好きな作家が復活した
本当についさっき。
あー、びっくりした。一瞬時が止まったもんね。お?見間違いかな?なんてさ。
オタクなら一度はあると思っているんだけど、お気に入りの作家さんの突然の活動停止。というかそもそも活動停止なんて言ってくれる人は少なくて、良くていつの間にか更新されなくなってるなぁ、悪くて作品ごとアカウント全消し。
いやもう最後なんて悲惨だよね。Twitterとかだと、まず消されたことを自分がフォローしているアカウント数が減ってることで、そこでやっと初めて誰か居なくなってるぞ……って気づいてそこから始まる推理ごっこ。誰が消されたのか、最近不穏な空気を出しているカウントは無かったか、最愛のお気に入りたちはまだ存在しているのか。支部とかすごい面倒くさい恋人みたいじゃない?“削除済みもしくは非公開“だけ言い残して去っていく感じ、お前は誰だ。それもまたいつ頃で〜、ハマってたジャンルから考えると〜、の推理。
最悪は見ようとしたら消えてたパターン。推理すらさせてくれないなんて古畑任三郎みたいだね。
そして話は戻る。
そうでね?ついさっきもうすでに私自身もほとんど見ることがなくなっていたアカウントを開いて、思い出に浸るようにいつもどおり昔更新してくださっていたイラストを眺めるためにその方のアカウント名をタップしたんだよね。
スクロールしてスクロールして、古いものから新しいものという順番で好きな作品を拡大して、そうこの絵の雰囲気が好きなんだ。なんて何度目かの確認をして、最後アカウントの上まで戻ってきた時だった。
見覚えのないストーリーが追加されている。
しかもそのストーリーの題名は“漫画のお知らせ“
おかしい。何度見てもそこには漫画のお知らせと書かれている。
でもこの人はとっくに創作の場を離れられたはずで、お子様もいて、このアカウントもほぼお子様の成長を見守るようなものだったはずなのに。
パッと出てきたまた新しい作品が見れるかもしれないという可能性に指が震える。いや回り回ってむしろ冷静さすらある。でも待てよ。もしかしたら、ただただ私が前のお知らせを見逃した、もしくは記憶からぶっ飛ばしていて、期待して飛んだところでとっくに見たことがある情報で。上のところには“158周前“なんてもはやいつだよなんていう数字が表示されるのかもしれない。
そうだよきっとそうだ。だってお子様がいてる状態で創作に回せる時間なんて限られているだろうし、時間だけじゃなくてメンタル的にも難しいだろう。それにそれに昔見ていた作家さんが復活するなんて、それこそ創作の世界でしか見たことがない。もしくはあらゆる善行を行ってきたであろう人の元に贈られた奇跡。
余談でしかないが、オタクかオタクではないか、その線引きをどこでするのかという議論はもう幾度となく見たことがあると思うけれど、一つの説として、私は好きな作家が存在するかしないかというのを提唱する。いや、線引きまでは言い過ぎかもしれないが、多分オタクだったら好きな作家は?という問いに眉間に皺を寄せながらも答えてくれると思う。あぁでもこれはあくまでも作家が存在するジャンルに限るな。ということはボツだな。
……はい、ていうことでだいぶ道を逸れながらも最悪の事態を想定する事でこの後の自分の落ち込みを減らすという儀式は十分に行った。あとは?することは?→ストーリーをチェックするだけ。
呼吸を整えて……そういえば昔はHPの作品をクリックしていたのに今は画面をタッチするだけになったんだなぁなんて、作品までの道のりでデジタルの進化を感慨深く思いながら……見覚えのないストーリーに触れた。
URLと作品の表紙。
おかえりなさい。