浦 島太郎
島太郎は例によって魚釣りをしていた。
すると、大きな亀が海中からもっこりと浮かび上がっ
てきて、島太郎に言った。
「私は昨日あなたに助けられた亀の父親です。」
「ああ、昨日の亀の、、、。」
「お礼をしたいので、私と一緒に竜宮城へきてくだい。」
島太郎は、海中に行くなんて大丈夫かなあと思い躊躇した。
父親亀は島太郎の表情を読み取って、こう言った。
「ご心配なく。私の背中に乗ってください。あっという間
に竜宮へお連れしますから。」
竜宮城のうわさは、島太郎も聞いていた。本当にそれ
があるのかどうか興味もあった。
一人暮らしで、行動を規制する条件も特にない。
では、話の種に行ってみよう、と亀の背中に跨った。
大きな亀なので、股割り気味になる。
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