ぼうけん10 入院と手術をする
ずいぶんと放置してしまいました、いちにちいっけん。
やっと時間を取れたのは、入院して手術をしたからです。
どうも今年に入ってから喉の調子が悪いとは思っていたのです。
デンマークから帰ってきて、風邪ひいて、台湾、中国とフライトが続いて耳もイマイチ調子悪いからかな、風邪ひいてるからかな、あ、花粉かな、と色々理由をつけていたら数ヶ月が経ってしまい、その間に2回ライブがあって、その二つとも声がきちんと出ない。
これは絶対におかしい、と重い腰を上げて近くの耳鼻咽喉科に行ったところ
「町医者に来てちゃダメだよ。専門のところ行かなきゃ」
いやー、先生も専門でしょうに。
「先生、じゃ耳掃除お願いできますか」
「そうそう、そういうのを僕に言わなきゃ」
やだそんな。
「どこか良いクリニックはご存知ですか」
「ググればいいんじゃないの」
えーー。
「あ、本郷三丁目の駅の近くの本郷耳鼻咽喉科クリニックは声の専門の女医さんがいるよ」
それを早く言ってください。
その足で、クリニックへ。予約なくても待てば見てもらえると書いてあったからもうほんとに先生お願いします。
1時間後、呼ばれて診察室へ。
内視鏡でちょっと見ただけで
「あ、これは東大病院に紹介状書きますから行ってください」
え、そんなに悪いの。
「ちょっと声帯見えないしね」
で、木曜だけ外来がある発声外来に行ったところ、上手に声帯が見えるように私の喉をリラックスさせてくれて
「あー、ポリープバッチリ見つけました」
ポリープだったんだ。
「薬で治るかもしれないけど、手術かなあ。歌歌うんですよね」
「はい、そうなんです」
「じゃ、手術しますか」
「お願いします」
2週間後に1スロット空いていたので、すぐに予約して今回の手術になったのでした。
今回の術式はマイクロフラップ法と言って、プクッと膨れた部分を切り取るのではなく、そうっと上皮を剥がしてその中の悪い部分を書き出して、また蓋をする、というのを顕微鏡を使ってやるマイクロオペレーションの一種で、声帯をなるべく傷つけないための手法なのだそうです。
私は首があまり動かず(顕微鏡の管を入れるために寝た状態で首を後ろに反らす必要あり)、しかも顎も喉も小さくて、思った以上に術野を見るのが大変だったようで、顎を抑える人、首を曲げる人、など総出で頑張って手術を成功させてくれたのだそうです。
先生は「みんなで頑張ってうまくいきましたよ」と主語がいつも「みんな」でした。
それってすごいですよね。「私」って一度も言わなかったです。
スタッフである若い女性医師も「忙しいのに入院してくださってありがとうございます」と私に言ってくれて、いやいや入院させていただいてお礼を言うのはこちらなのに、と本当に頭が下がる思いでした。
入院中は不安になりそうだな、と楽しみをたくさん前もって考えておきました。
・たくさん本を読む
・たくさん動画を見る
・たくさん漫画を読む
・オンラインで何か買っちゃう
・院内探検をする
・こんな時こそ美容ローラーでクルクルする
などなど。
手術当日はぐったりして何もできませんでしたが、それ以外の日は結構動画見て、本読んで、漫画も楽しみました。
ご飯はあまりおいしくなかったけれど、娘が差し入れしてくれたゼリーとプリンでなんとか乗り切りました。
ってことで、明日退院です。これから5日間の沈黙療法が待っています。
備えで、100円ショップでメモパッド買ってきてくれる?と頼んだら、まあ間違ってないけど想定したものではないカラーリングのものになってました。ヒー。