花を咲かせたくて
(2014-12-27)
花を咲かせたくて
自分の蕾を育てて
枝にしがみついて
いくつもすぎる季節をみている
自分が咲く番になるのは
いつだろう
いつだろう
心を温めながら
冷たい風や夏の暑さにも耐えてきた
周りで花が咲いている
長く咲く花もあれば
すぐに散る花もある
わたしもできれば長く咲けたらいいな
いくつか季節を経てふと気づく
もしかしてわたしは花じゃないのかな
蕾だと思っていたけれど
葉っぱなのかしら
枝にしがみついて
必死に耐えてきたけれど
花を咲かせることもなく
汚く枯れて丸まって散るのかしら
周りの蕾が落ちていく
落ちて私たちの肥やしになっていく
周りの葉っぱも散っていく
葉っぱも肥やしになっていく
色づいて散る葉っぱ
枯れて散る葉っぱ
緑のまま落ちる葉っぱ
みんな土に還っていく
綺麗な蕾が咲かずに落ちる
肥やしになることを選ぶように
今にも咲きそうだったのに
それでもそれが本当に蕾だったのかは
落ちてしまった今ではわからない
わたしはまだ冷たい風の中
枝にしがみついている
自分がなんなのかまだわからない
わかったときに散るかもしれない
運が良ければ咲くかもしれない
せめて蕾でなかったとしても
色づく類の葉っぱだったらいいなあ
自分が肥やしになることに
意味など感じたことがなかったけれど
それもひとつの人生なのかな
咲きもせず色づきもせず落ちたとしても
誰かのためにはなれるんだな
そうぼんやり考えながら
となりの蕾だか葉っぱだかわからない誰かと
まだ
泣いたり
怒ったり
笑ったり
している
している
している
今日もする
明日するかはわからない
だから
今日は
する
(2014-12-27)
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