ママカテゴリーに属してみる
もうすぐモチは保育園入園、私は1年3ヶ月ぶりの復職、夫も職場環境が変わる。3人とも揃いに揃って新しい日常を始める。モチは、お腹の中にいた時からとっても空気が読める子だったので、急に「もうすぐ保育園だわぁ」とばかりに歩き始めた。離乳食の食べなきゃリストも完了。準備万端だ。私の方はグダグダで、「育児と仕事の両立が不安だ、失敗したらどうしよう、でもとにかくやってみよう、やってダメだったら考えよう、でもやっぱり不安だ」という不安定な思考を繰り返している。もう気持ちが悪いから、始めちゃいたいな。
働きたい。1年3ヶ月はやっぱり長かった。育休をとったことは1000%満足しているし、モチと夫と3人っきりの生活は楽しかったが、やっぱり社会から必要とされてるあの感じが恋しい。のだが会社からは全く期待されていない感じを察してしまい、少しだけ悲しかった。これがママカテゴリーに入ったということか。おそらく、ママカテゴリーの人間は会社にとっては腫れ物で、どう接して良いか分からず、すごーーく気を遣われてるだけなんだけど。(自分がそちら側の人間だったので、よくわかる・・)つまり、ありがたいことなのですが。まあ、なので自由にゆっくりやれそうです。
カテゴリーとしてのママ。子供を持つ前は、絶対にそんなカテゴライズされたくなかった。もし自分がワーママになる日が来たら、絶対に「ママ感」を出すもんかと思っていた。「えーあの人、実は子供いるのー!?」みたいな感じで、スマートにやりたいと思ってた。無理。実際は無理だろう。すでに醸し出るママ感。肌艶から髪型から服装から持ち物から仕草から慌ただしさから。消そうとする方が疲れそうだ。こうなったら、ママであることを武器にして働く方が賢いと思えてきた。
でもママカテゴリーといっても、色んなママがいていいのにな。みんな立場も状況も考え方も違う。一様に「ママ」と片付けられちゃうのは、ちょっと悲しいし違うのではと感じてしまうのだった。
そういえば、ワーママはあるのに、なんでワーパパという言葉は無いんだろう。うちは、夫も育休を3ヶ月取得し、コロナによるリモートワークを追い風に2人3脚で子育てをしている。私が復職後の、育児・家事の負担は完全に2で割るつもりだ。私はワーママに、夫はワーパパになるわけだ。その方が楽しいし、不安も分散するし、いいこと尽くしだと信じる。夫がこういうことを自然にできる人間であることに、本当に感謝する。
世の中の男性が、ワーママを腫れ物扱いしかできないのは、やっぱりワーパパしてないからだろう。子供が生まれると見える新しい景色を、一緒に見てないからだ。本当は、パパが育休を取ってママが働いてもいいのだ。友人夫婦はそうしてて、第一子はママが育休、第二子はパパが育休を取った。自然な考え方だと思う。本当は、復職後の時短勤務はパパがとったっていいのだ。本当は、パパがパートタイマーで働いてもいいのだ。この何とも言えないモヤモヤした気持ちを一緒に経験さえできれば、世の中変わってくれそうなのにな。
だけどそうしない。できない。それが許されない雰囲気は、確実にある。男性だけが悪いとは思わない。そんなこと言える立場にない。やっぱり、社会が変わらないと、なかなかその選択ができる男性は少ないと思う。それがリアルだ。
子育てはママが当然するものという空気も、根強くそこらじゅうに散りばめられている。病院、公園、保育園、児童センター、トイレの仕様、CMの訴求、ドラマの設定、雑誌の特集、一番は人間の中に。もう染み付いて、なかなか取れるものじゃない。最近は、男性がちょっとかわいそうだなとも思うようになった。本当はもっと子育てしたいパパは、たくさんいるだろうになあ。。子育て楽しいよ。子供かわいいよ。
なぜワーママは、「生活の中心が子供に変わった想定」で社会から扱われるのか。なぜワーパパは、「子供が生まれても生活を1ミリも変えないでしょ想定」で社会から扱われるのか。ともに、おかしな話だと思います。決めつけないで、あなたのスタンスはどうなの?って聞いてくれる社会になることを、切に願います。
ワーママは、良くも悪くもママカテゴリーに守られている。男性は、まだ殆どノーガードなのだ。孤独なのだ。そういう意味では、コロナは少しだけワーパパ界に風穴を開けたように思う。みんなリモートワークに切り替わり、否が応でも育児や家事に参画し始めている、、はず。「ワーパパ」が特別なことではない、そんな時代がいつかくるといいですね。その前に「ワーママ」なんて言葉がなくなれば良いのかな。
疑念ばっかり抱いてても前に進めないので、自分なりにやってみるしかない。
私は、ママカテゴリーに堂々と属し、その権利や武器を最大限に活かしながら、しっかり仕事も育児も楽しんでいこうと思う。世の中、楽しんだもの勝ちですよね。ママにならないと味わえなかったこうしたモヤモヤも、いつか仕事をしていく上での糧になるだろう。この経験はかけがえがない。
もちろん、そんなにうまくはいかないかも知れないけど。
とりあえず笑顔でいよう。モチと夫と笑っていよう。家族がよければ良しだ。それが基準だ。
そう心に誓った復職前夜。リモートワーク用のデスクを待ちながら待ちくたびれてる。お散歩行きたい。
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