ライフワークorライスワーク
仕事に求めるもの。やりがい?生きがい?お金?
もちろん人によって違って当たり前だし、良い悪いということはないと思う。しかし、どこかでやりがいや生きがいを感じる働き方が理想とされる風潮があるのではと思う。そして、私もやりがいや生きがいを見出せる仕事をしている方にあこがれを得て、無理やり何かを探していた時期がある。
はっとさせられたのは、意外にもたまたまいった占いであった。当時の私は、何か一つ極めている人にあこがれを得ていて、自分も何か手に職をつけたい、そんな風に思っていた。しかし、何をしたらよいのだろうということを模索していた。自分の理想の働き方としては、自分一人で行えること、時間に縛られないこと、自分で仕事量を調整できること、何か人に役にたてることということであった。マッサージやセラピスト関連がすぐに思いついた。私自身、よくお世話になっており、個人サロンをしている方にあこがれを抱いていた。いろいろ資料を取り寄せて調べてみたりしている頃に、ちょうど友人からランチのお誘いが来た。
その日は、いつも通りお互いの近況報告をして、お互い今抱えているもやもやなどを吐き出していた。ひとしきりしゃべり終わり、ほっと一息ついたころ、友人が占いに行ってみようかと提案した。お互い人生の選択に迷っていたころだったので、ちょっと気晴らしに何かのヒントになるかもと思い行ってみることにした。
彼女は恋愛関連の悩み、これからの出会いなどを中心に、私は仕事について聞いてみることにした。
私は、現在会社員をしているが、セラピストに興味がある。そちらの道に進んでも問題ないか?向いているかなどについて聞いてみた。すると意外な答えが返ってきた。
”本当にセラピストがやりたくて、始めようとしている?なんか本当はちょっと違うってでている。どちらかというと、働くことより、送りたい生活があって、その中でセラピストがいいかなって思って言っていませんか?”
私は、自分が浅はかな考えであるといわれたようで、少し戸惑った。そしてどこかで何か叱られているような気持ちにもなったが、占い師の真意は私の仕事の選び方が間違っていると指摘したいわけではなかった。
”占い師でも占いがすごい好きで仕事にした人もいれば、主婦業をメインとして家計の足しとして占いをしている人もいるのよ。どっちがいい、悪いではなくて、その人が生活で重視したい目的が違うだけ。あなたはどちらかというと、後者だと思う。送りたい生活スタイルがあって、そこに沿った働き方を探せばいい。無理やり何かを見つけようとしないほうがよい。フリーランスになることは、向いているけど、生活スタイルを重視した仕事選びを意識するといいと思う。”
え、いいんだ…。と率直に思った。フリーランスの人は何か強い信念があって、そこに必要な知識や才能を磨いていると思っていた。そして、フリーランスになるためには、そうあるべきとも思っていた。
私の理想の生活を重視した仕事選び。確かに仕事はきちんとこなすが、どちらかというと仕事より生活を重視したい。というより正直仕事で何か自己実現したいというよりは、無理せず自分のストレスにならない程度にほどほどに頑張りたいのが本音である。
自分の人生は、自分の価値観で決めていい。自分の送りたい生活スタイルを実現させるための仕事。食べていけるだけのライスワークでも、本人が満足できていればなんら恥ずべきことではない。多様な働き方とは、働くことに対する意識も人それぞれであってよいのだと思った。