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質問箱・マンドリンや作編曲に関する回答まとめ 9/23更新

Twitterにて、Peing(質問箱)というサービスを利用しています。
匿名で私に対して質問をしていただいて、それに私が文章で答えるというシンプルなシステムです。楽器の弾き方などに関するご質問を今まで多くいただいたので、今回はそれらを抜粋してnoteにまとめることにしました!

※一部、文章の改変を行なっている箇所がありますがご了承ください。


演奏法について

Q.トレモロはダウン、アップ、どちらで終わるようにされていますか?すぐに次のフレーズに入る場合ではなくて、曲の終わりのようなときです。(2019.12.18)

A.私はダウンで終わります。
なぜと聞かれてもお答えしにくいですが、基本アップよりダウンの方がコントロールしやすいからかな…とは思います。トレモロの入りはダウンアップ、どちらも同じくらい使います。

Q.いわゆるデュオ奏法にコツはありますか?ガチャガチャうるさくて、ピアノ(弱い音)では弾けないです。(2020.1.9)

A.フレーズにもよりますが、下の弦はピッキング、上の弦はトレモロ、という場合 ピッキングをしたあとにあまり急いでトレモロをする必要はないです。あくまでもトレモロの自然なストロークの数・速さにピッキングを混ぜる、という意識が大切です。ピッキングとトレモロを地続きで演奏できるとかなり自然になると思います。

Q.ピックが弦にあたってカサカサという音がなってしまいます。どうすればいいのでしょうか。(2021.11.23)

A.ちょっと状況がよくわからないのですがとりあえずお答えします。
カサカサ、ということはピックが変に弦に引っかかっているような状態でしょうか?
弦を張り替えたばかりだったりピック表面に汚れがあったり、ピックに傷が付いていると変な音がすることがあります。
張り替えたばかりの弦は、ピックが当たる部分を何かで擦って多少削ると滑らかになることがあります。ピックの汚れはこまめに拭いて、傷が付いているなら細かいヤスリでやするなど方法があります。
あとカサカサ音がするならピックを弱く持ちすぎている、とかでしょうか。
見当違いな答えだったかもしれませんが、とりあえず。

Q.マンドリンのミュート奏法はどうやって弾けばいいですか?(2021.11.23)

A.とりあえずブリッジミュートのこととしてお答えします。
エレキギターなどと同じで、右手の掌底のあたりをブリッジ付近の弦に当てて消音します。
ブリッジに右手掌底を寄せれば寄せるほどかかりが弱くなり、音色を調性できます。
ピッキングは手首のスナップを使って下から上にはじくような弾き方のほうが弾きやすいかもしれません。

Q.マンドリン(1stパート)を弾いています。合奏していると時々自分の高音が周りの方よりも低め(合ってない)に聞こえるときがあります。右指がしっかり押さえられていないからでしょうか?高音を綺麗に、しっかりした音程で弾くにはどんな練習をしたら良いか教えていただけたら幸いです!(2022.6.11)

A.マンドリンはフレット楽器なので、よほど横方向に弦をズラして押さえない限りピッチは変わりません。
もしかしたら楽器や弦・駒の位置など物理的な問題かもしれませんので、一度楽器屋さんに見てもらったほうが良いかと思います。
その上で、高音を綺麗に弾く方法ですが、ピックで弾く位置を若干駒寄りに、抵抗が強いところで弾くと鳴りやすいです。
一般的にはピックの位置はサウンドホールの縁あたりですが、高い音を押さえると弦長のバランスが変化するので、高フレットを押さえたときは駒寄りにピックの位置を変えたほうが良い音が鳴ります。

Q.どうすればマンドリンオーケストラ全体の音色が揃いますか?(2022.6.27)

A.「音色が揃う」という状態の定義がまず難しいですが、
・同じメーカーの楽器を揃える
・同じ種類のピックを使う
・運指を統一する
といったことをすれば少人数でも統一感のある音色にはなります。
ただそれがサウンドとして魅力的かどうかは場合による話で、色々な楽器・弾き方が混ざり合うからこそ生まれる、トータルとしての音色もあります。
この文字でのご質問だけだとわかりませんが、果たして「音色が揃っている」と感じているオーケストラの演奏が、本当に音色が統一されているから生まれているものなのかは疑ってみる必要があると思います。綺麗=音色が統一されている、とは限りません。

Q.合奏の練習においてダウンアップはメンバーで統一する方が良いですか?トレモロか、ピッキングは統一する方がもちろん良いと思うのですが、ダウンアップでも、オールダウンでもアップダウンでも弾けていたらどちらでも良いのでは?私は思うのですが。見た目を統一した方がきれいに見えるからでしょうか?(2022.6.28)

A.私もあまりこだわりは無い方ですが、ここはダウンの方が良い、というパターンが割とあります。
例えばアクセント。
タカタ.タカタ.タカ と、八分音符で3-3-2の区切りごとにアクセントが付いている、というパターンがありますが、この場合
DUD.DUD.DU というふうに、アクセントの度にダウンで弾き直した方がリズムの強調がしやすいので、明確にダウンアップの指示を書くことが多いです。(テンポによる)
あとは強音の連打。
これもテンポによりますが、ストロークが間に合うならば全てダウンで弾いたほうが音の圧は出ます。
他にもこういったケースがあるかもしれませんが、フレーズによりダウンアップの指定が重要な時とそうでない時があります。基本的には「ダウンはアップよりも強い音が出せる」という傾向があるので、強調したい音はダウンで弾くよう指示したほうが良い結果になりやすいと思います。
あとオールダウンは強弱の自然な揺らぎが少なくなりやすいので、旋律的な連続したピッキングはダウンアップで指定した方がうまくいきやすい、ということもあります。
ダウンでもアップでもあまり演奏効果に違いがない場所であれば、むしろ個々の人にとって弾きやすいようにした方が演奏としてクオリティは高くなるかもしれません。
演奏の見栄えについてですが、私はあまりダウンアップが揃っているかという点を、演奏を聴く時少なくとも視覚的には重視していません。ただ統制された動きに美しさを感じる、というのは割と使える手ではあるので、そのアピールが有効な場ならば効果はあるのかもしれません。それがどこかはわかりませんが…かしこまった場所での演奏会とか。

Q.弦に対してピックを平行にして綺麗なトレモロを出すのが苦手です。どうすればいいでしょうか(2022.7.24)

A.平行にするとパチパチしやすいので、私はトレモロを弾くときには平行にしません。
それでも平行にしなければならないとしたら、基本に忠実に、同じ力で同じ速度で腕を振る状態をベーシックに、無駄な力を入れないことがやはり効果があると思います。

Q.マンドリン4年目です。トレモロをする時に右手の小指は表面板につける派ですか?私のまわりではつける派つけない派いるので青山さんのご意見が聞きたいです。また、左手の小指のトレーニングなどありましたら教えていただきたいです。♀(2022.8.13)

A.つけてもつけなくてもどちらでも良い派です。
ただし、つけないと弾けない、というのは演奏の幅が狭まりますから避けた方がいいと思います。
つけた際に表面板の振動が減じられる、という指摘は聞いたことがありますが、あまり結果として音の響きに差を感じたことはありません。もちろん厳密に言えば影響があるのでしょうが、ベッタリと手の平をつけるのとは違いますから影響はあったとしても軽微ではないかと思います。
小指の先をつけることにより、弦にピックを当てる深さを保てたり、トレモロなどの安定性につながることも期待できますから、補助的につけるのは問題ないと思います。
左手の小指のトレーニングは、とにかく意識して普段弾く曲で積極的に使うことですが、練習するならば、トリルは手っ取り早く筋力強化ができると思います。(薬指と小指を使うトリルなど)
ただし負担も大きいので、最初は無理せずゆっくりのほうがよいです。手の側面などが痛くなる前に切り上げて、怪我だけはしないようにお気をつけください。

A.私は今、高校でマンドラをやっていて、演奏する曲の中でA,E線のハーモニクスを使う箇所があるのですが、そもそも奏法が間違っているのか実音が出たり音が微かにしか鳴らなかったりと上手くいきません…。そこで、マンドラのハーモニクスのコツと、練習の仕方について、青山先生に教えていただけたら幸いです。(2022.11.4)

Q.もしも、まわりにハーモニクスが弾ける人がいるなら、その方にじっくり見せてもらうのが一番わかりやすいかもしれないですが、とりあえず基本的なことから書いていきます。
ハーモニクスには自然ハーモニクスと人工ハーモニクスの2種類あります。
左指で弦に触れておき、右手で弦をはじくと同時に左指を離す、という方法と、ピックを持ちつつ右手の指で弦に触れる場合もあります。
全てに共通するのは、ピックで弦をはじいたあと、弦に触れさせていた指を離すタイミングです。
ピックで弦をはじくタイミングと指を離すタイミングはほぼ同じですが、ほんの少しだけ指を離すのを遅らせます。
指を離すのが遅すぎると音がかすれたり、ハーモニクスは出るものの音が小さくなったりします。ちなみに、太い弦ほどタイミングには余裕があるので、多少遅くても鳴ります。(マンドラやギターに比べると、マンドリンはハーモニクスを鳴らしにくいと言えます)
この離すタイミングは、何回も試して探るしかないです。まずは、鳴りやすく簡単な12フレットのハーモニクスで試すとよいです。慣れてくると、ピッキングの動きと連動するように、一つの動きとして指を離すタイミングを捉えられるようになります。
あと、左手の指を弦に触れさせる場所ですが、基本的にはフレット(指板を仕切っている盛り上がり)の真上です。(3フレットなどの、より高い音のハーモニクスの場合、中途半端な場所になるので、フレットの真上だとうまくいきません)
弦を押すのではなく、触れるだけです。圧をかけずに指を乗せる感覚です。指をベタッと面で触れさせるのではなく、接地面は出来るだけ少なく、ピンポイントで狙った方が良いです。
あとは、ハーモニクスに関しては、奏法はマンドリンもギターも変わりません(特にピックを使うアコギ)。YouTubeでギター講座などはたくさんあるようなので、そちらを参考にしてもよいと思います。鳴る音に関しては違いがありますが、基本的な弾き方やタイミングに関する考え方は同じです。

Q.音が上がっていくスラーのトレモロ(ミファソラ〜)などは滑らかに弾けるのですが、逆のパターン(ラソファミ〜)などがぎこちなくなってしまいます。原因や、改善のヒントで思いつくものがあればおしえていただきたいです。(2023.3.16)

A.音が上がる・下がるで右腕の振りには違いがないので、
そうなると左手の、指を押さえるか・離すかという違いに原因があるのかもしれません。
考えられるのは指を離すときに力んでしまって、それが体全体に伝わってしまっているかもしれない、ということです。
一度「音が下がる」という連続したフレーズの練習ではなく、「指を一本ずつ力まずに離す」練習に切り替えてみるといいかもしれません。
もし原因が違うとすると現時点では思いつきませんが、それらしい原因に思い当たったら、できるだけその動作を細かく分けて、最小単位の練習から行うと良いと思います。
一気に下がる音を綺麗に弾こうとするのではなく、一つ一つの動作をまず確実にこなし、それを積み上げて「下がる音を弾く」という連続した動作を完成させるイメージです。

Q.マンドリンを弾いています。手のひら(親指側の膨らんでる部分)が、ブリッジに掠るように当たってしまうのですが、これはフォームに問題があるのでしょうか?(2024.3.13)

A.そうですね。ブリッジにかすって気になるようですと、それは演奏に支障があるということなので、改善の余地があると思います。(手首あたりをブリッジに付けるように弾くこともありますが、常にそうなってしまう・その弾き方でないと現状弾けないならば、その状態は避けられたほうがよい) やや手首を楽器側に曲げるようにすると、親指の根本あたりがブリッジに触れなくなると思うので、試してみるといいと思います。

Q.トレモロの"入り"がうまくなるには、どうしたら良いでしょうか。一度トレモロに入れれば、惰性で綺麗に弾き続けられるのですが、特に頭からトレモロではいるような曲の場合、綺麗に入れないのが悩みです…(2024.3.13)

A.準備動作を大きめに取ると良いかもしれません。 ダウンでトレモロに入るとして、手をやや振り上げてから振り下ろすと、自然と筋力に頼る割合が減ることになり、力みの軽減になります。 よって、振り下ろすといっても力を込めるのではなく、軽く腕を振って、その結果手が落ちる、というくらいの方が良いと思います。(最初の一音だけ音量が大きくなってしまわないように注意) 振り上げを、音の入りの一拍前ちょうどにすると、その後のトレモロ密度の調整の基準になってやりやすいかもしれません。 あとは入りだけをひたすら練習することですね。強い音、弱い音、トレモロ密度の濃い/薄い、などのバリエーションを意識すると良いと思います。

Q.青山さんのJump!の動画では立って演奏していますが、立って演奏するメリットなどはありますか?(2024.3.19)

A.実はあの動画に関しては、他に背景として良い場所がなかったので仕方なく立って弾いているだけですが… 立奏だから演奏が上手くなる・良くなる、といったメリットは特に無いと思います。 その他の効果として、腰が曲がらないので負担にならない、移動しながら弾ける、見栄えが良くなる、といったことはあると思います。 私はたまに歩きながら演奏してください、というような仕事もあるので、立ってもある程度弾けるようにはしていますが、トレモロは明らかに座った方が安定しますね。

Q.マンドラとマンドチェロの二重奏を弾く時はチェロは音量控えめで弾いた方が良いのでしょうか?(2024.4.6)

A.音量バランスはその都度、耳で判断して決めたほうがいいので、控えめにすることをスタンダードな態度にしなくても良いと思います。チェロとドラだとそこまで大きな音量差があるわけでもないですし。 大きすぎるなと思ったら控えて、そうでないなら控えないという、場当たり的にも思える調整にはなりますが、良い音量バランスのためにはその方が良いと思います。

Q.ffのところをおもいっきり弾いたら弦が切れました。強く弾きすぎるのはよくないのでしょうか?(2024.9.4)

A.切れたときの弦の状態にもよるので何とも言えないですが、力めば力むほど音量と引き換えに音色などの他要素は犠牲になっていきます。 あと、力みを足していったときに増す効果はだんだんと弱くなっていくので、力むことの効率は力むほどに悪くなっていきます。 ピックの持ち方、弦への当て方、腕の振り方などを工夫することで、同じ力みの量でもより音量を出せたり良い音色が出せたりもするので、腕の動きを色々な要素にわけて実験してみるといいと思います。

Q.音を遠くまで届かせるためには、どんなことを意識すると良いでしょうか?自分ではかなり強めに弾いていますが、ホールではあまり音が届いていないみたいなので、どんな練習をすると良いか教えていただきたいです。(2024.9.23)

A.まず、音は低い方が遠くまで届く、という事実があります。
ですから、中低域の成分をしっかり出せていれば、そのぶん遠くまで音が届きやすい、ということになります。
まずは楽器の性能が大事です。いわゆる「豊かな音」とか「よく鳴る」というのは、中低域成分がしっかり出ていて、痩せていない音を指すのだと思います。
そして、その楽器の性能を引き出すための弾き方ですが、マンドリンの場合、弦のどこをはじくのか、ということで音色が変わります。音色が変わるということは、出ている音の成分が変化している、ということです。開放弦のときかフレットを押さえているときかによって、良いピック位置は変わるので、よりよく鳴る場所を探しましょう。
あとは、力任せではなくて、腕にかかっている重力や、手首のしなりを利用して、最低限の力で弾くということです。これはなぜだが私もわかっていませんが、力んでしまうと音色がカリカリして、中低域が痩せてしまいます。
練習としては、自分の音を良いマイクで録音できればとても良いですが、そうでなければ、良い音を出せている人に音色を聞いてもらってアドバイスをもらうことですね。いずれにせよ最初は客観的に判断してもらわないと感覚が掴めないと思います。

フォームや道具について

Q.マンドリンやマンドラを弾くときにピックを弦に当てる角度はどのようにしてますか?(2018.11.8)

A.そのフレーズのとき出したい音色によります。侘び寂びサウンドが欲しい時は極端に立てて弾くこともありますし、チャッとした和音を弾きたいときはほぼ弦と平行だったり。ピックの角度と弦に当てる深さ・場所の選択がサウンドのパレットになります。

Q.大きい音を出す時って、やっぱブリッジ寄りで弾いた方がいいんですか?(2018.11.22)

A.ブリッジ寄りで弾くと高音域(キンキンする周波数帯域)が強く出るので音の抜けは良くなりますが、大きな音とは違います!
どこで弾けば一番楽器が良く鳴るかは楽器の個体差+持ち主の普段の弾き方で決まってきますので、一概にここ、とは言えません。
個人的にはサウンドホール上で弾くときが、一番楽器が良く鳴る・フラットなピッキングポジションになっていると好ましいと思います。もしそこで弾くよりもブリッジ寄りの方が良く鳴っていると思うならば、腕の振りのパワー、重みを効率よくピックまで伝えられていないのではないか、と思います。
これは周波数の分布を測れるような機械があれば一目瞭然ですが、楽器が良く鳴ると幅広い帯域で振動が起こっています。音の充実感・密度と言ってもいいですが、その豊かさは弾き方によって大きく左右されます!ピックに体重を乗せるような感覚で、腕だけに頼らないことが大事です!

Q.マンドリンを弾く際右手の小指を表面板に付ける、付けないの議論が交わされることがありますが、涼さんは主にどっち派ですか?
またそれぞれのメリット、デメリットを解説して欲しいですm(_ _)m
(2018.12.7)

A.付けなくても弾けるフレーズは付けませんし、付けた方がより良く弾けるフレーズなら付けます!
どっち派か、と聞かれればどちらでも良い派ですね。重要なのは結果なので、どちらの方法で弾こうがそれが良い演奏ならばどちらでも良いと思っています。
メリット・デメリットについて
・小指を付けない場合
弦に対してピックを当てる深さを一定にしにくくなります。(ストロークの不均一に繋がる)
しかし、それは小指を付けずともしっかりとした練習で解決できることですので、人によっては気にする必要のないことです。
・小指を付ける場合
まず小指を付ける、というニュアンスに意識差があるかと思いますが、私がデメリットを感じるのは小指を表現板に強く押し付けて支点にし、ストロークをしている場合です。手の可動域が狭くなり、自由度が低くなる→表現・技術の狭まりに繋がります。
小指を付けるとき、私の場合は表面板に軽く触れる程度に留めています。もちろん軽くであろうと表面板・ピックガードの摩耗が起きますのでメンテナンスはしっかりと。小指にサックを付けて爪が当たらないようにするのも大事です!
長くなったので補足してまとめます。
・極端な方法を除けばどちらもデメリットはほぼない。(工夫でカバーできる)
・小指なしで弾けることは大切。小指はあくまでも補助。
・小指を付けないと弾けないなら少し問題かも。

個人的な考えです。ぜひ、ご自分に合った弾き方を見つけてください!

Q.マンドリンを弾く際、滑り止めやマンドレストは使用していないのですか?(2018.12.9)

A.滑り止めは使っていた時期もありましたが、滑ってもいいや、と思うようになってから使っていません。
マンドレストは、現在足台を使っていてそれで高さはどの椅子でも問題ないので使っていません。足台が腰痛の原因になったら検討します。

Q.滑り止めは使っていないとの事でしたが、その方が弾きやすかったりするのでしょうか?私も使わないでみようと思ったことがあるのですが楽器がずり落ちそうになってしまい、素直に使うようになってしまいました笑(2018.12.12)

A.結論から申しますと、滑っても弾けるように練習した+楽器が動くことを利用した奏法を考えたので使っていません。
説明が難しいのですが、少し解説いたします。動画あり
・昔、遊びでボディを左右に振りながら弾くというようなことをやっていました。そのうちそれをもっとちゃんとやってみようと思い立ち、どこにボディがあってもそれが右太もも上ならばとりあえずそれなりに弾けるようになりました。太ももから浮かして弾くこともたまにあります。
・奏法というほど大したことではないですが、使いどきは音色を変えたい時です。普通は右腕を駒寄りにしたり、ピックの角度を変えたり...という方法ですが、ボディを動かすことで右腕の振りはそのままでピックの進入角度や当てる場所を変えることができます。
コンクールを受けていたとき、特に最初のあたりは結構楽器を固めるように構えてしまっていたような気がしています。今はだいぶラフというか、フォームに縛られず場面によって微妙に変えているというか変わっているというか。この音色を出したい!と思ったらその音色を出せるフォームに変わります。

Q.弾く時に右手小指に指サックのようなものをつける人もいますが、素材は何かわかりますか?使ってみたいです。(2018.12.16)

A.これは私と父の場合ですが、医療用の指サック(指キャップ)を使っているので同じものはドラッグストアなどで買えると思います。
そのままだと白くて目立つので、コーヒーで薄茶色に染めています。
素材はよくわからないのですが、伸縮性があって滑りが良いものです。

Q.楽器弾いてる時の顔がコワイとよく言われます。どうしたら普通の顔で弾けますか(2019.1.27)

A.鏡を見ながら練習すると良いです。怖く見えるのは色々理由があると思いますが、うつむいて弾くと顔に影ができて暗く見えます。
左手の手元を見ながら弾くとマンドリンの場合自然とうつむき加減になりますが、お客様から顔が暗く見えてしまいます。ですので表情のチェックのため鏡を見ながら弾ける、つまり手元を見ないで弾けると顔を上げる余裕ができます。表情が和らいでも暗くなっていてはよく見えません。
あとは体に無駄な力が入っていないかのチェックです。これは基礎技術を鍛える事で力の入れ方を意識する余裕が出てきます。
別にニコニコしながら弾く必要はないので、目を少し意識的に開けて、口角を若干上げて、顔を上げるだけでだいぶやわらかく見えるのではないでしょうか。

Q.青山さんのピックの持ち方の解説お願いします!(2019.10.8)

A.あまり決まった持ち方をしていないので方針だけ解説します。弦に対してどういう量・質の抵抗を与えたいのか、それに従って持っています。まず先に出したいサウンドがあって、そのための持ち方を瞬間瞬間ごとに考えているので一定ではありません。もちろん一曲の中でも変化します。

Q.マンドリンの特にトレモロが手首で弾けずに腕になります。右手首の角度や表面板との距離感を教えてください。(2019.10.15)

A.私からするとこれは意外なお悩みで、それというのも私は腕を振った結果の手首のしなりで弾いているので手首でトレモロを弾こう、とは通常考えておりません。
手首でトレモロを弾くとなると、腕-手首-ピックの二辺と1つの角、その角を曲げすぎると良くないと思います。ピックを支える人差し指の第一関節以降の向きは腕とピックを直線で結んだ時のそれと平行に近い方が弦にしっかり当たります。
この時、私としては手首には捻りの力(回転)がかかっていてその力で弾いています。ただ「手首でトレモロを弾く」というのがこのニュアンスで正しいかわからないのでもしかしたら的外れかもしれません。基本的には私は手首トレモロを使うのは立奏か超弱音のときです。

Q.上手い人はピックを持つ手の親指が出ているイメージなのですが気のせいですか?(2019.10.21)

A.どうでしょう…あまり上手い方の手元をまじまじと見ることもないのでわかりませんが、普通に持つと多少はみ出るものだと思っています。
それというのも、音色を変えるときに親指の第一(IP)関節がちゃんと可動して、ピックに変化を与えかつ安定して保持できる状態が望ましいからです。はみ出しすぎてもはみ出さなすぎても可動はしますがピックの安定性が無くなってしまうので、指の長さにもよりますが同じような親指の位置に落ち着きます。

Q.マンドリン、右手にとって最適な角度と左手にとって最適な角度は違う気がします。そう思いませんか?どうやって解決されていますか?(2019.11.28)

A.右手・左手の両方について、目的があって初めて角度が決まるということは意識しています。つまり目的ごとに角度が違うので、最適というのは一瞬一瞬はありえますがこの角度ならいついかなる時も最適だ、というのはありえないということです。
この音色を出したい、こういうプレイングをしたい というのが先にないと角度は決まりません。これは右手に限らず、左手においてはフレーズによる掴みやすさは肘・手首などの角度がとても重要です。個人の体型・楽器やピックによって変わるので千差万別です。

Q.マンドリンのピックについて質問です。普段べっ甲のピックを使用しているのですが、演奏中に滑ってずれてしまい困っています。青山さんもべっ甲ピックをご使用なさっているとの事ですが、滑り、ズレにはどう対処していますか?(2019.12.16)

A.私は特に対処していることはありませんが、シールタイプの滑り止めがあるそうですね。
ピックがズレるということは、ピックが弦に当たることによる抵抗の力とその向きと、腕を振り・指で持つ力とその向きが釣り合っていないということかと思います。ピックコントロールの上達が地道ながら確実な道かもしれません。

Q.トレモロのとき、手首を固定して腕で弾くように大学の先輩から教わりました。間違っているなら早急に直したいですが、一度ついてしまった癖を直すにはどうすれば良いですか?(2019.12.17)

A.音楽に間違いというものは無く、あるのはただ好みのみ…というのが大前提だと思っていますが、何か出したい音色やプレイスタイルがあって、手首の固定がそれにそぐわないのであれば弾き方は変えるべきですね。
癖になってしまったなら、その癖を上書きする他ないです。私は手首のしなりを使ってトレモロを弾いていますが、そのしなりを身につけるまではマンドリンを弾いていない時もエアでトレモロをし続けて柔軟性を身につけました。それでも数年はかかりましたし、体質以上の技術としてそれを身につけるには更に時間がかかります。地道ですが、進路変更するなら早いに越したことはないと思います。

Q.マンドリンを始めた時からべっ甲ピックを使っているのですが、最近音が硬いから柔らかい材質のものを使うよう勧められました。でもなかなか慣れず、今度は音量が小さいと言われます。何を優先してピックを選んだらいいのでしょうか。(2020.3.9)

A.優先するとしたら自分の好みの音が出せるか、ということだと思います。ただ柔らかいピックでも、角度をつけることによって抵抗を増して硬いピックらしさを出すことが出来たり、硬いピックだから常に硬い音が出るというわけではないので、ピックに振り回されない小手先の技術があると選択の幅はより広がると思います。

Q.トレモロをする時に自分のピック音が気になってしまいます。なにか軽減する方法はありますか?(2020.4.30)

A.まず、ピックが弦に当たるとき・撥くときに鳴る音もマンドリンの音色の一部である…ということを前提に、その上でその音を小さくする方法を考えますと、まずピックの材質です。
材料はあまり関係ないのではないかと私は思っていますが、ピックの硬さがあまりに柔らかいとパチパチと音が鳴りやすいように思います。ピックが尖りすぎていても同様です。あと、ピックの側面や縁に傷などがあるとノイズが発生しやすいです。
あと弦が新しい場合、マンドリンではあまり感じませんがドラなどの巻弦はピックとの摩擦音が強く出る時があります。弦のピックが当たる場所を古いピックなとでこすっておくと多少軽減します。
次にピックの用い方です。弦に対するピックの角度はとても重要で、弦に対してピックの面が完全に平行になりますとバチバチと音が鳴りやすいです。従って傾ける必要があるのですが、あまりに角度を付けすぎるとピックを弦に深く当てたい際上手く演奏できません。場面場面によって変わりますがほどほどが良いです。
そして今触れたピックを弦に当てる深さですが、浅ければ浅いほどピック音は小さくなります。しかし実音の音量も小さくなり、浅すぎては演奏が難しいのでこれだけに頼るのはオススメしません。弱音のトレモロなどでは効果的です。
そして最後に、右手首の力みを無くすことですがこれは大変難しいので余裕があればチャレンジを…という感じです。
以上、ピック音に影響を与える要素を書き連ねました。これらの組み合わせでピック音がどう出るのか、ということが決まります。具体的に減らす方法というのは、質問者様が今どういう弾き方をしているのか?ということがわからないと実はわかりません。要素の組み合わせを色々と試して、ちょうど良いポイントを探していただく、というのが地道ながら確実ではないか、と思います。

Q.E線をトレモロするときに、親指の付け根あたりが他の弦に触れてしまいます。演奏上、こすれる音などは特に気にしないのですが、個人的に気になってしまいます。右手の角度や当て方を上から見た時にどのくらいにするのがオススメですか?(2020.6.6)

A.私は親指の付け根が他の弦に当たることは気にしていません。
例えば全弦をストロークでダウンした後すぐにE弦のトレモロに移行する…といったパターンだと、他の弦の余韻を伸ばした方が良い場合があるのでその場合は親指の付け根は浮かしますが(この時小指を表面板に付けると安定しやすい)それ以外、親指の付け根が他の弦に触れてはいけない理由が無い限りは気にしない、というスタンスです。もちろん付け根を当てなくてはいけないとは全く思っていないですし、私も演奏中浮かしたり付けたりをフレーズによって判断して行っています。
ですから、右手の角度・当て方も言い方は悪いですが場当たり的に決めるべきだと考えています。フレーズによって最も適した右手のフォームは微妙に違うので、一つに決める必要は無いはずです。
ひとつ事実としては、右手首を内側に曲げる(掌屈)ほど腕の回転(回内・回外)の力がピックに強く伝わります。強くスナップを効かして弦を弾きたい場合は手首を少し曲げた方が良い…といった利用法があります。もし右手の角度が気になるのであれば、基準はどこだと探るよりも「こう曲げたらこう音が変わる・こういう動きがしやすくなる」というパターンを把握すると、演奏に直結する学びがあると思います。
ちょっとご質問とはズレた回答になってしまいましたが、どうか試行錯誤を楽しんでください!

Q.下の弦がピッキング、上の弦がトレモロのデュオ奏法の場合、ピッキングはダウンだと思いますが、トレモロはダウンとアップどちらで入るのがいいですか?(2020.7.11)

ほとんどの場合、トレモロはアップから入ると思いますが ダウンから入るのもまた違った表現ができるので、両方できる、というのがベストです。
トレモロをダウンで入る場合、ピッキングと同じ強さではじくだけでなく、下弦をピックではじいたあとギアを変えるようなイメージで上弦に力を変化させて入り直す…といった工夫をするとアップでは出せない繊細さや、儚さといった雰囲気を出すこともできます。
まずはトレモロではなく、クーレの練習(例えば開放弦でラミミ・ラミミ・ラミミをダウンダウンアップで弾く)をすると応用できるピックコントロールが身につくと思うので、おすすめです。

Q.マンドリンE線のハイポジション、楽器にもよるのでしょうが、フレット幅が狭くてピンポイントで押さえるのが難しいです...。何かコツなどありますか?(2020.8.31)

A.押弦は、単音であれば指の頭でするのがセオリーで、ハイポジションになるにつれ弦に対する指の角度はより直角に近づけた方が、接地面が小さくなるので押さえやすくなると思います。(指を立てる、と言うこともあります)
あとは指を立てて爪で押さえる方法ですが、ここまでくると速いフレーズは弾けないので使える場面は限られます。私の場合薬指は肉が爪よりせり出しているので、この方法は使えません。
とにかく共通するのは弦と接する面を出来るだけ小さく、かつ二本とも弦を押さえられる幅が必要、という点です。指の形には個人差がありますから、指の先の当て方をグリグリ変えながら弾いて、音がよく鳴る瞬間の指の角度を覚えてしまうと良いと思います。

Q.弦の張替えをしたのですが、開放弦でチューニングすると高い音がズレて、1オクターブ上の音がフレットひとつ分ズレてしまいました。どうすればいいですか?(2021.3.1)

駒がズレていない限りは、どちらかの弦・もしくは両方が不良弦(どんなにチューニングしても音が合わない弦)のようですね。
どの弦が不良弦かは、
まず開放弦でチューニングしたあとオクターブ上の音でチューニングした際ズレているほうの弦、
ハーモニクスができれば、ハーモニクス音と、開放弦のオクターブ上の音とのズレで確認できます。
不良弦だけ新たに張り替えればよいですが、張り替えた新しい弦もまた不良弦という可能性もあるので同じくチェックした方が良いかと思います。

Q.マンドリンの特に高音の音質が細くなってしまうことに悩んでいます。豊かな響きになるようの普段意識されていることや、コツなどがありましたら教えていただきたいです。(2021.6.9)

高音は弦の張りが強くなるため、それに合わせて弾き方を工夫する必要があります。
・少し駒寄りで弾く
高い音ほど、駒から押さえたフレットまでの距離が短くなるので、良く鳴る位置が変わっていきます。全く変えないでいると丸い篭った音になりますので、ノーマルな音だとしても高音を出すとき若干駒寄りで弾く必要があります。
・ピックの持ち方の遊びを少なくする
ピックは常にギュッと持つものではありませんが、高音で駒から押さえたフレットまでの距離が短い場合は、弦の張り(抵抗)がとても強くなります。その強さに合わせて、ピックを持つ力を強めることでより弦の張りに負けず、密度のある音が出せるようになります。(強く持ちすぎに注意)
・トレモロのストローク数を増やす
これは場合によりますが、若干ストロークの数を増やしたほうがトレモロらしく聴こえると思います。音の粒だちがよいので特に分離して聴こえやすいです。
以上、自分が出している音をしっかり聴きながら色々な弾き方を試すと良いと思います。

Q.いつも拝見しております。自分が弾いている姿を動画に撮って、聴いてみるとピックノイズがすごいのですが、これはしょうがないのでしょうか。何かピックノイズを収めるために意識していることはありますか?(2021.6.9)

私は右手首を脱力させることによってピックノイズを抑えていますが、なかなか文章では説明しづらいので今回は録音環境について考えたいと思います。
動画を撮って確認したら意外とピックノイズが…ということは自分で聴いている実際よりも目立って聴こえているということかと思います。
まず、カメラとマイクは別々になっているでしょうか?
スマホやビデオカメラのマイクは高い音がより強調されて録音される場合が多いです。(よほど高性能なビデオカメラでなければほとんどがそうです)
ですので、もしカメラとマイクが別々になっていない場合は、録音専用にレコーダーやマイクを用意した方がよいです。
私がYouTubeに投稿しているソロ演奏などはまず録音をちゃんとしたマイクで行い、後からそれに合わせて動画を撮影しています。
その方がミスがあっても修正が容易です。
カメラとマイクをちゃんと別々にしていてもピックノイズが酷い場合は、マイクの性能が低い可能性もあります。
音声編集ソフトがあれば、EQ(イコライザー)でピックノイズが出ている周波数帯域を少し削ると音が丸くなると思います。(音質が変化するのでやり過ぎは禁物です)

Q.弦の張り替えをした際、ブリッジが少しずれてしまいました。ブリッジの位置の調整方法を教えていただけないでしょうか。(2021.9.15)

A.ブリッジは不用意に動かすと収拾がつかなくなる恐れもあるので、楽器屋さんに頼めればそれが一番ですが…。
弦を軽く緩めて駒を少し動かしたらチューニングしてこまめに確認、を繰り返せば多少リスクは少ないです。
12フレットのハーモニクスと開放弦の1オクターブ上の実音とを比べて、ピッチのズレが少なくなれば動かし方は合っています。(全ての弦でチェックしないといけません)
こうすれば直る、というものではなく結局のところ耳で判断するしかないので、ズバリとしたお答えはできませんがとりあえず。

Q.左手の薬指でフレットを押さえる際、小指が曲がってしまうのはしょうがないでしょうか。まだフレットの近くに小指があればいいのですが、ネックの向こう側に行ってしまいます。(2021.10.3)

A.ネックの向こう側、というのは小指が折り畳まれてしまっている状態でしょうか?その場合、小指の可動が制限されてしまうのであまり好ましくない状態です。
小指は常に素早く使えるように、ピンと伸びてしまったり折り畳まれてしまわないほうが良いです。
私の場合は、とにかく弾く時に小指を注視することを続けました。そして、小指が変な動きをしてしまったら修正して弾き直し、ということをずっと繰り返していたら改善しました。
すぐに直るものではないですが、気をつける、ということを続けていればいつの間にか矯正されていると思います。反復して体に覚えさせて、良い形を癖にしてしまう、ということです。

Q.掌底をブリッジの下に当てて、そこを支点に手首(と腕)を使ってトレモロを弾いています。あまりこの弾き方の人を見ないのですが、この弾き方のメリットデメリットを教えていただきたいです。(2022.3.16)

A.思いつくメリットは、
・その弾き方で弾ける範囲の表現であれば安定性が高い
ことだと思います。
デメリットはその裏返しで、
・支点が作用点(ピック)の近くにあるため自由度が低い
ということになります。
腕の振りがもし制限されてしまっているのであれば、制限が即ち表現の幅を狭めることになる可能性は高いと思います。
ただしメリットで書いたように良いところももちろんあるので、ケースバイケースで弾き方を変えられるとより良いのではないかと思います。

A.マンドラを弾いています。A線の音がこもっているような気がして綺麗な音が出ません。弦を変えたばかりなのですがまた変えたほうがいいでしょうか。(2022.4.30)

Q.弦を変えたばかりなのであれば、楽器自体の特性かもしれません。特定の帯域(今回の場合はA線)だけが鳴りにくいことはありえます。
それかA線を張るのに関わるどこかに振動を阻害する何かがあるか。
いずれにせよ、楽器屋さんに持っていって聞くのが一番確実だと思います。

Q.弾いている途中にピックがネック側にずれてしまいます。動画を撮って確認をしていますが、原因がわからず困っています。無駄な力は入っておらず、アップダウンも均一にできていると思うのですが…。手首側に移動することはありません。原因として何が考えられるでしょうか?(2022.5.27)

A.最終的にズレてしまっているその位置が、おそらくご質問者様にとって弾きやすく自然な右手の位置なのだと思います。
脇が開いた体勢は維持しづらいので、もしかしたら腕の開き方に無理があるのかも?
改善策として思いつくのは
・楽器自体をネック側に寄せて、自然なフォームで右手が良い位置に来るようにする
・フォームは今のまま、ひたすら右手が無意識に動かないように注視して癖を付ける
この二つです。
あと、今自分が出している音色を常に意識すると良いと思います。ピック位置がずれてしまっている、という視覚から気づくのではなく、音色がいつもと違うぞ、という聴覚から気づけると自然に修正できるのではないでしょうか。

Q.弾いている途中にピックがネック側にズレてしまいます。動画を撮って確認をしていますが、原因がわからなくて困っています。無駄な力は入っておらず、アップダウンも均一にできていると思うのですが…。手首側に移動することはありません。原因としては何が考えられるでしょうか?(2022.5.30)

A.最終的にズレてしまっているその位置が、おそらくご質問者様にとって弾きやすく自然な右手の位置なのだと思います。
脇が開いた体勢は維持しづらいので、もしかしたら腕の開き方に無理があるのかも?
改善策として思いつくのは
・楽器自体をネック側に寄せて、自然なフォームで右手が良い位置に来るようにする
・フォームは今のまま、ひたすら右手が無意識に動かないように注視して癖を付ける
この二つです。
あと、今自分が出している音色を常に意識すると良いと思います。ピック位置がずれてしまっている、という視覚から気づくのではなく、音色がいつもと違うぞ、という聴覚から気づけると自然に修正できるのではないでしょうか。

Q.ピックは人差し指の柔らかい部分と硬い部分のどちらで持っていますか?また、柔らかい部分で持つ時、ピックが安定しないのですが、どのように固定しつつ自由度も残せますでしょうか?(2022.6.1)

A.人差し指の腹でつまむか、人差し指の側面で挟むか、と捉えてお答えします。
私は親指の腹と人差し指の側面で挟む弾き方です。つまむ弾き方をしないのは安定感がなく力を伝えづらいからで、安定させる方法は思いつきません。
経験のほとんど無い弾き方なので良いお答えにならず申し訳ないです。

Q.トレモロを続けていると、小指の付け根あたりから小指球のあたりが張った感じになり、痛くなってしまいます。力が入らないように心がけているつもりではありますが、どんな原因が考えられますか?(2022.6.11)

A.おそらく無意識に手を握りしめてしまっていて、結果小指に負荷がかかっているのだと思います。
私の場合ですが、極端な話OKサインのような手の形(中指・薬指・小指を伸ばした状態)でもマンドリンを演奏することができます。(実際にはブラブラして邪魔なので、軽く握るようにしていますが)
トレモロでなくていいので、中指以降を伸ばしながら軽く弾いてみて、力が入っていない状態を一度体験してみると、普段との違いが認識出来るかもしれません。
膝を曲げ、手の平を上に向けてブランとすると、力を入れなくても軽く握るような格好になると思いますが、中指以降はそれぐらい自然な握りができると良いと思います。

Q.練習後に左手の親指以外の指先のしびれと(右手も人差し指付近が若干しびれてます)、左肩のこりを感じるようになりました。これは弾き方の問題なのでしょうか。何がか考えられるのか、教えていただきたいです。(2022.6.23)

A.整体や病院に相談するのが最善かと思いますが…
マンドリンを弾くと抱え込むような姿勢になりやすいので、特に「巻き肩」と言って、肩が内側に入ってしまって、腕の神経を圧迫するようなことが起きることがあります。
それが原因かはわかりませんが、演奏後は肩を大きく開いて動かしたり、背中の筋肉を動かすことを意識してストレッチをしたほうが良いとは思います。
他に支障が出る前に、とりあえず早めの受診をおすすめします。

Q.G線D線とA線E線で弦の種類を変えるのはあまり良くないですか?(2022.6.25)

A.多分問題ないと思います。私は昔Gだけ違う弦を使ったりしていました。

Q.ふだん使っているピックと弦を教えてください!(2022.7.13)

A.ピックはべっ甲です。
弦は、マンドリンはオプティマの赤で、マンドラは緑です。

Q.マンドラを弾いているのですが、トレモロをすると楽器ごとガタガタしてしまって安定しません。持ち方は外から見ても不自然ではないと思うのですが、安定した持ち方のポイントなどありますか?(2022.8.1)

A.もしかしたら、右腕が楽器に押しつけられるようになってしまっているかもしれません。
右腕の前腕はもちろん楽器に触れますが、押しつけるようになってしまいますと自由度が低くなるので、軽く置く・当たる程度にすると良いと思います。

Q.マンドラ二年目です・楽器の保管についてなのですが、特に夏場、ケースに楽器を入れておくとE線がかなり錆びてしまいます。楽器を触った後はクロスでしっかり拭き、除湿剤なども使っているのですが、改善しません。涼さんご自身はどのように保管をしていますか?(2022.8.20)

A.つい最近私も同じ状態になったのであまり偉そうなことは言えないのですが…。
クロスを定期的に洗うと良いかもしれません。錆びの原因は湿度よりも汗や油分の方が影響が多いので、クロス自体に拭いたあとの油分が染み込んでいると拭いてもあまり効果がありません。
あとは演奏直前に手を洗うことです。
手は色々なものに触れるので、気づかぬうちに油分や汗が付いてしまいます。原因の根本を断つという意味では、効果があるはずです。

A.高校生の時からギタマンをやっているものです。純粋な疑問なのですが、アコースティックギターやエレキギターなどは座奏をする時に足台を使わないのに、なぜクラシックギターは足台を使うのでしょうか。私はマンドロンチェロをやっていてギターのことがわからないです。今年サークルに入部してきたギター初心者の子が足台を使わないで演奏します。「クラシックギターでは足台を使うんだよ」と今まで私が見てきたものを教えても納得するのは難しいだろうと思い、なんでだろうと思って調べましたが納得する答えが見つからず青山さんに聞いてみようと思い、この質問をさせていただきました。(2022.11.5)

Q.足台は、演奏をしやすくするために使う道具なので、足台を使わなくてもその人にとって演奏しやすいならば使う必要は無いものです。
クラシックギターの場合、特にソロ曲は、足台やギターレストなど、ある程度ネックを上げて傾けた方が音を掴みやすい場合が多いと思います。(エレキギターは左手の親指を使えたり、根本的にクラギとは掴み方が違います。アコギに関してもピック弾きをするという奏法の違いがあります)
ただ、「足台を使うと弾きやすい」という感覚が、マンドリン合奏でも・個別の曲でも同様か、そしてその人にとって同様かどうかはわからないことです。
その方は初心者ということなので、単純に足台を使うことを知らないのか、足台を使うと掴みやすくなる場合があることを知らないのかわかりませんが、どういう理由で使っていないのか、という点がわからないと、話を先に進めることはできないと思います。
もしアドバイスをその方にするならば、足台という方法がある、選択肢がある、という伝え方が良いと思います。その上でその方が、足台を使わない方が弾きやすい、と感じているのであれば、強制することは無いと思います。

Q.青山さんが作曲する際に使っているパソコンのソフトやスマホアプリを教えてください。また、楽譜を採譜するときに使っているものも教えて欲しいです。(2023.1.9)

A.楽譜作業・Finale(メモ段階は紙の五線紙も使う)
打ち込み/録音/ミックスなど・Digital Performer
あと、曲のテーマを文章で書き留めたりするのは、スマホのメモ帳をiCloudでPCと同期させて使っています。
楽譜を採譜する、というのは耳コピのことでしょうかね?
耳コピは音源を聴いてそのままFinaleに音を打っています。補助ツールは使っていません。

Q.速いパッセージ(半音階)を弾くときに左手の指がパタパタしてしまいうまく弾けません。ネックの持ち方、親指の力の入れ方に問題があるのでしょうか?(2023.12.12)

A.指がパタパタしてしまうのは不要な動きをしてしまっているということなので、余計な力が入っているということになります。余計な力とは量のことでもあり、種類のことでもあります。 ネックの持ち方の影響はそこまでないと思いますが、自然にネックを握る状態からあまりにかけ離れているのであれば見直した方が良いと思います。「弦を押さえる」という意識から、一度「弦を掴む」もしくは「握る」という捉え方にしてみると効率の良い持ち方が探しやすいかもしれません。 親指の力の入れ方は左手全体の力みと連動しているので、解決するとすれば他の指と同時だと思います。 速いパッセージ以外の普通のフレーズのときでも、普段から最小限の強さ・動きで弦を押さえることを意識して、指が不必要に高く跳ね上がったり、小指だけまっすぐピンと伸びてしまう、などということが無いように気をつけましょう。

Q.ピアノは指の力を鍛えると上手くなると聞きますが、左手の指を鍛えればマンドリンも上手くなりますか?(2024.4.9)

A.上手くなるかはともかく、弦を押さえやすくはなりますね。 弦を押さえるのに必要な力は一定でも、指を鍛えれば、必要な力の割合は少なくなりますから。 指を鍛えただけで上手くなるとは言えませんが、上達を助ける要素であるとは思います。

練習法について

Q.久々にマンドリンを弾く際にこれを行ってたほうが昔のようにうまく弾けるというコツがあったら教えてください(2018.9.24)

A.私は長くても数週間楽器に触らない程度なので良いお答えになりませんが、演奏に必要な筋力を衰えさせないことです。加えて暗譜・イメトレをするなど弾く以外の不安要素を極力減らすことも大事だと思います。理想は毎日少しでも楽器に触ることです!
長時間の練習をたまにするよりも毎日少しの時間でも弾く、ということをした方が勘は戻りやすいとも思います。

Q.私は趣味でクラシックギターを弾いています。学生時代に楽譜にコードとおさえる指の形を書いて演奏していたためか、いまだにそれがないと弾けません。楽譜に書き込みをせずに演奏できるようになる練習方法等ありますか?(2018.9.25)

A.まずは楽譜をコード等に頼らず素早く読めるようになる事です。そしてどこを押さえたら何の音がなるのか、あらゆるポジションでスケール(音階)練習をし把握します。地道で面倒な練習ですが、時間さえかければ必ず改善します!
譜読みの速度を上げるには、楽譜を初見で声に出して音を読んでいくと効果的です。(新曲視唱)和音であっても同様です。掴みの関係上ギターの和音にはパターンがありますので、慣れてくると和音であっても単音のようにスラスラ読めるようになります。
掴みの把握で重要なのは、ここがド、ここがレ、という風にガラパゴス的に覚えようとすると音の数だけ記憶せねばならず効率が悪いという事です。理想としては、ここにドがあるからラはここでソはここ、という風に音と音の距離感(音程関係)を把握することです。
楽器がうまい人は手元を見なくともある程度弾けてしまいます。それは音と音との距離感を掴んでいるからです。その距離のことを音楽用語では長2度・完全4度といった言い方をします。一度、積み上がった和音のそれぞれの音の距離についても注目すると、指の配置パターンの規則性が見えてきます。


Q.マンドラを弾いていますがトレモロを早くするにはどのような練習・意識をしたら良いでしょうか?(2018.9.28)

A.トレモロの早さ=ストロークの密度 ということで話を進めます。
ストロークを多くするには腕の振りを多くせねばならず、それに従い振幅が小さくなります。そうすると音量の幅も比例して小さくなり、しかも腕が力んでしまい均等なトレモロになりにくい。
まずはダウンアップをどんな速さであろうと均等な力で弾けることが大事です。ゆっくりメトロノームに合わせて最初は練習をしてください。そしてゆっくりはクリアしたけど速くするとブレる場合、問題はストローク密度を上げようとして発生する腕の力みです。解決するには手首の柔軟性が必要です。
これはしなる定規をトレモロをする腕に見立てた比較動画です。しなる定規の方が、少ない力で密度の高いストロークを得られているのがわかるかと思います。手首を柔軟にすることによって、これと似たことが起きるのです。
私の腕の振りです。(動画あり)右手のほうがより振れていますが、これは決して手首を自分の意識で動かしているわけではありません。腕の振りに手首がついて行っているだけです。
少ない腕の振りで密度の高いストロークを得ることが、速いトレモロを力まず均等に弾くコツです。
肝心の手首を柔らかくする方法ですが、肘を曲げて、犬にお手をさせる時のように手の平を上に向けてください。指は脱力して軽く折り畳まれると思います。その状態から肘を軸にして腕のみを左右に軽く振ってください。腕の振幅以上に手首から先が振れていれば良いです。この練習の時、手首には絶対に力を入れないこと!

Q.本番になると緊張してしまい、トレモロがうまく弾けなくなります。どうしたら本番でもうまく滑らかにトレモロをすることができるでしょうか。(2018.10.2)

A.まず緊張の対策について…
深呼吸+肩の力を抜く
お客様をひとまとまりに、風景のように捉える
本番の日の朝少し運動をする
ネガティブなことを考えない
などなど…
ここまではマンドリンに限らず、色々な方法があると思います。
それでも緊張する!という方は、普段の実力を向上させること、本番中に無意識で弾ける部分を増やすことが大事です。
普段のトレモロから、力まずに、どんな密度・テンポ・強さでも安定して弾けるようにしてください。そして難しいのは無意識の心がけです。
楽譜・運指を出来るだけ体に染み込ませることで、本番中に気を配ることが減っていきます。手元を見ずに弾けることも同じく重要です。本番はそれら情報を読み取ることではなく、指揮に従ってまわりの音を聴いて弾く。これだけに集中できることがベストです。無意識でできることには緊張は及びません!

Q.マンドラ奏者です。左手にすごい力が入ってしまい早弾きのフレーズが出来ないのですが、どうしたらいいでしょうか...(2018.10.12)

A.早弾きに限らず普段から必要最低限の力で押弦することです。まず、左手で弦に軽く触れた状態で弦を弾いていき、徐々に押さえる力を大きくして実音が出た!という時の力の入れ方、これが必要最低限の力です。これを簡単なフレーズの時もキープしてください。

Q.私はトレモロが不均一なのですが、上手く均一にする練習方法はありますか?(2018.11.28)

A.まずはゆっくり、トレモロではなく連続したピッキングとしてメトロノームを使い練習します。力の入れ方が偏ると音量とタイミングがバラつきますので、ゆっくりな状態をクリアしてから徐々に速度を上げていきます。
トレモロの仕方は腕・手首をどう使うか千差万別ですが 不均一になるということはどんな方法であれ問題は力の入れ方のバランスです!八分音符、三連符、十六分音符、色々なリズムで音量・タイミングが全くよれずに弾けるようになれば必ずトレモロも上達します!
ただトレモロに適さないフォーム(トレモロをすると必要以上の力が入ってしまうフォーム)があることも確かですので、楽器を弾くとき自分はどこに力を入れているか、それは果たして必要か、というチェックも大事です!

Q.マンドリンに置ける滑走アルペジオのコツを教えて頂けると嬉しいです...!(2018.12.22)

A.滑走アルペジオはまずはゆっくり、メトロノームを使って正確に均等に弾くことを心がけてください。ゆっくりで出来ないものは速くしても出来ません。
四分音符40のメトロノームで16分音符のアルペジオをするくらいゆっくりから始めます。発音のタイミングと強弱が均等になったら徐々にスピードを速めます。
速くなるごとに難しくなりますがその時強拍の意識が大事です。
アルペジオの始まりの最低音と帰りの最高音をはっきり意識して弾くことで、その間の音の安定性はかなり増すと思います。その代わり音が大きくなりすぎないよう注意してください。
実際の演奏(独奏曲を想定しています)では均等なアルペジオはほぼ使いません。そういう曲もあるかもしれませんが、均等というのは無感動で面白みに欠けるものです。ではなぜ均等を目指して練習をするかといえば、均等に出来るコントロールを身につけなければ表現には到達出来ないからです。
ゆっくりから始めて確実に、どんな技術もこれより良い習得方法はおそらく無いと思います。(表現力はその限りではありません)
まだ出来ていない段階で焦って先に進まないことが大事です!

Q.マンドリンの基礎練習は何をされていますか?(2019.1.4)

A.基礎練習はオデルの教則本からその日の気分で適当に、という感じです。あとは以前動画で投稿したウォーミングアップもします。
何を重視して普段準備しているかを続けてご紹介します!
・左手の握力を衰えさせないこと
・右手首の柔軟性を高めること
・マンドリン以外のことをたくさんすること
普段はこの三点に気をつけて生活しています。左手の握力は必要以上に付ける意味はないのでほどほどに。キープすることが大事です。
右手首の柔軟性は重視する方としない方がいらっしゃるのでそこまで気にすることでもないですが、私が出したい音色には不可欠な要素なので挙げました。
右手が鞭のようにしなる状態を目指しています。ここのあたりはレッスンでないと伝わらないと思います。
マンドリンの上達、技術的な面は時間をかけて練習すれば必ず向上しますが表現力は必ずしも弾いてきた時間には比例しません。クラシック・ポップスどんな時代のどんな音楽でも聴くことが回り回って演奏に影響を及ぼします。マンドリンだけ弾いて&聴いていてもマンドリンは上手くなりません!

Q.オデルで特にオススメできる練習曲5選は!!!(2019.1.15)

A.爽快感があるセレクション
一巻 p.77 11番
一巻 p.83 22番
二巻 p.57 2番
二巻 p.66 22番
三巻 p.60 17番
弾いていて楽しい技巧練習です。

脳が活性化するセレクション
一巻 p.78 13番
二巻 p.61 11番
三巻 p.56 5番
三巻 p.57 8番
四巻 p.118 6番
拍をどう捉えるか、それ次第でパズルのように変化する技巧練習です。

トレモロセレクション
一巻 p.42 18番
一巻 p.50 34番
三巻 p.15 13番
三巻 p.16 16番
三巻 p.27 13番
自分の歌心・表現力が顕になる練習曲です。

Q.小指を自立させるにはどのような練習をすれば良いでしょうか(2019.2.15)

A.特別な練習は薬指・小指のトリルなどがありますが、それよりは普段から積極的に小指を使うこと、自分の小指が普段どうなっているか注意することが大事です。
小指を注視して、運指と関係なく小指がバタバタしていたりピンと立っていたりする場合は注意が必要です。出来るだけ無駄な動きを少なく、力まずに指板近くで待機させるよう癖を付けると良いです。
曲を弾きながらあまり指元を注視できない、という方は録画をオススメします!

Q.楽器を弾き始めてからトレモロが安定するまでとても時間がかかってしまいます。準備の基礎練をしっかりしないと、ろくに弾けないです...(2019.3.15)

A.それは、普段トレモロを自分がどれくらいの力・腕の振りで弾いているのか体がまだ覚えていないということだと思います。トレモロが安定してきたその時の腕の状態を意識してみてください。
力の入れ方を体に覚えさせるにはまずは自分自身がその状態を把握して、良い状態をキープして反復すること。悪い状態を反復するとそっちを体が覚えてしまいます。トレモロが安定してきたらそれを反復することです。

Q.マンドリンを弾く時にどうしても左腕に力が入ってしまってトレモロがしんどいです。アドバイス下さい...(2019.4.4)

A.これは…トレモロなどで右腕が頑張ると左腕もシンクロして力が入ってしまうということでしょうか?
まずは左腕に使うべき最低限の力を感覚として覚えてしまうことです。
弦を弾きながらゆっくり左手の指を下ろして押弦していくと、ミュート状態のカスっとした音からようやく実音が鳴る瞬間があると思いますが、基本的には押弦に必要な力はまさにその瞬間と同じ大きさの力で十分ですので、まずはその力の入れ方を覚えましょう。
その力をキープするまでがまず大変ですが、それが出来るようにならないと左腕に無駄な力が入る根本的な原因が解消できません。あとは、右腕でどんなに大きな音で弾こうとも左腕がそれに左右されないようひたすら反復してチェックです。
地味な練習を繰り返すことが一番効果的です。

Q.速弾きを練習するときは何に気をつけて練習しますか?また、速弾きが出来ない人の特徴はありますか?(2019.9.23)

A.確実に弾ける速度から始めて、段階的にテンポを上げていきます。その時、ミスをしたとしてもフレーズを最後まで弾ききることが大事です。
練習を反復するのは細かい動作を体に覚えさせて、無意識でできるようにするためです。ミスをして止まる、ということを繰り返すとその動作を覚えてしまいよくありません。多少ミスがあっても流れていけば音楽として成立しますが、止まったら大変です。
速弾きができないならば
・右手と左手の同期ができていない
・奏法が速弾きに向いていない
・運指が良くない
・暗譜していない
・そもそも演奏が不可能なほど楽譜が難しい
などあると思います。

Q.マンドリンを弾く時に、手首で弾いてしまいます。腕で弾くにはどのように意識すれば良いでしょうか。(2019.9.24)

A.まず、手首で弾けるというのは悪いことではなくむしろ武器になる、ということを断言します。その上で、手首でしか弾けないよりも腕も使えたほうが便利だということもまた確かです。
腕の使い方は実際にレッスンしたいところですが、とにかく基本は簡単なことから徐々に難しく…です。今回は腕を使いたいわけですから、まずは全弦かき鳴らすように腕を大きく振ってジャカジャカ鳴らしてみます。
この時メトロノームを使います。腕の動きがカクカクしたり、ダウンアップで音量・スピード差が無くなるまで続けます。
テンポを上げていくと腕の振り幅を小さくしないと間に合わなくなります。振り幅を小さくしても安定してストロークできることが重要です。
そして全弦でのストロークが安定したら、次はひとつ弦を少なくしてG・D・A弦のみで同様に繰り返し、クリアしたらまた減らし…(G・D、D・Aなどそれぞれの組み合わせにトライ)最終的にG弦のみ…という風に段階を踏みます。
ここまでクリアできていれば、腕を小さな振り幅でも安定してストロークする、というスタート地点には立っているのではないかと思います。
ケースバイケースなので誰しもこの方法でうまくいくとは思いませんが、とりあえず思いついた方法を書きました。

Q.左手に力が入って移動しにくく手が疲れてしまいます。左手の力を抜くにはどうしたらいいですか。(2019.9.24)

A.押弦に必要な最低限の指の力を体で覚える必要があり、新鮮味のない答えになりますがとにかく無駄な力が入っていない状態で反復して練習すること、これに尽きます。あと無駄な力を入れないために親指の位置というのもとても大事なので、人差し指〜小指と親指の力の釣り合いも意識するとなお効率の良い掴みになると思います。

Q.右上腕と肩に力が入り、ピッキングは手首を使えますが、トレモロは腕振りになり細かな表現ができません。しかも翌日に肩と背中上部が筋肉痛になるほどです。どうやって力を抜けばいいのでしょうか。(2019.10.8)

A.肩たたきをする時のことをイメージしてもらいたいのですが、腕の方向は違えど振り方としてはそれはマンドリンを弾く時の腕の振り方とほぼ同じです。おそらく肩や上腕は脱力できているのではないかと思うのですが、その状態を楽器を構えた時にもキープするのが理想です。
ただしそのままだと、しっかりピックで弦を捉えるのが難しいと思います。そこで重要になるのがピックを持つ指の力のコントロールです。
楽器を持たない状態で腕を振りながら、指先だけに力を入れる・左手だけに力を入れてみるなど、力の入れ方を独立させる練習を試してみてください。
おそらく今は、どこかに力を入れると連動して体の他の部位にも力が入ってしまう状態になっていると思いますので、腕を振るのに必要最低限の力というものを体に覚えさせれば、いずれ楽器を弾く際にも同じように弾けると思います。

Q.クロスピッキングの移弦のコツを教えてください!また、どのような練習をするといいでしょうか?(2019.10.21)

A.弦を撥いたあとにちょっと斜め上に浮かす意識を持つと良いかもしれません。練習はひたすらクロスピッキングをするしかないですね。ダウンアップを入れ替えたりするとより効果的だと思います。

Q.マンドリンを弾く時に右手の位置がブリッジ寄りになってしまい固い音になってしまいます。サウンドホール寄りで弾くように気をつけるのですがどうしても直りません。何かアドバイスありましたらお願いします。腕弾きで手首はあまり動かず力が入りがちです。(2019.12.18)

A.問題点がわかっているのに直らないということは、そこに注意を向ける余裕が演奏の際無いのだと思います。弾き慣れたフレーズや簡単な技巧練習など、ある程度余裕を持って弾ける曲で、右手の位置を常に注意することから始めてみてはいかがでしょうか。右手の位置以外に気を張らずに、注意を一個のことに集中させられる状況を作って練習する、ということです。
あとは自分の音を常に聴くことです。合奏ではなかなか自分の音だけを聴くのは難しいかもしれませんが、今音が堅くなっている!というのには即座に気づけることが理想です。

Q.初心者から上級者まで、毎日やるべきであろう基礎練習をいくつか選抜していただけませんか?(2020.4.20)

A.練習の内容というよりは方針なのですが、まずは演奏に使う筋力を落とさないこと。これは楽器が無くても色んな方法で出来ると思います。
動作に関して。これは反復練習が効果的なのですが、できるだけ無機質な、例えば教則本に載っているようなパターンがあるフレーズの方が向いていると思います。弾きにくいフレーズの方が効果があります。これをメトロノームに合わせて正確に反復します。毎日する練習はそれを癖にして、無意識にいつでも再現できるようにするためにやるものなので、一回一回正確にやればやるほど癖になるのが早くなります。雑にしてしまうと、その動作を体が覚えてしまうので良くありません。あと、できるだけ手元を見ないで弾けるとより良い思います。左手の運指だけでなく、右手の移弦もノールックで確実にできるとより余裕を持って演奏をすることができます。

Q.家でマンドリンの練習をしたいのですが、賃貸のため大きな音が出せません。消音装置などを買わずにできる方法ってないでしょうか...?(2020.4.21)

A.もしフェルトがあれば、それを丸めて弦と表面板の間に置けば安価なミュートにはなりますね。大きさによりますがハンカチでも代用できるかもしれません。あとは布団を何重にも被って弾くくらいしか思いつきません…。

Q.E弦をダウンした後A弦をアップするのが苦手です(他の弦にも言えるのですが)練習方法はありますか(2020.4.26)

A.どう腕と手首を動かせば良いのか?というのを理解した上でそれをゆっくり反復するのが良いです。私の思う動かし方を動画でご説明いたしますが、わかりにくいかもしれません。
E弦をダウン、A弦をアップで弾く際 腕の平行移動だけではピックが他弦に引っかかってしまいますが、腕のねじりを使うことでピックのスイングが他弦に当たらなくなります。ピックのスイングには、手首を横に動かす動きも用います。
大袈裟にやると、ピックの軌道は8の字(∞)に近いです。

Q.どうやったら暗譜が出来るようになりますか(2020.7.23)

A.なかなか決定的なご回答はできないですが…色々な方向から攻めることは重要かな、と思います。
楽譜を映像として覚える、メロディを覚える、和音の流れを覚える、曲の展開を大きく捉える、指の動きを覚えるなどなど、方法はたくさんあると思いますが、それらを繰り返して体に覚え込ませたいですね。
ひとつアドバイスとして、曲の最初からだけでなく、途中から演奏を始める暗譜練習はオススメです。
万が一、演奏が途中で止まってしまったとき、暗譜の練習を最初からしかしていないと途中から再開できない、という怖いことになることがあります。

Q.弦を替えてもすぐに弦が錆びてしまいます。練習終わりにしっかりクロスで拭いています。どうしたら弦が錆びなくなりますか?また錆びてしまったときの対処法を教えてください。

A.私も昔、汗っかきで良く弦を錆びさせていましたが、弦によって錆びやすい錆びにくいがあるそうですね。オプティマの赤が錆びにくいと聞きましたが果たして本当に違いがあるのかはよくわかりません。
錆び対策としては、
・弾く前に手を洗う
・クロスをこまめに洗濯する
・湿気が多い時期は楽器ケースに乾燥剤を入れる(冬場に入れると危険です)
錆びてしまったら、弦を緩めてクロスでゴシゴシと徹底的に拭く…くらいしか思いつきません。錆びのせいで演奏に支障が出るようなら弦の替え時、錆びてはいても本番も無いしそこまで支障も無い、という程度ならそのまま我慢、という感じです。

Q.トレモロのストローク数を増やすにはどのような練習をしたりどのようなことを意識したりすればいいと思いますか?ストローク数を多くしようとすると右腕に力が入ってしまいとても疲れてしまう状況です。体全体にも力が入り、こわばってしまう感じもします。(2021.10.3)

A.どうしても力が入ってしまうストロークの多さというのはあるので、ある程度仕方がない面もありますが…。
力みを少なくするには、手首のしなりが重要です。手首を柔らかく使えるようになると、ストロークをするのに必要な腕の力が少なくなります。結果的に、ストロークが多くなった時の安定性に繋がり、疲れやすさも改善されます。
手首のしなりを得るストレッチとしては、肘を軽く曲げ、手の平が上を向くようにして、トレモロをするように腕を振って手首をブラブラと脱力させる方法があります。
腕と手首以降の動きが一直線にならないよう、腕の動きの少し後に手首が付いてくる、というような状態がしなりのある柔らかい手首です。
ストローク数の多いトレモロ、少ないトレモロ、両方に効果があると思います。

Q.トレモロをする際、そうしても右手が弦にベタっとつきながら弾いてしまいます。どうすればいいでしょうか。(2021.10.23)

A.まずは簡単なパターンから練習すると良いと思います。
左手は使わず、開放弦のトレモロだけをしてみたり、慣れてきたら弦の移動を加えてみるなど…。
右手が弦に付いてしまう場合、右手首の角度に注意した方がよいかもしれません。あまりに折り曲げて無理やり弦から浮かすこともないですが、右手首が変に反っていないかは要チェックです。

Q.マンドリンのG線とD線を行ったり来たりするような滑らかなフレーズが苦手です。低音弦のフレーズを滑らかに弾く時のアドバイスが欲しいです。(2021.11.3)

A.低音弦だと難しい…ということは、おそらく他の弦を弾くときと低音弦を弾くときでは、ピックを当てる深さや力の入れ具合などが違っているのだと思います。
それはとても自然なことで良いです。
しかしフレーズが滑らかにならないということは、低音弦を弾くときに自分の弾き方が変化している、その状態に合わせた弦の移動の仕方ができていないのだと思います。
まず低音弦を弾くときに自分はどんな弾き方をしているかを自覚できないと、では移動の際何を気をつければよいか見えてきません。
(多くの場合、低音弦は弦が太いので他の弦よりも強い力で弾いており、その力みが弦移動の際も抜けずに滑らかにならない、というパターンだとは思いますが全員がそうとは限りません)
まず自分の状態を客観的に考えてみて、何が他の弦移動と違うのだろうと分析すると問題は見えてくるかもしれません。

Q.普段マンドラを弾いているのですが、合奏中に周囲の音に負けまいと力んでしまいます。その結果、上手く楽器を響かせられていないように感じています。脱力して楽器を響かせる弾き方を癖付けるためには、どんな練習をすればよいのでしょうか。(2021.11.4)

A.順番に考えると、まず"周囲の音に負けまい"と弾く必要は無いと思います。音量が小さくて良いというわけではないですが、勝ち負けではないということです。
力まないためには、こう弾けばこう鳴るという経験を積み、覚え、まわりがどんな環境であろうとそれを再現できることが重要です。
まわりの音が大きくなってくると自分の音が聞こえづらくなると思いますが、それを経験で補正するわけですね。自分の音が小さいように聞こえるが、こう弾いていれば楽器はちゃんと鳴っている、という自信を持つことです。
脱力して手首をしならせ、楽器をよく鳴らすには、腕自体の重さ、重力を利用することが大事です。普段の練習でまず納得できる音を鳴らせていること、その状態を反復して体に覚えさせること。
そしてまわりの音に惑わされなければ、楽器をよく鳴らすことは合奏中でも可能だと思います。

Q.小さな音量でトレモロをするときうまく綺麗なトレモロになりません。どうすれば小さな音でもきれいなトレモロができますか。(2021.11.8)

A.小さな音でトレモロを弾くには…
・振幅を小さくしても腕の振り(手首の振り)を安定させられること
・ピックを持つ力を緩めること(落とさない程度に)
この二つが重要で、どちらも力まないことが大事です。
練習の際これらを同時にやろうとしないで、まず個別に挑戦してみると良いと思います。

Q.高校の部活動でマンドリンを演奏している者です。練習方法についての質問です。今取り組んでいる曲に、四分音符=110の16分音符でA線とE線を二往復行ったり来たりする箇所があります。それが正しくA→E→A→Eと弾けず、A→A→A→Eと弾いてしまいます。ハイポジを使えるような感じではなく、困っています。弦の移動を身につけられる練習方法や現状を打開できそうな方法があれば
教えていただきたいです。
(2022.10.26)

A.例えばG弦を弾くときとE弦を弾くときでは、腕の位置(肘の角度)がだいぶ違うと思いますが、
移弦をするということは、余裕がある状況であれば、AとEのような隣同士の弦であっても、弦の位置に合わせて腕の位置(肘の角度)も動いていることが望ましいと思います。
しかしリズムが細かくなると腕の位置を細かく調整することが難しくなり、その結果、今回の場合はE弦にピックが届かなくなっている、ということではないかと思いました。
そうだとすると、一度目にA弦を弾いたあとすぐに、若干腕の位置をE弦側に寄せるような意識を持つと、ピックがE弦にも届くのではないかと思います。
それか、最初からAとEの中間あたりの位置を狙うつもりで腕を置いておくか。
二回目はE弦に届いているわけなので、最終的な腕の位置やピックの振りは間違っているわけではありません。動かし方のタイミングの問題だと思います。
練習としては、その箇所を少し前から繰り返し弾くことはもちろん、単にA・E弦の移弦と捉えて、開放弦で右手の動きだけに集中するのも良いかと思います。

Q.マンドリンが上手くなるには、技巧的な練習だけでなく表現力を鍛えたり耳を鍛えることも大事だとよく言われるのですが、青山さんが表現力や耳を鍛えるためにトレーニングしたり意識していたことがございましたら教えていただきたいです。(2023.7.23)

A.表現力の面は、例えばレッスンで上手い人に実際に弾いてもらってそれを真似る、という学び方もありますし、練習していなくてもいつの間にか身についている、ということもあると思います。
音楽をやっていないときに何をやっているかが重要で、私の場合映画を見たり本を読んだり他にも色々していますが、その時の気づきや新たな視点の獲得が、自分自身や物事をどう見るのか、聴くのかという変化に繋がるのかな、と思っています。
そうすると、技巧面は成長していなくても、今まで気にしていなかったことや浮かばなかった発想が見えてくれば演奏は変わると思います。 ちなみにそれらのことは楽しいからやっているのであまりトレーニングという認識はないです。楽しくて、しかも回り回って音楽のためになる趣味があればとても良いことだと思います。
耳を鍛えるということに関しては、良いとされているあらゆるジャンルの音楽を片っ端から聴いてみると良いと思います。その中で良さがわからない音楽もあると思いますが、なぜ他人はこれが好きなのだろう?と考えてみると、多様な価値観を耳にもたらせると思います。共感はできなくても理解はできる、という状態を目指すということです。
あと音楽の分析をする、という方向性でしたら聴音の学習が良いと思いますし、好きな曲を、可能ならば全楽器完全に耳コピするのも良いと思います。 あと理論を学ぶと曲の構造がわかるようになるので、それも事実上耳が良くなるということだと思います。

Q.滑らかな音を出したくて、左指のスライドを練習中なのですが、弦が緩まりすぐ音が低くなってしまいます(特にA線)。なにか対処法はありますか??(2024.4.18)

A.まず、ペグなど楽器本体に異常がないかどうかが気になります。どんな弾き方をしてもすぐ弦が緩むようなら、楽器店の方に見てもらった方が良いと思います。 もしスライドの練習をするときだけ緩むのであれば、スライドの仕方に問題があるのかもしれません。具体的には、強く弦を押さえた上で、片側に寄せるように弦を指で引っ掛けてしまっていることなどが考えられます。 スライドは、強く押さえたまま弾くこともあれば、弱く押さえて弾くこともありますので、力の入れ方は自由自在にコントロールできると良いと思います。

Q.トレモロのダウンとアップで音量差があるのですが、これを解消するにはどのような練習をするのが効率的でしょうか?(2024.7.8)

A.まずは問題の見極めからですね。
音量に差がある場合、
・力が異なる
・ピックの角度が異なる
・振り幅が異なる
などなど、色々と理由考えられます。
自分で観察するか、演奏姿を撮影するか人に見てもらって、ダウンとアップで何が違うのか見つけないといけません。
違いが見つかったら、その違いが無くなるように矯正します。最初はゆっくり、確実にその違いを解消できる速さから徐々にトレモロらしく速くしていく、というやり方が良いと思います。
一つのアドバイスとしては、トレモロはダウンとアップの繰り返しではありますが、あまり腕を上げる・下げるという認識で動かさない方が良いと思います。
異なる運動ではなく、弦を中心とした対称的な同じ動きと捉えるということです。

Q.独奏曲の練習をしているのですが、通して演奏できるのですが、毎回違うところで弾けたり弾けなかったりします。いつでもしっかり履けるようになるには、どのような練習をするのが良いのでしょうか?(2024.9.16)

A.人間が演奏する限りミスを絶対にゼロにすることはできないので、どう少なくするか、ミスするとしてどこで起こすか、という話になります。
まず、ここでだけは絶対にミスをしたくない!という重要な箇所を探してみて、特にそこを重点的に練習します。
練習は、正しい動作をいちいち頭で考えなくても自動的に行えるようにするものなので、質の良い動きを繰り返す、ということを意識すると良いです。ゆっくりで良いので、ちゃんと弾けている動きを繰り返さないといけません。
そうやって、特にミスをしたくない場所でミスが起こる可能性を少なくしていけば、ミスはゼロにはならないかもしれませんが、特に重要な場所で起こりにくくすることはできると思います。

心構えについて

Q.涼さんにとって、理想のマンドリンの音とは?(2019.1.31)

A.TPOに応じた音と個人として目指す音、二つの方向性があります。順番に解説をします。
この場合のTPOとは演奏環境のことです。何の曲を弾くのかどういうフレーズを弾くのか、どんなマイクで録ってどんな響きのホールで弾いて何のための演奏なのか、色々と考慮して出す音色を決めるので毎回目指す音は変わります。
個人として目指す音は、ライフワークと言ってもいいですが私の場合世界一美しい音です。より多くの人、特にマンドリンを知らない人(世間のマジョリティ)が聴いて不快感を持たない音が理想です。ちなみにキレイな音とはノイズを排除した音と同義ではありません。

Q.担当パートが1stだったり2ndだったりします。パートによって、意識して何か変えるポイントはありますか?(2019.3.17)

A.どのパートであっても、空気を読むということが全てです。楽譜を読み込んで周りの音を聴けば、おのずと自分がどんな音色でどれくらいの音量でどんな風に弾けば良いのか絞られてきます。
もちろん1stはメロディを弾くことが多い・2ndはハモりや裏方に回ることが多い などパートごとの傾向というものはありますが、実際の曲は例外だらけですので 曲ごと・場面ごとに何をすべきか考えるという意味ではどのパートも同じです。
今自分は何を弾いているのかしっかり把握すること、他のパートは何をしているのか把握することで周りを立てたり自分が前に出たりなど判断できます。それら一連の動作をまとめると「空気を読む」という言葉がふさわしいかな、と思います。

Q.演奏会の前の弦替えですが、初めて使う弦で臨むのは止めた方がいいのでしょうか?ドラを弾いていて、全弦オプティマを使用しているのですが、先輩のドーガル弦を張った楽器を弾いてしっくりきたので演奏会で使ってみたいなと思ってしまいました。(2019.4.12)

A.初めて使う弦ですから感覚の違いがあったり、色々予想外のことが起こるとは思いますが、それもまた経験…ということでトライしてみたら良いと思います。ただ本番直前に替えるより、リハをいくつか控えたタイミングで替えた方が良いと思います。

Q.どうしたらトレモロで綺麗な音が出せますか?(2019.8.18)

A.使う楽器、ピックによって技術としては全く違うのでそれはレッスンでしか教えられませんが、まずはそもそも綺麗な音とはどんな音なのか自分の中でイメージを持つことだと思います。
私の場合は、マンドリンについて全く知らない人がどんな音を綺麗だと認識しているのかということを常に考えています。つまりマンドリン以外の楽器や音楽ジャンルをたくさん聴いて、それに沿うようなサウンド作りを目指しているということです。

Q.主に高校のクラブ卒業生で構成される団体(30人ほど)に所属しています。以前からコンマスのトレモロが粗い、pなのに音が大きいといった事柄が話題になります。このような状況の時、誰が助言を与えたら良いのでしょうか。また、どのような話の進め方が相応しいのでしょうか。コンマスは、柔軟な考え方の人ではないです。助言をよろしくお願い致します。(2019.12.20)

A.言うべきは指揮者です。話の進め方というか、練習中に指揮者が指摘して改善してもらうべき事柄ではないかな、と思います。もちろん細かい事情はわかりませんし複雑な人間関係があるのだろうとお察ししますが、音楽を作っていく上で指揮者が音に言及して修正していくというのは普通に行われることですので、それが機能していないというのは不自然に感じます。

Q.これからマンドリンを始めようと思ってます!これだけは読んだほうが良い!知っておいたほうがよいことはありますか??(2020.3.20)

A.弾きたいジャンルにもよりますが、あまりアカデミックな取り組み方が確立されている世界でも無いと思うのでどんな入門の仕方でもわりと問題ないような気もしますが…。有名な教則本ならとりあえず間違いないですし、余裕があるなら複数種類買うのも良いと思います。(理想としては、教則本をもとにプロにレッスンをつけてもらえるとより上達は早いと思います)ちなみに私はオデル教則本を主に使っています。
知っておいたほうがいいことは、最初は左指の先が痛いかもしれないけどそのうち痛くなくなりますよ、ということとトレモロは気長にじっくり練習しよう、ということかな…という感じです。
合奏か独奏かはたまた別なジャンルかによってだいぶ変わることなのでふわっとした言い方になってしまいましたが、楽しく続けられることを祈っております!

Q.楽器購入で重視することはなんですか?(2020.6.25)

A.本当にありきたりな答えになってしまいますが、音色と弾きやすさと価格じゃないでしょうか。

Q.指揮者に特に求めることは何ですか?(2020.7.19)

A.演奏側として、今まで指揮者に対してそういうことを考えたことはないですね…。
もちろん難しい・わかりづらい指揮に出会うこともあるのですが、それにどう合わせるか?ということを考えるのが一番楽しいので、指揮者に求めることは特に無いです。
ただ自分が振るときは、とりあえず拍がわかりやすいようにはしよう、と気をつけています。初歩的ですが…拍がわかれば大事故は起きにくいので、安全策です。

Q.演奏中に考えていることや、意識していることはなんですか?(例えば曲に対してのイメージや情景を膨らませて弾く、純粋に技術面だけを意識するなど)また、練習と本番でその内容は違ったりするのでしょうか。(2020.8.26)

A.まず究極の理想からお話しますと、本番中は何も考えなくていい状態が最良だと思います。考えながらする行動というのは、体がその動作を覚えていないから考えなければできないわけで、練習の段階で曲をしっかり体に叩き込めば本番中にわざわざ考えなければいけないことはそもそも無いと思います。
ただこれはあくまでも理想論です。実際は「あぁ次は難しいフレーズだなぁ」とか「今のはなかなか上手くいった」など、何も考えないで演奏するのは難しいものです。
反対に練習はよくよく考えながら弾かないといけないと思います。曲ごとに異なることなのでこういうことを考えるべき、という答えはないですが 私の場合大事にしているのは「歌う」ことです。
歌は人間にとって最も身近な楽器なので、マンドリンの曲であっても「歌だったらどう表現するか?」ということを基本に置くととりあえず変な表現にはなりにくいです。マンドリンらしい表現に仕上げていくのはそれからでも遅くはありません。

Q.マンドリン歴9年近くになる大学生です。音色の豊かさや曲の表現の仕方が身に付かず困っています。どの様な練習を行えば、音色の豊かさや曲の表現の仕方は身につくでしょうか。(2022.7.29)

A.マンドリンに限らず、あらゆる音楽を膨大に聴くと良いと思います。
練習で身につくのは主に技巧的なことで、歴が長ければ表現に必要な技術は既に身に付いている可能性が高いです。
しかし音色の豊かさや表現力が伴わないのだとしたら、どういう音楽をやりたいのか、という目標やイメージが曖昧なのかもしれません。
歌でも器楽でも何でもいいのですが、とにかく自分が良いと思う曲や演奏を聴いて、どうしてこの音楽は、この人の演奏は素晴らしいのか?ということを気にしながら聴く習慣が身につくと良いと思います。その理由はタイミングだったり音色だったりフレーズだったり様々ですが、その素晴らしさが明確になれば、自分の演奏に何が足りないのか、自分はどこに向かいたいのかもはっきりしてくると思います。

Q.自分はとても緊張しやすく、パフォーマンスが通常よりかなり
悪くなります。緊張を緩和するには何をやるとよいでしょうか?
(2022.11.30)

A.一度緊張すると、それを意識的に緩和させるのは難しいと思います。ですので事前の準備をとにかくしっかりして不安を少なくすること、あとは最初から緊張することを織り込んで考えて、緊張すること自体を想定内にするというのも良いかもしれません。
緊張したらどうしよう、ではなくて、緊張するのは当たり前と捉えること、あとは難しいですが、その心配事と全く関係ないことを考えることは良いと思います。
自分が緊張していることを気にし始めると負のスパイラルなので、関係のない雑談を直前にするのも良いかもしれません。

Q.私は高校でギターマンドリン部に所属し指揮者をしています。ですが、合奏中に演奏者達に改善点や曲全体のイメージなどをどう伝えれば良いのか混乱してしまうことが多々ありとても困っています。青山さんはマンオケの指揮や指導をする際、どのような指導をなさっていますか?(2023.2.10)

A.最初から完璧に全てを伝えなくても大丈夫だと思います。
「こうしてほしい」と具体的に言おうとする前に、「ここが気になる」と問題の共有をしてみて、演奏者と一緒に考えるということでも解決に繋がるのであればそれでOKだと思います。演奏者視点の思いがけない意見が出ることもあります。
あと、その場ですぐ答えを出すのではなく、気になるけどとりあえず保留する、という手もあります。あとで冷静にじっくり考えてみるとうまい言葉の表現が見つかることもあります。
一回で正解を出さなければいけないと思うと焦るので、まずはざっくりと、大きくてわかりやすい問題点から順番に取り組んでいくと良いのではないかと思います。

Q.本番で失敗するのがかなり怖くて毎回緊張するのですが、自信を持って演奏するにはどうすれば良いでしょうか?(2024.2.4)

A.失敗しても何とかなる、という気持ちになることでしょうか…。 どんなに練習しても失敗する可能性はゼロにはならないので、失敗はありえること・起こることとして受け入れられれば、気は楽になると思います。 あと、聴く側は演奏者のミスに対してそこまで注目していないし、気づいたとしても音楽はどんどん流れていくので、すぐ忘れてしまいます。 もちろん練習はしっかりした上でですが、ミスをあまりに恐ろしく大変なこととして捉えすぎないことがまずは大事かと思います。

Q.マンドリンとギターの二重奏曲などでマンドリンをマンドラに変えて演奏する場合はテンポを落として弾いた方が良いのでしょうか?(2024.6.10)

A.テンポを落とした方が弾きやすくなる場合があるのは確かだと思いますが、落とすことが良いかどうかは要検討です。 聴いたときに気持ちのいい理想的なテンポというものがあるので、そこから離れることによるデメリットと、弾きやすくなって演奏クオリティが上がることによるメリットを、天秤にかけて判断する必要があると思います。

作編曲法について

Q.編曲のコツや、注意していることなどあれば教えていただきたいです!(2018.9.25)

A.メリハリをコントロールすることです。サビをかっこよく聴かせたいならそこがテンションの山ですが、その前のどこかで谷が無ければ際立ちません。じわじわ山を作るのか、いきなり山を作るのか、この操作がメリハリコントロールです。
続いてメリハリの作り方です。
・強弱の指示
・楽器を休ませる
・テンポの緩急
・トレモロとピッキングの使い分け
・楽器による弦テンションの違い
マンドリン系であれば大体これらの組み合わせです。一つの編曲の中で同じ手法を使うと飽きますから、引き出しの多さは良い編曲の鍵です。
私の編曲ではギターがメロディを弾いて他が伴奏、というパターンをよく使います。サウンドの変化による驚き、音量が薄くなることによる驚きによって大きな谷を作ることができるので、その後に盛り上がりを作ると余計盛り上がって聴こえるはずなのです。
目立たせたい、ここがこの曲の一番良いところだ!と確信があるならばそれ以外を無駄に目立たせるとお互いが主張しあってダラっとした編曲になるので、どこを核にするのか?どういう流れで持っていくか?同じフレーズが出てきたらどうアレンジを変えようか?など事前に考えておくとスピーディです!
ポップスはメリハリコントロールの最もわかりやすい研究材料ですので、ぜひ流行りの曲を通して聴いてどこでテンションを下げ、どこで上げているか気にしてみると大変勉強になります!
あとは一番難しいことですが、弾いていて楽しい楽譜を書けたら最高ですね。

Q.マンドリンオーケストラで編曲するときのセロの動きに悩むことが多いです。作編曲する際にセロにはどのような動き、役割を持たせますか?(2019.2.26)

A.セロの役割は
メロディ・メロディのハモリ
対旋律・対旋律のハモリ
支えとなる和音の構成音
ベース音
主にこの四種だと思います。それぞれ解説します。

メロディはそのままの意味です。実用音域が広いセロにとって他楽器とのオクターブユニゾンはお手の物なので、厚みが欲しいときにはとりあえず重ねるのも便利です。Cbとオクターブユニゾンで重々しいメロもできます。もちろんセロだけでメロディも良好。その場合他楽器がメロ音域に被りすぎないよう注意。

メロディのハモリ
ハモリはオクターブユニゾンも含みますが、3度・6度ハモリと4度・5度ハモリは明確に使い分けるべきです。メロとのハモリ方でそれぞれどういう印象になるか違うので、色々試して感覚を掴みましょう。

対旋律は裏メロといっても良いですが、これで曲の奥行きが変わってきます。高い方の音で対旋律を弾くと主メロに比べて目立つこともあるので、避けるか強弱の指示を弱めに。対旋律をスラスラ書きたければ対位法の勉強は必須です。

対旋律のハモリはあまりおすすめしません。主メロ以外の要素が増えすぎると聴いている人がメロディを追いにくくなります。カオスな感じのアレンジにしたいなら良いかもしれません。

和音を担当するときは、たくさんの方法が考えられます。
・白玉系でdiv.し、厚みを持たせる
・ピッキングでアルペジオをして、軽めの和音感を出す
・土台となるリズムをピッキングで強調する
いずれにせよメロディの邪魔にならないよう注意が必要です。

ベース音
Cb.との組み合わせです。Cb.休みでセロだけでも良いです。Cb.は入れると全体サウンドが重くなる(テンポの事ではありません)ので、いつ入れるか工夫が必要です。
基本的には記譜上Cb.とユニゾンで書けばベターですが、Cb.をオクターブ上げてセロと実音unis.にするのも良いです。

Q.自分が編曲するときは譜面をみながら各パートに音を振りわけているんですけど、青山さんはどのように編曲されていますか?(2020.6.7)

A.楽譜があれば同じく、楽譜が無くても結局やることは同じですかね、耳コピをするので。(原曲と全く違うアレンジをするときはメロディだけ採ります)
編曲の手順としては、私はメロディだけをまず頭から最後まで書いてしまって、どの楽器がメロを担当するかだけ最初に割り振ります。そうするともうアレンジとしての山や谷ができるので、それに沿って他の楽器・声部を割り当てていきます。
原曲の主旋律以外のフレーズをどの程度盛り込むかですが、例えパートが足りたとしても、各楽器似たような音が鳴るマンドリン合奏の場合そのままやるとグチャグチャになる場合があります。特に歌ものは、メインが歌だから成立しているような際どい伴奏が多くあるのでそこらへんの見極めは大事ですね。
楽器数が少ない編成だとそもそもパートが足りないのでそういうことは起こりにくいのですが、合奏だとそういう事故は起こりがちです。基本的には、メロディを邪魔する音は排除せよ、という方針で編曲しています。

Q.いつも不思議だな〜と思うことなのですが、何で、マンドリンオーケストラには、擦弦楽器であるコントラバスを起用しているのでしょうか?他の楽器は撥弦楽器なのに?また、どのようにしてコントラバスの旋律を作っているのでしょうか?arcoとpizzの複雑な動きをどのように定めているのか知りたいです!!(2021.11.3)

A.私もなぜかは知りません。
本来マンドローネが最低音の役割のはずだと思いますが、その編成、というかマンドローネ自体があまり普及しなかったのが原因か…?鶏が先か卵が先か、みたいな話ですが、コントラバスの方がマンドリン系とのサウンドのマッチはともかくそれ以外の利点が多かったのでしょうね。
ご質問の後半、ちょっと意味を捉えかねますがとりあえずお答えします。
コントラバスの旋律、というのはメロディというよりベース音を含めたコントラバス全体のフレーズのことでしょうか。
コントラバスのベースラインは和音によって決まります。
和音がありどの音を最低音にするか決まり、ときに構成音や非和声音を使いベース音を繋いでいくのが基本となるコントラバスのフレーズです。たまに主旋律を弾くこともありますね。
arcoとpizz.の選択はサウンドの好みです。ザックリいうと、分厚くしたければarco、軽くしたければpizz.という気持ちで私の場合は指定しています。
pizz.の方がマンドリン系・ギターとの相性が良いように思うのでわりと私は多用するほうだと思います。曲調にもよりますがpizz.が基本、分厚く盛り上げたいときにarcoといった感じです。スタッカートが付くとまた話が変わってきますが…。
コントラバスの音の書き方については色々とありますが、とりあえずこの辺で。

A.編曲のコツを教えてください。また、青山さんが思ういい編曲とはどのような編曲ですか?(2022.7.25)

Q.編曲のコツは
①正確に耳コピする
②その上で、編曲対象の楽器らしさを活かせるような音を書く
③人間が弾くということを意識して、リズムやフレーズの難しさを調整する
④単調な繰り返しを避け、変化を付ける
⑤曲の終わりは、誰もが「今曲が終わった」とわかるよう明確にする
私が思う良い編曲は、原曲を知らない人にも、その曲を好きになってもらえる編曲です。(原曲を知っている人に良いと思ってもらうのは大前提)

Q.音楽理論には色々種類があると思うんですが、(コード理論、和声、対位法、ジャズなどなど)青山さんは作曲される時にどの理論を使う(参考にする)ことが多いですか?(2022.11.4)

A.知っている理論は常に全部使っていると思います。私だけでなく、作編曲する人は皆そうだと思いますが、理論を使わない・もしくはあえて理論から外れることをするとしても、その判断も実は理論に則っているので、結局実質的には使うことになります。(例えば和声的ではない曲を作るには、和声的な要素を認知して排除しなくてはならない)
理論というより、構成やリズムの形式ということならば曲ごとに使い分けをしています。ポップスの構成は便利なのでよく使います。

Q.私はよく自分の所属するサークルのために編曲をします。部員は何も文句言わずに私の編曲した楽譜を弾いてくれるので自分の編曲の良い悪いがわかりません。コーチに関しても「まあかなり弾きやすいと思いますよ」とは言ってくれますがダメ出しなどは一切ないです。ですが私はここはちょっと聞きづらいなど変えるべき箇所なども知りたいです。手探りで編曲をする中でどのように上達させてゆけば良いでしょうか。(2022.12.30)

A.編曲を上達させるためには、実際に音を出したりデモ再生したときに違和感を感じられないといけません。 現状、良い悪いがわからないということは、独力での限界がきているということかもしれません。
楽譜を基本とした西洋音楽では、和声法という理論が確立されていて、これを学ぶと和音の美しい響きと流れを知ることができます。(あくまでも西洋音楽という枠組みの中で)
他にも対位法やらコード理論やら色々ありますが、これらには良い・悪いが厳密に定められていて、少なくとも今日本で作られているようなポップスにもそのルールが濃淡あれど適用されています。 YouTubeなどで講座動画はたくさんあると思いますが、入門知識だけでもまずは十分なので、いくつか調べてみるといいかもしれません。
ただこういったややこしいことは難しい、ということでしたら、とにかくメインのメロディがちゃんと聴こえるのかを最優先にしてみてください。
もし聴こえづらいとしたら、メロディの邪魔になっているものをその音域からどけるか、カットするか、上に置かないようにすると、それだけでもちゃんとした手直しになります。
あとは、自分で編曲を聴いていて飽きる瞬間があれば、そこで何かを変化させるか、その前を変化させるかしてみてください。
良い音楽をたくさん聴いて、なぜそれが良いのか考えて、その価値観で自分の編曲を見直せれば上達していくと思います。

Q.高校でマンドリン部に所属しているコントラバスの者です。作曲に挑戦してみたいのですが何から手をつければいいのかわかりません。また、以前はバンドでギターをしていたのである程度低音やギターの旋律や伴奏の作り方はわかるのですがドラやマンドリンなどの高音や主旋律の構成の仕方がわかりません。青山さんが曲を作る上で(特に主旋律)意識していることは何ですか?(2023.1.8)

A.まず制限を付けて作曲してみると良いかもしれません。
例えばメロディを、ハ長調の曲なら「ドレミソラ」だけ使って作ってみますと、
「ミレミソレーソ ラミミレミー」とか、適当に音を並べるだけでもメロディらしくなります。
あとはコードも、三和音だけでまずは作ると良いと思います。(ドミソなど、三音だけで作れる簡単なコード)
曲やメロディの構成は、既存の曲を真似すれば良いです。繰り返されている箇所を見つけて、パーツに分解して曲を捉えてみましょう。
最初からすごい曲を作らなくていいので、まずは幼稚な感じになってしまうかもしれませんが、気にせず8小節、16小節、32小節と、段々と曲の長さを伸ばしていきましょう。
最初は2小節のメロディが作れるだけでも良いです。

Q.大学マンドリンクラブで指揮者をしているものです。時間の演奏会で演奏する曲のアナリーゼをしたいと考えているのですが、具体的にどんなことをすれば良いのかがわからず困っています。何かアドバイスなどありましたら、教えていただけますと幸いです。またアナリーゼをするにあたって必要な知識は独学でも習得可能でしょうか。長くなりましたが、よろしくお願いいたします。(2023.2.15)

A.ちゃんとしたアナリーゼはかなり難しいですね。要は作曲者が使っている理論や知識を知っていないと分析ができないので、和声、対位法、場合によってはフーガ、音楽の諸形式、ポピュラー系の曲であったとしてもコードや楽曲構造の知識は必要です。 すべて独学で勉強はできますが、時間はかかります。
簡単なアナリーゼならば、ということで考えてみますと、
①作曲背景(誰がいつ、なぜ、どんなふうに作ったのか)
②大まかな楽曲構成(曲の構成をグループ分けしてみる)
③重要なフレーズやメロディ(動機) を調べる
のは比較的取り組みやすいかと思います。
作曲背景がわかれば、どんな思いで弾けばいいのか、というヒントになります。 構成がわかると、全体の流れや起伏を掴むのに役立ちます。 動機や主要なフレーズがわかると、それが変化して再登場したりするのを探すのに役立ちます。見つけ出せれば、そのフレーズを弾くときの意識が変わります。 他にも調やテンポ感の確認、タイトルの意味、各楽器をどういった役割で扱っているのかなどは、そこまで専門的な知識が無くても調べられると思います。
アナリーゼをして何か結論を出そう、というのではなく、調べる前は漠然としていたこと、気に留めていなかったことに何かしら意味を見出せるようになれば、とりあえず楽曲理解が進んだ、と言えるのではないでしょうか。

Q.マンドリン編曲される際は、四重奏にしてからオケ編成にしてますか?最初からオケを想定した編成で編曲されてますか?(2024.2.17)

A.依頼内容にもよりますが、四重奏でも弾けそうなら四重奏で編曲することが多いですね。その方が便利な楽譜になるので。 明らかに四重奏でやるには手が足りない場合は合奏オンリーで考えます。 あと、たとえ四重奏でも編曲できそうでも、それに低音加筆した合奏のサウンドと、最初から合奏想定で書いたサウンドは結構性質が異なるので、どちらが曲に合うかな、ということも考えます。ポップス系はわりと四重奏+低音加筆でも雰囲気が破綻しにくい気がします。

Q.ポップスの編曲によっては、(またはマンドリンオリジナル曲でも)リピート記号で一番を繰り返して弾く、という合奏譜が時々あります。楽譜に1回目と2回目で特に変化をつけるような指示がない場合、ただ繰り返すと聴き手は飽きてしまうと思います。どうにか違いを作りたいですが、強弱記号を付け替えたりくらいしかアイディアが浮かばないことも多々あります。青山さんならどんな工夫のアイディアをお持ちでしょうか。(2024.7.12)

A.その場合は残念ですが、楽譜がそもそもつまらないのであれば演奏もつまらなくならざるをえない、と思います。(もちろんリピートをしてもちゃんと面白い曲もあると思いますが、今回はそうではないケースだとします)
強弱やテンポや多少のニュアンス以外に特に変えられることはないですし、音玉をイジってもいいならやりようはありますが、権利上の問題がある場合がありますからそうそう大きな変更はできませんしね。
ここからはそういった繰り返しのつまらなさを回避するためのアレンジの話になります。
簡単なのはメロディを担当する楽器を変えることですね。1stでやっていたメロディをドラでやるようにすれば、メロが1オクターブ下がれば自然と他の楽器がやるべきことも変わってくるので、それだけでかなり変化は付くと思います。
あとは、メロディは変えないとしても伴奏パターンを変えたり、コード進行を改めて考え直したり(リハーモナイズ)すると雰囲気は変わります。

Q.和音(例えばFコード)で、同じ拍なのにベース音だけが旗の向きが逆の譜面がありますが、ベース音含め全部旗が同じ向きのやつと何が違うのでしょうか?(2024.7.25)

A.ギターの場合、親指(p)とそれ以外(i,m,a)を分けて楽譜に書くことがあります。 例えば同じ旗でまとめられた四つの音(和音)があり、それにアルペジオ記号(縦向きの波線)が付いている場合、すべて親指でポロロンと弾くのか、指を4本使ってポロロンと弾くのかは確定しません。
しかし、最低音だけが逆向きの旗で、かつアルペジオ記号が付いている場合は、すべて親指で弾くという可能性は無くなり、親指、i,m,aで弾くことが楽譜上は正しいことになります。
というような書き分けにも使えますし、他にも三つの音をわりと高い音域で弾くときに、最低音だけ逆の旗にしておけば、「親指とi,m」で弾けばいいんだな、とわかります。

Q.青山さんは合奏曲の作曲やpopsの編曲の際に、各楽器で音高の限度は決めていますか?たまに合奏曲などで、マンドリンであればC7以上といった極端に高い音が設定されてるものがありますが…(2024.7.26)

A.決めています。逸脱することもありますが、よほどの意図が無い限りは高過ぎる音は使いません。 私の場合は、マンドリンの場合はG6〜A6あたりで、フレーズによってはB6まで使います。 C7以上を使うとしたらかなり特殊な状況で、その音域でないと絶対にダメだ、というときでないと使いません。 私は一音ごとのコスパをかなり重視して音を書くので、極端に高い音を弾くことのストレスや失敗リスクを大きく上回るような演奏効果が期待できない限りは使いません。



青山涼作品について

Q.evergreen(作曲・青山涼)をマンドラで練習しております。72小節目からの重音を上手く押さえることができません。以前演奏されたときはどのように弾かれましたか?お手数おかけしますが回答いただけると幸いです。(2019.12.7)

A.曲を取り上げていただき、ありがとうございます!
私の場合は低い音から順に3,1,2の指で押さえています。他に2,1,1という押さえかたも考えられますが押さえにくいのでオススメしません。3,1,2の場合、手首の回転角度を工夫して自分にとってもっとも掴みやすい状態にすることが大事です。

Q.Jump!(作曲・青山涼)をYouTubeで視聴したのですが、2:15辺りのソラソラシーのところで一瞬ラが聴こえるーみたいなところはどのような指使いで弾いていますか?(2020.3.29)

A.ご視聴いただきありがとうございます!
その2拍前から解説しますと、
レドーソ…は2 1 2で押さえています。
そして問題のラソラシー…ですが最初のラ、これはスライドアップという奏法で発音しています。
レドーソ (ソ)ラソラシー
この(ソ)を2で押さえて撥弦し(レドーソの最後のソも2なのでそのまま押さえていれば良いです)、その振動が残っているうちに2のままずらしてラを鳴らします。この(ソ)は装飾音という飾りの音です。フレーズとしてはあくまでレドーソ ラソラシーで、ラの前に(ソ)を挿入して少しカッコつけています。
スライドの運指は2-2のように、同じ指番号を横線で繋ぐと表現できるのでレドーソ(ソ)ラソラシーに指番号を振ると2 1 2 2-2 1 2 3となります。ラはスライドで出すので、改めて撥弦しない、というのが重要です。

Q.青山先生の作品の中で、特に初心者にもオススメな楽曲はありますか?新入生の練習に良さそうな合奏曲を探しています。(2022.6.8)

A.「風の駅」か「海辺の時計台」が比較的弾きやすいと思います。

Q.ご自身の作曲作品のうち内省的だと思われる曲はどちらになりますか?(2022.7.10)

A.Au Revoirです。
祖父の死、それに対する自分の後悔、そして後悔を受け入れた自分、自分で自分を許すという内面の変化を曲にしたものです。
それ以外の曲ではそこまで個人的・内省的なものはないですが、あえて挙げるなら「雨の迷宮」「Meditative」「Drifted」です。

Q.今度「風の駅」を演奏させていただきます。Fからマンドラに、トレモロしながら同じ音を続ける部分があると思うのですが、その部分の弾き方が難しいです。二音を弾き分けるのに、あまり間をあけるわけにもいかないし、アクセントをつけるのも曲には合わないよな…などと考えています。良い弾き方やコツがあれば教えていただきたいです。(2022.7.11)

A.「風の駅」、取り上げてくださりありがとうございます!
https://youtu.be/MbGUqMkPiLM
この動画は私の演奏ですが、1:45あたりが該当箇所です。
私の右手の動きを見ると、わかりにくいですが一瞬だけトレモロのストロークが遅くなる・または乱れるように見えるところがあると思うのですが、ここで微妙にトレモロに間を作っています。
(映像と音が少しズレているので注意)
ご指摘の通りあまり大袈裟に音と音の間を空ける必要は無いですし、アクセントも必要ないので、そこまでわかりやすくしなければ、と考える必要は無いです。
繋がった音とは違う印象を与えられれば良いので、音量的な谷を作るか、一定のトレモロをあえて乱すかといった手で差別化はできると思います。

Q.青山さんの小編成アンサンブルシリーズ、次はどんな曲かな?とワクワクしながら聴いています。「花ぶらんこ」がとても好きで仲間を誘って演奏しているのですが、タイトルが「花ぶらんこ」になった経緯がもしあれば教えていただきたいです。(2022.8.28)

A.ありがとうございます! 「花ぶらんこ」は編成とイントロから考えた曲で、最初は特にテーマや雰囲気は決めていませんでした。 作り終わってみるとメルヘンな印象がして、その方向からタイトルを考えてみると、花とか花籠とかが連想されました。ただいまいちしっくりこなくて、もう少し曲に合わせて活発で元気なイメージは乗せられないか…と考えて思いついたのが「花ぶらんこ」です。 70年代の少女漫画で「おとめちっく」よばれるブームというか作品群があって、その中で太刀掛秀子さんという作家さんが「花ぶらんこゆれて…」という作品を描いていて、そのタイトルだけは知っていて記憶に残っていたので、その影響はあるかもしれません。漫画の内容とは特に関係ありません。 あと、実はサビのフレーズは「花〜花〜花〜、は〜な〜ぶら〜んこ〜」と歌うことができます。(偶然ですが)

Q.こんにちは。今度の演奏会で「オリエントの航跡」を演奏させていただく者です。私はマンドリン1stです。練習番号Iの5小節目のdiv.上の16分音符(ミラレミの部分)の弾き方として、全て一弦で取るか、最初のミとラの音を二弦で、残り2つを一弦で取るか、悩んでいます。青山さんとしては、どちらを推奨しますか?
また、速弾きはどうしたら上手くなれるのでしょうか。以上2点、よろしくお願いします。m(_ _)m
(2022.10.15)

A.楽曲を取り上げてくださいましてありがとうございます!
①該当箇所ですが、私が弾く場合は全て1弦で取ります。といっても普通に弾くと指が届きにくいので、左手首の使い方と親指の位置が結構重要です。 ラを人差し指で押さえて弾いたあと、薬指・小指を伸ばしてレとミを弾こうとしても届きにくいですから、小指の付け根(手のひら)を楽器に近づけるような気持ちで、薬指と小指で竿を握り込むように掴むと良いと思います。 そのとき、親指は人差し指よりも右側に置いた方が良いです。 その直前の「ミシレミ」と基本的には同じ位置で、レミを頑張って押さえにいくというよりは、ラを人差し指で頑張って押さえる、という意識が大事だと思います。(人差し指のラに合わせて親指を移動してしまうと、薬指・小指が届きにくくなるので) ただ、最終的には弾きやすい弾き方で弾けばよいと思いますので、あくまで参考として捉えてくだされば、と思います。
②速弾きは右手・左手それぞれの運動性があるか、そしてそれらを破綻なく連動させられるかが必要な条件なので、まずは難しいフレーズをいきなり弾いて練習するのではなく、右手の練習・左手の練習を別々にするのも良いと思います。 その場合、意味のあるフレーズでなくても良いので、メトロノームに合わせて、まずはゆっくり練習したほうがよいです。 これで完璧だ、となれば徐々にスピードを早めていけば、時間はかかりますが確実に力になります。 速弾きがうまくいかないとき、右手と左手のどちらの動きに問題があるだろうか?と、問題を細かく分けて解決していくと良いと思います。

Q.高校の部活動でマンドリンをやっています。
青山さんの「オリエントの航跡」を練習しているのですが、運指が分からないところがあります。74小節目(練習番号I)のセカンドで、下からミラシミとシミと弾くところは、どの指で押さえるのが良いでしょうか?
(2023.1.12)

A.曲を取り上げてくださってありがとうございます!
ご質問の箇所は、ラと高いミは開放弦(A・E)を使ってください。残る低いミとシは、それぞれGとD弦の9フレットを押さえてください。
低い弦から並べるとミ・シ・ラ・ミという順番になります。

Q.作曲した曲は全部、多重録音して確認・調整しているんですか?(2023.1.27)

A.全部ではないですが、わりと長めの曲は大抵録音しています。(あとYouTubeに出す曲は必然的に録音することになります)
具体的に言うと「オリエントの航跡」「バタフライ・エフェクト」「風のステラ」「雪女伝説」は録音しました。(他にもあるかもしれませんが記憶が定かではありません)
それを元に修正して再度録音する場合もあれば、特に音源としては完成させない場合もあります。
短い曲でポップス系の構成だと特に録音して確認する必要もないのですが、クラシック寄りの曲だと攻めたオーケストレーションがあったりテンポ的な繋がりが気になったりなど色々あるので、クオリティアップのために録音することにしています。

Q.青山さん編曲の「Everything」を練習しています。 切なく、綺麗に弾きたいと思うのですが、なかなか表現できません。
You're everything~と高い音に飛ぶ、どう弾いたら綺麗に弾けるのでしょう? またこういう柔らかい表現を出すにはどの辺りでトレモロをしたらよいのでしょうか?ホールよりも指板寄りで弾いていますが、フレットにピックが当たってしまいガチガチ鳴ってしまいます(泣)
(2023.11.7)

A.編曲を取り上げてくださってありがとうございます!
Everythingのサビ頭、レドレラーと跳躍する場所は、同じ弦で取ることもできますし、移弦して同じフレットで取ることもできます。
同じ弦で取る場合はレとラの間の音を多少発音するようにしたほうが、滑らかに聴こえます。ただし完全なグリッサンドのように全ての間の音をしっかり出してしまうとクドいので、レからラに移動するときはかなり軽く弦を押さえたほうがよいです。あと、同じ指で移動するのではなく、例えばレを中指で押さえたらラは薬指か小指で、軽く滑らせてから押さえればさらにさりげない表現になります。
移弦する場合は音が途中で途切れないように、レを押さえる指はギリギリまで離さないことを意識した方がよいです。ダウンとアップ、どちらで次の弦に移るのかは明確にコントロールしたいところです。(おそらくダウンの方が移弦しやすい)
柔らかい音を出すときのピックの位置は、ブリッジ(駒)と押さえた指との距離によって決まります。高いポジションで押さえれば距離は短くなるので、柔らかくて良い音がなるピックの位置の比率が変化して、駒側に寄ります。このとき指板寄りにし過ぎるとスカスカとした頼りない音になります。ですので、押さえているポジションの高低に合わせて、ピックの位置も調整する必要があります。どこが良い場所なのかは聴けば判断できるはずです。
ピックがフレットや指板に当たる場合、ピックを当てる深さを調整しなくてはいけません。簡単な方法は右手小指をピックガードに当てて支えにして調整することですが、小指を楽器に強く押し当てるようにしてしまうと右手全体の動きが悪くなるので、さらっと楽器表面をなぞる程度の当たり方に抑えたいところです。もちろん小指を当てずに調整できるならばそれで問題ないです。

Q.風のステラのLのファーストのコツを教えてほしいです。(2024.7.12)

A.速弾きのところですね? まずはゆっくり練習するのはもちろんのことですが、例えば二拍ごとの頭の音だけは確実に弾けるようにする、というやり方もあります。
具体的には、【ソ】ファミレミファソラ【シ】ラソファソラシド【レ】ドシラシドレミ【ファ】ミレドレミファソ…と、カッコで括った音を確実にミスしないようにして、その間の音は多少間違えてもよい、という態度から始めることです。 それができるようになったら、今度はより細かく、一拍ごとの頭の音を確実に弾けるようにします。
このように間隔をあけた頭の音のそれぞれが確実に弾けるようになれば、自然とその間の音も弾けるようになっていきます。
フレーズの冒頭から順に弾けるようにするのではなく、飛び飛びの複数の基点を足がかりにして弾けるようにしていく、ということです。

Q.彗星のタイムカプセルの1stを練習させていただいているのですが、最初の4小節の最適なゆびのポジションを教えていただきたいです。(2024.7.23)

A.悩みますね。 自分なら、最初の2小節間はA弦で、3小節目からは開放弦のEを使いつつ1ポジで弾くと思います。 他の考え方は、ほぼ上記と同じですが2小節目のEをA弦ではなく開放弦で弾くパターンか、 すべてA弦で弾き切るパターンです。 最終的には好みで決めていただいて大丈夫です。

Q.オリエントの航跡の90小節目で、タイのつながった先の音符にダウンの記号がついているのですが、これは2回ダウンをいれたほうがいいのか、このダウン記号がそもそも間違いなのか、どちらなのか教えていただきたいです。(2024.8.6)

A.ダウン記号が間違いですね!ご指摘ありがとうございます。 セカンド、90小節目の三拍目のダウンはカットでお願いします。

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