ひとりぼっちの初診

妊娠発覚の翌朝、すぐに家から一番近い産婦人科のある病院の初診を予約した。

長女妊娠時に我が家は引っ越ししていたため、現在の近所のママ友に話を聞いていた、初めての病院にまずは行ってみることにした。

在宅での平日の仕事は本当に記憶がなく、あっという間に予約していた土曜日がやってきた。

長女の妊娠発覚の時には、最初から夫が付き添ってくれたのだけど、今回は当日朝に長女の鼻水が大洪水。

こんな状態で、かつコロナ流行の中産婦人科へ連れていけるわけも無く、夫には長女をかかりつけ小児科へ連れて行ってもらい、私一人で初診に行くことに。


何回妊娠しても、初診は緊張するもので、本当に赤ちゃんが正常な所に着床しているのか、何か問題はないかなど不安は尽きない。

それに、今回初めて行く病院は総合病院で、以前通っていた産婦人科に慣れていた分不安も大きかった。

長女を産んだ産婦人科は、

・産婦人科のみ、医師5名程度

・担当の院長先生が明るくて好き

・外観や見た目はボロいが、人は優しくアットホーム

ところが今回通う病院は色々と対照的で、

・総合病院

・初診と2回目からの医師が別

・外観は歴史がある分ゴージャスだが、人が多いため機械的

といった状態。

前の病院の方が安心ではあるけれど、電車2路線で40分かかる前の病院より、バスで20分の新しい病院を通院先としたのは、これもやはりコロナの影響。

メガステーションを経由する最初の病院より、タクシーかバスですぐ行ける病院の方が感染リスクは低いと踏んだ。


案の定、初診に要する時間はとても長くて、

診察券作成→尿採取、提出→助産師面談①→診察→助産師面談②

と、きめ細かいけれどそれぞれの合間に待たされること数゜十分。

8時半に着いてから、病院を出たのは12時前。

無事胎嚢も確認でき、母子手帳も取りに行って良いと言われ一安心。

(前の妊娠では、心拍確認後に母子手帳を取りに行った記憶が。自治体によって違うのかな?)

助産師面談で、院内見学をお願いしたら、やはりコロナの影響で見学もストップ、家族でさえ面会禁止なのだそう。

そもそも健診も、家族帯同は原則禁止とのことで、よくよく周りを見てみると、付添で来ていたのは通訳が必要な妊婦さんの配偶者ばかり。

他の旦那さん達は、病院の外に数人がずらっと立って待っていた。

なんて時期に妊娠してしまったんだ・・・。

健診は全てひとり、性別告知もひとりで受け、ひとりで産み、入院生活を乗り切ることを想像すると、初診の心細さより遥かに寂しくなる。

しかも新しい病院は母子同室。

前回の出産では母子別室が不満だったけれど、いざ産んでみると「愛しい赤ちゃん、ずっと一緒だよ♡」なんて余裕は微塵もなく、3時間おきの授乳と食事以外の時間寝られたことが、どれだけ有り難かったかを昨日の事のように覚えている。

地獄のような寝れない毎日が来る前の母子別室は、帝王切開術後の後陣痛が疼く私にとって本当に貴重な時間だったため、この母子別室という点だけでも、もう一度前の病院で産みたい、という気持ちに傾いた。

新しい病院は、おしゃれなパジャマやアメニティが支給されで食事も豪華で、一度はそういうのも経験したかったけれど、一番重要視したいのは産後の生活をいかに軌道に載せられるか。

ちょっといいボディクリームやおいしいお菓子を持ち込んで、ちょっとボロくて国際色豊か(前は隣のベッドはネパールの方だった)で、ご飯は微妙な前の病院での入院生活をまた楽しむとしよう。

帝王切開の時、泣きながら震える私の手をずっと握ってくれてた助産師さん、まだいるといいな。

何より出産予定の11月には、コロナが収束して、夫も娘も母もお見舞いに来られるようになるといい。

先が全く見えない、妊娠2ヶ月目。




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