フィリピン現地採用の光と闇③(年金、社保関連)

②までフィリピン現地採用の闇の面について書いてきた。今回③で闇について書くのは最後にする。

現地採用を勧める人の論調は大体、①待遇が改善して手取り20万円以上貰えるようになった②フィリピンの物価は日本より安い、と言った感じだ。

人材会社が海外就職を勧める文句もこのような感じだが、非常に大事なことに言及されていないことに気が付く。

それは社会保障についてである。現地採用の場合、民間保険と
わずかな退職金、現地の年金くらいしか会社から与えられない。
だから日本で普通に働いた場合との待遇の差は見かけ以上に大きい。日本の年金制度は腐ってもまだ優れている。海外在住の場合も任意で国民年金に加入することができるが、現地採用の安い給料から掛け金をねん出することは難しいだろう。
最近日本では、確定拠出年金が普及して、毎月掛け金を出してくれる企業も多い。そういうものも現地採用の場合皆無である。
資格手当とか資格取得支援みたいなものもほとんど現地採用の場合は聞かない。

現地採用として働くことを視野に入れている人は、言われなくてもそうしているだろうけれど、この点をよく考えた方がよろしいと思う。

フィリピンの場合、多くの人は額面で年収350万~500万円くらいになる。(現在のレート、1ペソ=2.7円の場合)。手取りは額面の7.5~8割ほどになり、日本で働く場合とそこまで変わらないか少し多いように見えるかもしれない。しかしこれはやはり見かけ上の話である。
長期間こっちで働く、あるいは永住まで考えている場合、年金に代わるような金策を自分ですることが必要になる。

以上①~③まで現地採用の暗黒面を延々と述べてきたが、④からは(どこまで続くかわからないが)良い面を書いていきます。(続く)


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