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週1回、ムフフと笑う朝の買い物
子供2人と夫と4人暮らしの生活。いつの間にか大まかな家事の役割が決まってきていた。平日の食事の準備は私が担当。休日の昼か夜、食べたいものがあれば夫が率先して料理を作る。
『絶対』ではないし、そんな約束をしたこともない。相手が忙しそうな日は、お互いがカバーし合う関係である。
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なんの問題もないように聞こえる。でも....。毎日の献立を考えて、冷蔵庫の中身と相談しながら毎日毎日、毎日毎日エンドレスに作るのって正直しんどい事も多いんです。私の方が自由な時間は圧倒的に多いから、私が担当するのは当たり前といえば当たり前である。でも。どうしても考えてしまう。休日、時間も心も余裕があるたまに作る料理と、日常の中で毎日作る料理とでは全然違うんだ。夫がなんだかとても羨ましく、時々憎たらしくも思えてきてしまうんだ。
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そんな不毛なことを考えたところでちっとも楽しくないので、どうやったら料理を楽しみながら作れるかを考えてみる。
それで、朝早く、週に1度はいつもとは違う買い物をすることにした。以前にも書いた大好きな格安八百屋へ自転車を走らせる。ここは野菜や果物がびっくりするほど安い。しかも、普段スーパーではあまり目にしない異国情緒あふれる野菜もある。
ターサイ山盛り98円!
レディース大根一山158円!
そんな札を目にすると、好奇心がくすぐられる。
「この野菜はどの国で使われるのかしら?」「どんな食べ方があるんだろう?」「安いし試しに買ってみようかな?」なんて興味や疑問が湧いてくる。ちょっとした旅行気分さながらの空気感を味わって、まだ知らない新しい味に思いを馳せる。
沢山の野菜やフルーツをカゴに入れ、混み合う前に店を後にする。エコバック3個分の野菜とフルーツを自転車に乗せて颯爽と帰宅した。
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足取り軽く自宅に戻り、大きく膨れ上がったエコバックから本日の戦利品をテーブルに並べる。「おっ!立派な分葱ね〜!3束98円か!」「サトイモも大きくて美味しそう〜」なんてニヤニヤしながら心の中で呟く。なんだか、プロの料理人さながらに山盛りの野菜たちと向き合う。
そしてふと気づいた。異国情緒あふれる新しい野菜や味との出会いを求めてたのに、意外と普通の品物ばかりを買っていた自分......
次こそは、ターサイを買おう。