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【それって子どもの為?】という問いかけ

私は児童館、学童クラブに従事して18年目になります。

時代や世代が変わり、あらゆる新しいもの、事が目まぐるしく世の中に出てきます。音声SNSやメタバースなどのメジャーになってきたものからまだまだ私の知らない事もたくさんあります。

私たち大人はどうしても今までの慣れ親しんだものや事に安定を求めてしまい、新しいものが出ると「前のほうが良い」と試しもせずに否定しがです。

かくいう私もTwitter、インスタ、Facebook、clubhouse、このnoteも含め、SNSをはここ1年程度です。

これからは発信をしていくと決めたので四の五の言わずに手を出してみよう、と決めたので今こうして取り組んでいます。

今の子ども達のほうが柔軟です。

むしろ子ども達から聞いて学んだほうが早いんじゃないかという位です。

子どもに関わる仕事をしている人たちは新しい事を学び続ける事が大事です。

一番身近で言うなら小学生高学年や中高生の流行りを知らなかったら児童館に呼び込むこともできません。(ちなみに私は14年前に中学生からRAD WINPSを教えてもらい、今では大好きなアーティストの一つになりました)

そうやって我々が学んで発信をしていく事が大事な中で、どうしても「わからないから」「知らないから」と【大人の都合】で子どものやりたい事ややってみたい事、興味あることを潰してしまうことは絶対にやってはけないと思います。

私が以前勤めていた職場で50overの区の職員がいました。

あまりコミュニケーションを取らず、どんどん相談せずに事を進めてしまう。乳幼児親子が来ると兄弟であれば下の子を勝手に母親から奪って抱っこしてウロウロする。(これは後に母親に上の子との時間を作ってあげたるためと分かり、私も実践しています)そんな職員でした。なかなか話かけづらいし、思考が読みにくい方でした。

ある土曜日、児童館に部屋いっぱいにプラレールを広げて大きくつなげて遊ぶ小学生がいました。一人で部屋を占拠し、机から床、棚全て使って線路を繋ぎ、分岐も作っていました。

スタッフは「ほかの人も使うから」と何度もたしなめていましたが、その子は聞きませんでした。結果部屋を全部使い、素晴らしい路面を作り上げてたくさんの電車をぶつかることなく走らせていました。

気づくと区の職員が小さなテレビとビデオカメラをその子の傍に用意していました。

テレビとビデオカメラを繋げて、その子が作り始めている所から完成し、走らせるまでの動画を流してあげていたのです。

作った子はその動画を見て笑っていました。

その姿を見て衝撃を受けました。

子どもは自分が夢中になって作っているその姿を自分で見ることがない。

それをしっかりとビデオで納めて見せてあげることでその子が楽しんでいる姿を客観的にも教えてあげることが出来る。

「こんなに夢中になってすごい事しているんだよ」って。

それは大人が「すごいね‼」「頑張ったね‼」と声に出して伝えるよりも余程伝わるものだと感じました。

大人は体裁や大人自身の事を考えがちで、意識的にも無意識的にもそうやって声をかけがち。だから部屋を全部使うな、とか、片付けるの大変だから全部出さずに遊びましょうと声をかけがちです。

その区の職員はしっかりとその子の事を考え、最後まで見守り、その子の為を考えて記録し、アウトプットして伝えるという行動していました。

「その子が最後まで楽しめ、そして完成させた後に達成感で満たされ、次の日もそのつぎの日も今日やった自分の姿に更に自分で学んで発展させて作り上げることを楽しむ」

これを一人ひとりに促していくことが本来の我々の姿なんだな、と学べました。

それから私は常に何かをする度に「この考えって子どもの為?自分の為?」そう問いかけるようにしています。

ただの理由付けかもしれません。

でもそれを考えるか考えないかで自分は子どもに矢印を向けているかどうかを見つめなおすことが出来ます。

施設長になった今、私はスタッフの提案にいつもこれを考え、そして問いかけるようにしています。

「それは誰の為ですか?」

って。

主体性、ドキュメンテーション、そういった所の根底は私はここだと思っています。

「子どもに矢印向けていますか?」

常にそう問いかけて、新しい事を学び、提案していく保育者でありたい。

私はそう思いながら日々過ごしています。

皆さんも今一度問いかけてみてくださいね。

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