日商簿記3級#5 間違いの気づき方と基本のキ
人生のバージョンアップ
お金は苦手。そんな人は多いと思う。私もずっとフリーランスで生きてきて、会計はどんぶりだった。今でも危うい。
なんとかなる、でなんとかなってきた。
そのまま一生行ってもなんとかなるには違いない。
しかし、簿記の世界を知ることで、感覚的な「なんとかなる」から、明確な情報に基づいた「なんとかなる」へと、人生をシフトすることができる。
一見難しい簿記も、基本はシンプル。そして、この世界観、ルールの法則を知ると、人生もより明確に創造することができる、と感じている。
できること、わかることを増やしていこう。
少しずつでいい。1日10分でいいから、時間を作って、帳簿の世界に馴染んでいこう。
とはいえ、試験日も決算日も、確実に来る。
期限を決めて、計画を立てて、実行する。
そして、試験の場で、あるいは問題を解く時に、わからなかくなったら「基本に戻る」が大切。
その「基本」を整理してみた。
右も左もわからない時
簿記の世界に馴染みがないと、問題を目前に、頭が真っ白になるのは当たり前だ。そんな時は、基本に帰ろう。
簿記は、現金が基本。それを再度、確認する。
簿記で迷った時、わからなくなった時は、現金の動きで考える。
なぜならば、簿記とは、お金の流れを記録することで、世界を把握する仕組みだからだ。
わからなくなったら、ここに戻る。
現金が増えた時は、左側(借方:カリカタ)、現金が減った時は右側(貸方:カシカタ)に記帳する。
帳簿でわからなくなるのは、現金で受け取るはずのものを、掛け金(ツケ)でやりとりしたり、手形でやりとりしたりすることで、勘定科目が変わる時。さらにそのやりとりで、手数料が出てくる時。
そんな時も「現金の動き」に戻って考えれば、なんとか答えを導き出せる。
簿記の鉄則
簿記の鉄則は、シンプルだ。
①1つずつ、記帳する。
②全てを記帳する。
③現金の動きを記帳する
④左右がピッタリ合う
合わない時のチェックポイントは、3つ。
①左右が違う、②何かが抜けている、③金額が違う、に尽きる。
①左右が違う
お金の動きを考えれば、間違いに気づくことができる。勘定科目がわからなくても、お金の動きが「入る」のか「出る」のか、だけは、記帳できる。
②何かが抜けている
凡ミスの1つだ。そもそもの転記や記帳が、できていなかった、というケース。
記帳漏れ。「出来事」(お金の出し入れ)1沖超できていなかった時に起こる「合わない」地獄だ。
全てを記帳するのが簿記の基本。「出来事」から記帳し忘れていることはないか、をチェックすると、抜けに気づくことができる。
③金額が違う
これも凡ミスの1つ。単純に、転記や入力の際、金額を打ち間違えていた時に起こる「合わない」1つ1つ見直していけば、必ず見つかる。
簿記の基本のキとは
間違えている時は、基本に戻る、というのはどの世界でも必須。
では、簿記の基本のキとは、なんだろうか?
キ、の字画は3。基本の3つとは?を整理すると、①1アクション1記帳、②出入りバランス、③時間軸の受け渡しの3点を網羅しているパーフェクトシステムであることがわかる。シンプルでパーフェクト。感動。
①1アクション1記帳〜現金の動きを逐一記帳する
「出来事」とは何か?
それは現金の動きだ。簿記の世界は、全てを現金で表す世界。現金以外のものは現金に換算される世界だ。換算の方法は、実に感動的に、全て網羅されている。現金化できないものは、簿記には存在しない。
帳簿と現金が合わない時の科目も用意されている。(現金過不足からの雑損、雑益)
この仕組み、ルールを作った先人に、改めて驚愕の感謝と感動を覚える。
②出入りバランス〜左右がピッタリ合う
借方(左)、貸方(右)だけでできているシンプルな世界。
ここに世界を落とし込めた先人がすごい。
1科目(1つの世界)で表されるお金の動きを、もう1つの世界でも表す。
これが明確になるのが、簿記の世界だ。
③時間軸の受け渡し〜決算で翌期に渡す
簿記には必ず「締日」がある。毎月末、毎年末。一定期間で区切り、その期間中のお金の流れを総括する。
その表が、財務諸表と呼ばれるフォーマットで表される。
BS(バランスシート)貸借対照表(タイシャクタイショウヒョウ)
PL(プロフィット&ロス)損益計算書(ソンエキケイサンショ)
そのシメ作業では、翌月や翌年に持ち越すお金の動きの整理をする。そのルールがまた、シビれる仕組みになっている。
馴染みがない時は、頭の痛い作業かもしれないが、世界観として、素晴らしい。人生でも、次世代(次期)にしっかりと受け渡す時の変換作業って、必要だよね、と思う。
1回目
https://note.com/manmalu/n/n5293674b3ac7