予告犯 読後レビュー
ジャンル:現代社会
評価(5段階評価):4
状態:完結(3巻)
※以下大いにネタバレなどを含む時があります。
▽内容
ネットで犯行予告をする四人組集団がネット上で炎上する悪人を懲らしめる物語。
主人公は頭がよく真面目で誠実な人物だったが、働いていた会社に裏切られ底辺の生活をすることとなる。
その中で出会った5人のメンバーのうち1人が底辺肉体労働の最中死んでしまい、死体を埋めるよう指示された主人公たちは現場監督を殺し共犯者となる。
そこから主人公はこのような社会に対する仕返しと、死んでしまった仲間に対しての弔いを兼ねて長い計画を立てていた。
予告犯と警察の読み合いも見所な物語。
▽感想
設定が少し古いものの非常に現代的な作品。この作者は暗いテーマを得意分野としているが予告犯は読後感も割と良く、好きな作品である。
あえて疑問があるとするならば主人公が死ぬ流れはいまいち微妙であるわけだが、なんとなく殉死と綺麗なまとめ方をする為に死ぬほどの動機がないものの死ぬことにしたのであろう。
もっと細かく言えば、細かい出来過ぎな流れにいくらでもツッコミ入れれる気がするがそれは野暮というもので。この作品の描きたかったことの中心はそこにないので良いものとする。
少し設定が古いのにひろゆき氏が炎上する昨今、何かシンパシーの湧く作品である。数年前に読んで面白かった記憶はあるが内容を覚えていなかったので再読。読みやすいね。評価は4
▽おまけ
同じ作者のノイズも読み終わってはいるのだが手間なのでレビューは省略する。
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