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移動平均線(MA)とは?初心者向けにやさしく解説

移動平均線は、テクニカル分析を行う上で非常に基本的で、かつ多くのトレーダーに愛用されている指標なります。MAは相場のトレンドを把握するための重要なツールで、初心者でも簡単に使い始められることが特徴です。

この記事では、移動平均線の仕組みや使い方をわかりやすく解説していきます。さらに、最後には具体的なトレード例も紹介しますので、実践に役立ててください!

移動平均線の基本

移動平均線(Moving Average: MA)は、一定期間の価格の平均値を線で繋いだものです。
期間の設定が細かくでき、その期間の価格推移の「平均的な動き」を視覚的に確認することが可能となります。そのため価格が上昇トレンドにあるのか、下落トレンドにあるのかを判断するのに役立つという事です。

移動平均線にはいくつかの種類がありますが、ここでは初心者に覚えてほしい代表的な2つを紹介します。(日足ベースで解説してます。)

1. 単純移動平均線(SMA: Simple Moving Average)
設定した期間の終値の単純な平均を取った移動平均線
たとえば「20SMA」は、直近20日間の終値を平均したものを表示しています。

2. 指数平滑移動平均線(EMA: Exponential Moving Average)
SMAより直近の価格に重みを置いて計算された移動平均線
直近の価格変動を重視したい場合に使われます。

移動平均線の見方

次に移動平均線を使って、どのようにトレンドを確認したり、売買のタイミングをつかんだりできるかを見ていきましょう。


1. トレンドの確認

上昇トレンド:移動平均線が右肩上がりで推移している場合、価格は上昇トレンドにあると考えられます。そのためトレーダーは買いを検討することが多くなります。

下降トレンド:移動平均線が右肩下がりで推移している場合、価格は下降トレンドにあると考えられます。この場合トレーダーは売りを検討します。

レンジ相場:移動平均線が横ばいになっている場合は、トレンドがない=「レンジ相場」と呼ばれます。初心者のうちは上下どちらに抜けるのか、分かりずらいため、トレードを避けたりレジスタンスやサポート付近での順張り・逆張り戦略を検討することが多いです。

2.売買のタイミング(クロスオーバー)

①ゴールデンクロス: 短期の移動平均線(例: 20日移動平均線)が長期の移動平均線(例: 50日移動平均線)を下から上にクロスすることです。これは上昇トレンドへの転換シグナルとされ、買いのタイミングを示します。

②デッドクロス: 短期の移動平均線が長期の移動平均線を上から下にクロスすることです。これは下降トレンドへの転換シグナルとされ、売りのタイミングを示します。

赤⚪︎がデットクロス、青⚪︎がゴールデンクロス

3. サポートやレジスタンスとしての役割
移動平均線は、価格が反発しやすい「サポートライン」や「レジスタンスライン」としても機能します。

サポートライン:価格が移動平均線に近づくと、そのラインで反発して再び上昇することが多いです。これを「サポート」と呼びます。

レジスタンスライン:逆に、移動平均線が価格の上昇を抑える役割を果たすこともあり、これを「レジスタンス」と呼びます。

赤↓がレジスタンス、青↑がサポート

具体的なトレード例

移動平均線の見方がある程度わかったところで、
移動平均線を使ったトレードの具体例を見てみましょう。

例:ゴールデンクロスで買いエントリー
1.状況:価格がレンジ相場から上昇し始めたタイミング。

2.移動平均線の確認:20日移動平均線が50日移動平均線を下から上にクロス(ゴールデンクロス)しました。これにより、上昇トレンドが始まる可能性が高いと判断ができます。

3.エントリー判断:ゴールデンクロスが確認できたので、買いエントリーを行います。

4. 結果:その後、価格が上昇し、トレードは成功。


例:デッドクロスで売りエントリー
1.状況:価格が上昇トレンドから下がり始めたタイミング。

2. 移動平均線の確認:20日移動平均線が50日移動平均線を上から下にクロス(デッドクロス)しました。これにより、下降トレンドが始まる可能性が高いと判断。

3.エントリー判断:デッドクロスを確認し、売りエントリーを行います。

4.結果:価格はその後下落し、トレードは成功。

まとめ

移動平均線は、相場のトレンドを簡単に把握できる非常に便利なツールになります。特に初心者の方は、まず移動平均線を使って相場の全体的なトレンドを確認し、売買の判断材料として活用するのがおすすめです。
もちろん、移動平均線だけに頼るのではなく、他のテクニカル指標やファンダメンタルズと組み合わせて使うと、より信頼性の高いトレードができるようになりますよ。
しかし、ここには大きな落とし穴もありますので全てを忠実に実行しても長期で見ると負けてしまいます。

では実際に使う際、どの移動平均線を使ったらいいのか?

その答えは、あなたのトレードスタイルによって変わってきます。

それぞれの平均線には特徴があり、単純移動平均線は長期のトレンドを見るのに有効、ということは長期目線の人が多く使っている可能性が高いということになります。

指数平滑移動平均線は、トレンド転換をいち早く察知するのに有効なので、先ほどとは違い短期目線の人が意識している可能性が高いということになります。

上記のように移動平均線(MA)の基本を最低限認識するだけでもチャートの分析能力が向上し、判断に迷うことが大幅に減ります。また、あなたが使っている手法の根本がMA基準であれば勝率は上がっていきますので、活用してみることをおすすめします。

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