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『へうげもの』3巻を読んでみました

この漫画を読んだら、いつのまにか日本史(特に安土桃山時代)の勉強になっていました。

本能寺の変の後、各地の武将が今後の日本の行き先を予想して、どう振る舞うべきか思案します。織田を討った明智側につくか、秀吉率いる信長亡き織田勢につくか、各武将の思惑が交差します。
もし選んだ軍勢が戦で敗れた場合、自分達の立場が危うくなるからです。
毛利、徳川といった名高い武将達が立場を表明するなか、次の天下は誰がとるのか段々と如実になっていきます。

「織田信長」「豊臣秀吉」「徳川家康」と受験には必須な知識であろう三名の武将が、時代時代で各々がどんな関係性だったかが分かってきました。
徳川家康など特に思っていたイメージと違いました。
この時代、おじいちゃんになって寿命で命を全うするのも大変なことなのだとつくづく感じました。私はおじいちゃんになって孫と遊びたい!

3巻では、こんな勉強ができました。(以下、内容のネタバレを含みます)

①山崎の戦い

1582年6月2日の本能寺の変から約10日後の、6月13日に羽柴秀吉の軍と明智光秀の軍勢が戦います。羽柴勢は四万に対して、明智勢は一万五千。勝敗は決しました。明智はわずか数日の天下で、命を落とすことになりました。
この戦いには秀吉の知略、根回しが随所に行き届いており、この戦いから一気に天下に駆け上がる勢いを感じる一戦でもあります。

山崎の戦いは、淀川と天王山に挟まれた山崎の地(現在の京都の一画)で行われた合戦です。まさに天下を分けた戦で、現代でも重大な勝負の分かれ目の際に使用される「天王山の戦い」という言葉の由来にもなった出来事です。

②織田信長に仕えた黒人武士「弥助」

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織田信長の家臣には、弥助という黒人の武将がいました。彼は信長を恩人として慕っており、信長亡き後はその敵を討つべく奔走する漫画のキーマンの一人となっていきます。史実上でも実在した人物であり、外国人を自分の家来として引き抜く織田信長の革新性はやはり抜きん出ていたと思います。
それにしても弥助、強いです。

南蛮貿易が盛んにおこなわれていた1500年代後期、スペイン人やポルトガル人が黒人の従者や奴隷を連れて日本にきていたようです。弥助は、宣教師の護衛をしていたとされ、信長が気に入って身受けして自分の家来にしたとされています。その扱いもかなり手厚く、いずれは殿にするとも噂されていたほど寵愛していたようです。弥助もその恩に報い、本能寺の変では織田勢の味方として明智勢と応戦し続けたと伝えられています。
弥助をモデルにした作品は、他にも映画や漫画やNetflixでもあるようなのでより深くこの時代を探求するには見てみるのもいいかもしれません。
「Netflixを観ていたら、いつのまにか勉強になっていた」
番外編として、娘におすすめしてみるのもありですね!


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