私が私のものになるまで。
今年の目標は「心身をくっつけること」だった。生まれてこの方ずっと心身が離れており、なんとか生き延びるための気休めとして写真を撮っていきてきた。
その心身が今年、ようやくくっついたと思う。
最速で頑張ったと思う。と同時に長い道のりだった。ゴールが見えないまま知らない海を泳ぎ続けるような日々でした。
人生で今が一番元気だし、初めて「自分の心身が自分のものだ」と感じられた。これがこんなにも心地いいものだなんて、これが"平常心"だなんて、今まで知らなかった。
実感できて本当にうれしい。
乖離からのスタートして29年。
こうなった原因は、子どもの頃から続いていた虐待が私の心と身体を分断したのが大きいと思う。
家族の機嫌が悪いタイミングだと、髪を乾かすドライヤーの音で怒鳴られたり、日々「お前のせいでお金がかかる」と言われたり。
具体的に飢えた記憶はないけれど、息をすることすら申し訳なく思わせる言葉が日常的に降り注いでいた。
心の飢えた大人たちに囲まれていたと思う。
それでもご飯はあって、ちゃんと生かされることが逆にグロテスクだった。
お湯を使うだけで叱られ、冷房をつけることも許されず、病気になるとまた怒られる。「贅沢だね」「いい身分だね」と皮肉を言われ続ける日々。そんな環境の中で、私は自分の身体を憎むようになった。存在そのものが罪のように感じて、心と身体はバラバラになっていったんだと思う。
そして今年ようやく戻ってきたよ。
「自分のもとへおかえり」と、心からそう思えるようになった。周りの友達が支えてくれたおかげだ。
友人で舞踏家のカナさんとは特に今年一緒に過ごしており、彼女の目標もまた「まにちゃんの心身をくっつけること」だった。
自分一人ではたどり着けなかった場所にこれました。1人にしないでくれてこちらこそありがとう。
さて、ここからが本当のスタートだね。
自分を取り戻した今、ようやく自分の人生を生きられる気がする。
ようやく他人のためにも生きられるようになる気もする。
来年の抱負も掲げておこう。
ひとつは「父性を認知できるようになる」こと。私は父性というものを知らないまま育った。父親のいない生活だったから。
父性がわからなくて、にせものに騙され続けたせいで、恋愛でもずいぶん困ってきた気がする。
分からないものって見えなくて、これから父性が見えるようになればいいなと思う。
もうひとつは、低気圧に負けない体をつくること。
元気になったけど低気圧だけには逆らえずぶっ倒れてしまう日々なので。
そういう日でも、もっと穏やかに過ごせる工夫を身につけたい。つよくなるぞ。
今年は「おかえり」と自分に言えるようになって良かった。
つよくしなやかになっていくぞ。
どんな時も、自分を自分で守れるように。
そして、世界の優しさに触れ、伝えていけるように。
ここから先は
写真で呼吸する記憶。
日々撮った写真の記録。考えたことの記録。
サポートしていただいた売り上げは、今後の活動費用に充てさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。