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六日目 令和元年五月四日 十一時半頃
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東海道中有松日本橋 満願大成就膝栗毛。六日目 令和元年五月四日 十一時半頃。駿河國 岡部宿。
【上段左】坂下延命地蔵堂。旧街道を示す看板が多い。
【上段中】石造りの看板の他、様々な標識が設置してある。大変ありがたい。徒歩旅行で道を間違えると、体力的にも精神的にもかなり消耗する。
【上段右】境内の六地蔵など。
【中段左】観音堂の様子。建立時期は不明らしいが、再建は元禄十三年(1700)とのころ。三百年の年月がいい雰囲気を醸し出している。
【中段中】國の異体字ハンター。「駿河一國」の國の字が「玄」型の異体字になっている。
【中段右】珍しい扇型の額。苦労して解読した結果。
宇津の谷乃(の) うつゝ能(の)ゆめの さめよ登(と)て
つたの保(ほ)そみち あらしふくら舞(む)
勝手な訳:宇津の谷峠か。夢のような儚い現実から目を覚ませと蔦の細道では嵐が吹いていることだろう。
宇津の谷とはこの地蔵堂から江戸に向かったところにある東海道の難所の一つ、宇津ノ谷峠のこと。蔦の細道は東海道ができる前に峠越えに使わていた古道。
【下段左】お堂の中に掲げてある古い写真。真ん中の写真は明治四十三年(1910)とある。
【下段中】奉納されている扁額。写真はかなり古そう。
【下段右】靴を脱いで、温度の上がった足を冷やす。靴下が破れてかかとがまるごと出てしまっている。