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ぼぎわんが、来る/澤村伊智

そういえば去年、本を読む友人みんなにオススメしたい本があった。

コロナ禍で家にいることが多くなって有料動画サイトで映画を沢山みているんだけど、Twitterで気になる投稿があって興味をそそった映画「来る」をみた。
出演者もなかなか豪華だったけど特段気にしないで映画をみたら
凄くテンポがよくて楽しく見れた。気になってレビュー等を読んでいると
「原作の良さが生かしきれていない」という、とある記述に目が止まる。
「原作があるなら読んでみたいな」
と、そのまま本屋に行き購入。
帯がすでに面白そうだ。稀代の新鋭。そして日本ホラー小説大賞を受賞し審査員の宮部みゆき・貴志祐介・綾辻行人が満場一致で大賞に決まり、大絶賛みたいなこと書いてあったら面白くない訳がない。

やはりここでもテンポの良さは変わらず私は映画から入ったので映像的な視覚情報の想像もしやすい。
そして映画でなんとなく覚えた違和感もこちらの方では解消されていた。
実際本当に面白い。あらすじはこちら。

幸せな新婚生活を営んでいた田原秀樹の会社に、とある来訪者があった。取り次いだ後輩の伝言に戦慄する。それは生誕を目前にした娘・知紗の名前であった。正体不明の噛み傷を負った後輩は、入院先で憔悴してゆく。その後も秀樹の周囲に不審な電話やメールが届く。一連の怪異は、亡き祖父が恐れていた“ぼぎわん”という化け物の仕業なのだろうか? 愛する家族を守るため秀樹は伝手をたどり、比嘉真琴という女性霊媒師に出会う。真琴は田原家に通いはじめるが、迫り来る存在が極めて凶暴なものだと知る。はたして“ぼぎわん"の魔の手から、逃れることはできるのか……。怪談・都市伝説・民俗学――さまざまな要素を孕んだ空前絶後のノンストップ・ホラー!!

最終選考委員のみならず、予備選考委員もふくむすべての選考員が賞賛した第22回日本ホラー小説大賞〈大賞〉受賞作。

何が面白いかと言われると、日本ホラーのあのヒタヒタと来る感じはもちろん残しつつ、現代の日本の家庭像とのマッチングのさせ方がとにかく良い。
そしてフィクションだからこそ?できる思い切りの良い比嘉姉妹の要素が最高に面白かった。
読了間もなかなか悪くなく、正直あまりにも面白かったので残りの三冊もすぐに購入して読んだほどだった。

実際沢山の人に勧めすぎて私の本は今どこにあるかわからない。が、それで布教に一役かえるのであれば全く問題ないという本だった。
まだまだ自宅で過ごす時間が多い中、もしホラーが苦手ではない人はぜひ読んでみて欲しい。
ちなみに私はAmazonプライムで映画を視聴してから読んだのだけど
有料動画チャンネルに登録している人はまず映画をみてから本に入る方が良いかと思う。
そして是非読んだ後、語り合いたい。
今なら冬の最中でみた後、体感温度氷点下間違いなしだ。

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