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ハネムーンサラダ 読後レビュー

ジャンル:恋愛
評価(5段階評価):5
状態:完結(5巻)

※以下大いにネタバレなどを含む時があります。

▽内容
転職したての男性サラリーマン。周りに合わせた大人を演じて立ち振る舞う。
ある日の出社中、階段で転んだ女性から大いに迷惑をかけられる。その結果スーツが破れてしまうのだが加害者の女性は直すと言う。主人公は出社に間に合わせる為にスーツを捨てたようなつもりで放り出す。
その後帰宅するとよくわからないまま別れてしまった初恋の別の女性が現れる。小説家になりたいのだと上京してくるが仕事はなく部屋に泊めて欲しそうな素振り。
2人の女性がそれぞれの都合により主人公を含めた3人で暮らすことに。

▽感想
女性的な目線で男性心をくすぐる作品。
性描写が多く、結構尺があるのだがエロさによるテコ入れというような感じではなく精神的な描かれ方をしてるので絵としてはエロいが何かエロくない。どちらかと言うと甘酸っぱい感じだ。
読み手の精神的なタイミングや性別により評価は分かれると思うが、個人的にかなり面白く読めた。エンディングも好みだ。
男性誌に向けた男性の夢のような話であるからしてある程度雑な話の波になるかと思いきや、かなり描写は丁寧。物語としてのテンポも良く某社長の忠告だけはあざとすぎるものがあるが、展開も流れも、見たいものを見せてスカッと終わる見事な五冊でした。
またオマケ描きでマルチエンディングのような1ページ漫画が三パターン差し込まれているのだがそれも含めて、「読み手はこう言うのが知りたいのであろう?」と言うラインと野暮すぎないような心遣い。この作家さんの作品をもう少し読んでみようかなと思います。と言うわけで評価は5としています。
▽おまけ
ただし仮にこのレビューをきっかけに自分がこの漫画を読んだら評価は4だと思う。期待せずサラッと読んでこの密度。と言う体験を含んだ評価なので漫画の内容としては3〜4位が本来は妥当なのだろうね。でも色々妙に共感できてしまったので自分としては4以上は硬い。

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