華村遊衣【note小説家】

はなむらゆい|30代|誰かの痛みに寄り添える作品を書きたいです|社会派現代小説ばかり|フォローバックします …これまで生まれ変わったら小説家になりたいと思っていましたが、書くだけなら今生でもできると思い立ち、noteでひたむきに小説を書いています。【note小説家】は自称。

華村遊衣【note小説家】

はなむらゆい|30代|誰かの痛みに寄り添える作品を書きたいです|社会派現代小説ばかり|フォローバックします …これまで生まれ変わったら小説家になりたいと思っていましたが、書くだけなら今生でもできると思い立ち、noteでひたむきに小説を書いています。【note小説家】は自称。

マガジン

  • みんなの共同運営マガジン

    • 2,286本

    甘野充プロデュースの共同運営マガジンです。 共同運営マガジンは、みんなで作るマガジンです。 参加をすると、自分の記事を共同運営マガジンに追加することができるようになります。  たくさんの人に自分の作品を読んでもらえるチャンスです。  このマガジンには多くの創作する人が集まっています。創作する人の拡散に役立ちます。  参加費は無料です。  参加希望の方はトップ記事へコメントお願いします。 ルールは以下です。 ・投稿は自分の記事だけにしてください。 ・投稿は当日投稿の記事のみにしてください。  (過去記事は投稿しないでください) ・タイトル、タイトル画像、説明文は変更しないでください。

  • 【みんなで創る】クロサキナオの運営マガジン

    • 86,527本

    このマガジンは「楽しく、続ける」を趣旨として発信してます。まだnoteに慣れてない人は知り合いづくりと記事の共有を兼ねてぜひご参加してみてはいかがでしょう🌹 ※原則1日投稿記事は2本までとしました。ご了承ください。

  • 小説専門の拡散マガジン~小説家になろう!~

    • 2,380本

    小説専門の拡散マガジンです。 小説家を目指す人におススメ。 エッセイ、日記、コラム、小説に関する記事を載録しています。 小説家を目指してる人は、気軽に声をかけてみて下さい。

  • 創作の森 エンターテイナー・ストリート

    • 8,442本

    甘野充プロデュースの創作に特化した共同運営マガジンです。 共同運営マガジンは、みんなで作るマガジンです。 自作の小説、詩、絵、音楽、動画など、想像力と創造力あふれるアートやエンターテイメント作品をnoteで公開している人たちが集まって、作品を披露する場となります。  参加すると、自分の記事を共同運営マガジンに追加することができるようになります。  たくさんの人に自分の作品を読んでもらえるチャンスです。  参加費は無料です。  参加希望の方はトップ記事へコメントお願いします。 ルールは以下です。 ・投稿内容は、自作の小説、詩、音楽、絵、のみになります。  (エッセイは不可。他者の作品の紹介も不可) ・投稿は自分の記事だけにしてください。 ・投稿は当日投稿の記事のみにしてください。  (過去記事は投稿しないでください) ・タイトル、タイトル画像、説明文は変更しないでください。 甘野充

  • 一生ボロアパートでよかった

    あらすじ:自慢だった新築の白い家が、ゴミ屋敷に変貌していく。父はアル中になり、母は蒸発し、私は孤独になった。ーーー1人の女性が過去を振り返っていく。 連載シリーズをまとめました☺️ 最新話もこちらに入れていきます。 よろしければフォローをお願いします🌸

最近の記事

  • 固定された記事

一生ボロアパートでよかった①〜⑩まとめ

① 私が幼稚園の年長になった頃、両親は家を買いました。新築の白い家です。よくある40坪程度の分譲住宅の一つでしたが、私にとって自慢の家でした。それ以前はボロアパートに住んでいました。ボロアパート時代の父は毎日きちんと仕事に行って、休みの日は家族サービスもする"良い父親"でした。母も私にとって"自慢の母親"で、よく美人と褒められました。両親は新築の家に引っ越してから兄弟のいない私に犬を買ってくれました。白いフワフワの毛をしたマルチーズで、ハナと名付けました。ハナは私が小学4年生

    • あの"とらねこさん"の記事で「一生ボロアパートでよかった」を取り上げていただきました!! 嬉しすぎる😆✨ https://note.com/supertoraneko/n/na5775dd34dad

      • 一生ボロアパートでよかった⑳

         父の会社には、夕方になる前には向かいました。駅からのその行き道で、私は再度周囲の家々の外観を見て楽しみました。 「この家は古いけど庭の手入れが行き届いているから、きっと家族仲も良いに違いない」 「この家は新築だから、きっと家族みんなこれからもずっとその幸せが続くんだと信じているに違いない」 「この家は子供がいるけど遊び道具がないがしろに外に置かれているから、きっと子供も親にないがしろにされているに違いない。」  そうやって他所の家庭状況を推測して楽しみました。自分の家の

        • 一生ボロアパートでよかった⑲

           足早に来た方向へ戻り、駅が見えてくると縮こまった身体も元のサイズに戻れた気がしました。駅前で軽く深呼吸をしました。2、3回繰り返すと排ガスの匂いが肺から身体の内側に染み渡り、現実世界に帰ってきたと実感できました。  駅前の人影はまばらになっていました。朝、駅に着いた時はまだサラリーマンや部活にでも行くだろう学生の姿がありましたが、すっかり居なくなっていました。駅周辺に見えるのは高齢者がほとんどでした。通勤や通学のピークは超えていたかと思います。思ったより通行人が少なくて安

        • 固定された記事

        一生ボロアパートでよかった①〜⑩まとめ

        マガジン

        • みんなの共同運営マガジン
          2,286本
        • 【みんなで創る】クロサキナオの運営マガジン
          86,527本
        • 小説専門の拡散マガジン~小説家になろう!~
          2,380本
        • 創作の森 エンターテイナー・ストリート
          8,442本
        • 一生ボロアパートでよかった
          21本
        • 🌸華村の短編集🌸
          7本

        記事

          一生ボロアパートでよかった⑱

           お金は持っていなかったのか。  ええ、お金は持っていませんでした。財布は持ってきていたのですが、すっからかんでした。たしか100円と少しの小銭が財布の中にありましたが、とても3駅向こうの自宅まで辿り着けるような金額は持ち合わせていませんでした。財布の中のお金で切符を買うことも、Suicaにチャージすることもかないませんでした。  父と一緒に帰るしか方法が無さそうだと悟ると、ますます自分が惨めに思えました。だって、辺鄙な田舎の北埼玉で働く父を内心散々馬鹿にしておいて、結局

          一生ボロアパートでよかった⑱

          一生ボロアパートでよかった⑰

           ベストセキュリティコーポレーション。  青い看板のB.S.Coの文字に添えるように書かれたその名前こそ、父が勤める会社の正体でした。  聞いたことがある名前でした。一昔前によくCMで流れていた会社名でした。 「あなたの安全に、ベストを尽くします。 ベストセキュリティコーポレーションです。」  まだ我が家の壁面が白く輝き、父と母と共にダイニングテーブルで夕飯を一緒に食べていた頃、頻繁にCMで流れていた台詞でした。一昔前ドラマによく出ていた俳優が警備員の格好をして人差し

          一生ボロアパートでよかった⑰

          一生ボロアパートでよかった⑯

           春休み最終日、父の尾行を決行しました。  この日私は、朝の4時過ぎには目が覚めていました。でも、目覚めてすぐには起きませんでした。明日から始まる学校の事や家の事、まるで上手くいかない自分の人生の事をずっと考えていました。そして、いつになったら夜が明けるのかと憂いつつ、父の目覚ましが鳴るまで何もしないでただ目を瞑って待っていました。  父が起床したのは6時半でした。それは昔から大きく変わりません。朝、隣の父の部屋から目覚まし時計の鳴る音が聞こえるので、その音で私も起こされ

          一生ボロアパートでよかった⑯

          短編小説:令和カラフルランドセル 〜かつてピンクでいじめられた私のカタルシス〜

           かつてランドセルが赤と黒だけだった時代、私のランドセルはピンク色でした。  平成初期の話です。あの時代、あの頃の私は、たかがランドセルの色がピンクというだけでいじめられました。年号が令和に変わり、世の中もまたずいぶん変わるものですね。  今の子ども達はピンクはもちろん、水色や茶色、青やオレンジといった自分好みの色を背負うようになりました。そうした色とりどりのランドセルを背負った子ども達を見ると、大人になりすっかりモノクロになった私の心にも色彩が蘇ります。  私が子ども

          短編小説:令和カラフルランドセル 〜かつてピンクでいじめられた私のカタルシス〜

          一生ボロアパートでよかった⑮

           あれから父は、毎日菓子パンを買って帰るようになりました。そして必ずと言っていいほど、ツイストドーナツを買ってくるのでした。私はあの日、確かにあんぱんが食べたいと伝えたはずなのに、なぜか父の記憶には、私の好物はツイストドーナツであると上書きされているようでした。  餡の入っていないツイストドーナツは、まるで我が家のようで、好きではありませんでした。  白く砂糖がまぶされた表面は、白い我が家を彷彿とさせました。中に餡の入っていないところも、戸籍上は家族でも実質家族としての機

          一生ボロアパートでよかった⑮

          「短編小説:出る杭は打たれるけど、錆びた杭なら打たれない 〜飲み屋のおっさんの深イイ話〜」を読んでくださった皆様、♡スキありがとうございました😊 なんと、#ほろよい文学 の公式マガジンにも入れていただきました!! https://note.com/notemag_reading/m/mea58e2e9a9d9

          「短編小説:出る杭は打たれるけど、錆びた杭なら打たれない 〜飲み屋のおっさんの深イイ話〜」を読んでくださった皆様、♡スキありがとうございました😊 なんと、#ほろよい文学 の公式マガジンにも入れていただきました!! https://note.com/notemag_reading/m/mea58e2e9a9d9

          短編小説:出る杭は打たれるけど、錆びた杭なら打たれない 〜飲み屋のおっさんの深イイ話〜

           「おぅ、にいちゃん、1人か。見ない顔だなぁ。ここァ初めてかぃ。  しけた顔してんなァ、せっかく若いってのに。まぁ、悩みは若者の特権みたいなもんかぁ。おぅおぅ、悩め悩めェ、若者よォ。  おーい、親父ィ、ナマと焼き鳥3種盛り、あとタコワサくれぃ。  ふん、ざっと社会人3〜4年目ってとこか。そうだろう?まだ若さが残ってる割に、仕事にも自信が付いてきたって顔だ。そらァわかるよ。こちとら人間様を60年以上してんだからなァ。  ははぁん、と、なれば。そのしらけた顔の訳もどうせ仕

          短編小説:出る杭は打たれるけど、錆びた杭なら打たれない 〜飲み屋のおっさんの深イイ話〜

          「短編小説:シンデレラ・お母ちゃん〜捨てられない妻の遺品〜」をたくさんの人に読んでいただく事ができました。 公式マガジン様の威力がすごいっっっ!!! いつも読んでくださる皆様も本当にありがとうございます😊

          「短編小説:シンデレラ・お母ちゃん〜捨てられない妻の遺品〜」をたくさんの人に読んでいただく事ができました。 公式マガジン様の威力がすごいっっっ!!! いつも読んでくださる皆様も本当にありがとうございます😊

          公式マガジンに選んでいただきました!!とても嬉しいです☺️いつも読んでくださる皆様のおかげです😭本当にありがとうございます!!

          公式マガジンに選んでいただきました!!とても嬉しいです☺️いつも読んでくださる皆様のおかげです😭本当にありがとうございます!!

          短編小説:シンデレラ・お母ちゃん 〜捨てられない妻の遺品〜

           いやぁ、まさかねぇ、自分より先にお母ちゃんが死んじゃうなんて、思ってなかったんですよ。  うちは姉さん女房で、お母ちゃんの方が二つ歳上でしたけど。ほら、女の人の方が長生きでしょ。お母ちゃんもまさか自分が先に死ぬなんて、思ってなかったんじゃないかなぁ。私、酒飲みだし。  あ、上がって行ってください。狭いですけど。一周忌も終わって、この間ようやく家の中を少し片付けたんですよ。  いやぁ、暑いですね。まだ梅雨だっていうのに。  猫、大丈夫ですか、アレルギーとかあります?うち

          短編小説:シンデレラ・お母ちゃん 〜捨てられない妻の遺品〜

          一生ボロアパートでよかった⑭

           両親の部屋を荒らしたその後、結局私が危惧していたような両親からの反撃はありませんでした。てっきり立て籠もった部屋の扉を無理矢理こじ開けられたり、怒鳴って殴って叱られたりするものだと思っていたのですが、肩透かしでした。  今思えば、私は両親に叱って欲しかったのかもしれません。「そんな事をするのは間違っている」と、親らしく怒って欲しかったのかもしれません。両親には、我が子の過ちを悪役になってでも正そうとする"良き両親"でいて欲しかったのかもしれません。そうやって私は、両親の愛

          一生ボロアパートでよかった⑭

          学校に行けと娘に言い続けてきた父親が、うつ病になり休職するお話… 「どうしてお父さんは会社に行かないの?」シリーズのマガジン作りました😊 スーパー停滞中シリーズですが、面白い!と言って頂けたら、なる早(当社比)で続き書きます🤣笑 https://note.com/manma_calm25/m/m76e25d81d9c6

          学校に行けと娘に言い続けてきた父親が、うつ病になり休職するお話… 「どうしてお父さんは会社に行かないの?」シリーズのマガジン作りました😊 スーパー停滞中シリーズですが、面白い!と言って頂けたら、なる早(当社比)で続き書きます🤣笑 https://note.com/manma_calm25/m/m76e25d81d9c6