『火の鳥羽衣編』をめぐって
コンビニコミックとして出ていた『火の鳥』(手塚治虫)の話である。 2015年に秋田書店から出版された分厚いやつ(全5巻)があって、その3巻目に「羽衣編」が収録されている。いわゆる朝日ソノラマ版を底本としていて、同時収録は「復活編」と「望郷編」である。
羽衣編についての最低限の説明をしておく。シリーズの他の物語はすべて長編または中編であるのに対して、羽衣編だけが44ページの読切短編である。また、画面は冒頭とラストを除いて全ページがタテに4コマに割られていて、すべてのコマが