祖母のお葬式の日に捧ぐ

2024年8月10日
祖母のお葬式でした

93歳の大往生でした

水頭症で倒れ
晩年は13年間植物状態でした

位牌を抱きしめて私が霊柩車に乗りました

斎場を出発して
フロントガラス越し
薄い白の太陽光線に眩暈を覚え
取り巻く全ての音が消え
祖母と2人
真夏の青空に吸い込まれました

大阪北摂の緑の街に
7歳の頃
祖母とドライブした記憶が蘇りました

社会人になって
潜在意識に沈んでいた甘酸っぱい懐かしい感覚

隣を見たら祖母が嬉しそうにハンドルを握る姿が見えそうで
心がツンと痛くなり
ただ前しか見れませんでした

運転手さんが“おばあ様のお好きだった曲はございますか?“
と聞いてくださり
本田美奈子さんのアメイジンググレイスをリクエストしました

祖母が手帳に歌詞をしたためていたのを知っていました

祖母は倒れるまで
毎晩寝る前に日常を記した
短い日記を書いていました

それを思い出し
私もポツポツ綴りたくなりました

40歳の夏
祖母のお葬式の日に私の新しい人生が始まる気がするのです

過去のしがらみから解き放たれ
さらに近くで祖母と共に生きていきます

どんな時も味方でいてくれた私の人生の祖
最愛の貴女に捧ぐ心からのありがとう

また逢いましょう