十一日目 令和元年五月九日 十九時半頃
東海道中有松日本橋 満願大成就膝栗毛。十一日目 令和元年五月九日 十九時半頃。相模國。大磯宿から平塚宿。
【上段】歩いていると街中に突然茅葺きの庵が現れる。鴫立庵。こういう佇まいが大好きだ。もうすぐ十八時だったので中に入ることはできなかった。日本三大俳諧道場だという。ではあとの二つはどこか。京都の落柿舎、滋賀の無名庵らしい。 三百年以上続く俳諧道場とのことだ。
【中段左】湘南発祥之地大磯の碑。平成八年に建てられたものらしい。鴫立庵に「崇雪 著盡湘南 清絶地(そうせつ あきらかにしょうなんは せいぜつをつくすのち)」と彫られた石碑が江戸年間に俳人崇雪によって建てられた。これが「湘南」の語源のようだ。
【中段中】街道らしい道の曲がり。
【中段右】海水浴場の石標。明治十八年(1885)に開設された日本最初の海水浴場発祥の地とあるが、愛知県には鴨長明が海水浴をしたと言われる世界最古の海水浴場がある。
【下段左】宿場町の町家の残骸。
【下段中】街道の名残。
【下段右】現在の高麗山。江戸時代と同じ。
平塚宿まで歩く。宿に着いたのは十九時半ごろであった。