

という事しか出来なかった。

気持ちも苦しみも全てではないけど、なんとなくはわかる。

混沌とした時代に、後で嘘つき呼ばわりされたとしても、誰かが大丈夫!とはっきり言わないと。と思って時計を見ると、約束の時間を40分も過ぎていて

急いで秘書室に帰り、ボスに平謝りすると、ボスは優しい笑顔で

大丈夫ですよ。

と言った。


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