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素晴らしき哉
本日は御所の東に隣接し、ひっそりと構える梨木神社へ。人足は疎ら。名物の萩をはじめとした草花はみな散ってしまった。境内の侘しくも気品ある空気に身を委ねる。本殿に向かって参道の左手には〈Coffee Base NASHINOKI〉が。一度は行ってみたい。
三条実万、三条実美を祀る梨木神社。数年前には境内にマンションを建設する計画で物議を醸した神社でもある。現在は一の鳥居と二の鳥居にはさまれる形で 一ふたつの鳥居を断絶する形で一 綺麗なマンションが佇んでいる。
この一件で梨木神社は神社本庁から離脱しているそうな。税徴収の訴えなど市内では強まる社寺への風向き。反対に財政難に苦しむ社寺が少なくないこともまた事実。なんとも難しい問題である。
昨晩は今泉監督作品、『街の上で』を観た。ぎこちない演劇を観ているような、もっと言うと小説を読んでいるような、なんともふわりとした感触。
間の悪い会話テンポの中でも、強度なフレーズは「ここしかない」というタイミングで、そして最適解と思しき力感で発される、など。随所に洗練された点も。
個人的な好みになるかもしれない。いや、個人的好みの問題だろう。鑑賞後に「いったい何をみせられたんだ」と思った。
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気を取り直して今晩は1940年代のアメリカ映画、『素晴らしき哉、人生!』を。お供には帰路にある焼き鳥屋台で購入した串にお熱いのを。素晴らしき哉、晩酌。
名作たる所以を見せつけられた。良心的かつ分かりやすく、そして深みあるストーリーラインもそうなんですけど。何よりも全編通じてどこまでも丁寧に描かれていること。この点に尽きる。
私たちは「伏線」というものをしばしば「どんでん返し」に結び付けがちであるが、その認識を改めるには本作の130分で十分すぎる。なんでもないような所作やアイテムがあそこまで鮮やかに映るだなんて思わないじゃあないですの。
強いて言うならクリスマスに観たかった...